たまらないのは恋なのか

たまらないのは恋なのか

空華みあの初単行本化作品。現代日本を舞台に、とあるきっかけで不本意ながらもケンカに明け暮れるようになった孤高のヤンキー、美澄青羽と、特進クラスの優等生、北原陸の友情や恋愛模様を描いたピュア・ボーイズラブ。講談社「別冊フレンド」2023年8月号より連載の作品で、2023年12月からは同社「ハニーミルク」でも配信されている。

正式名称
たまらないのは恋なのか
ふりがな
たまらないのはこいなのか
作者
ジャンル
BL
レーベル
講談社コミックス別冊フレンド(講談社)
巻数
既刊4巻
関連商品
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正反対の二人が惹かれ合うBL

ヤンキーになりたかったわけじゃないのに、周囲から敬遠されてヤンキーのフリをしている青羽は、ある日、不良に絡まれていた陸を助ける。この日以来、孤高な青羽に興味を持った陸は、何かと彼に付きまとうようになる。陸は特進クラスの中でも一目置かれる優等生で、周囲から腫れ物のように扱われる青羽とは正反対の人物だった。しかし陸は、当初から青羽のさりげない気遣いと優しさを知り、学校で会うたびに彼とかかわろうとする。そんな二人のあいだにゆるやかに築かれた友情が恋に発展していく様子が、美麗で繊細なタッチで描かれる。

天然優等生×孤高のヤンキー

青羽はヤンキーらしく振る舞っているが、乱暴な物言いや不良っぽい見た目に反して、本来は繊細で純粋な心の持ち主。いつもケンカで生傷が絶えない青羽を気にかけるようになった陸に対して、青羽は「オレとかかわると周りの人間が離れていく」と言って突き放そうとする。その言葉の裏には、大切な友人を自分のケンカによってケガをさせたトラウマと、陸を不良のケンカや危険に巻き込みたくないという、青羽の優しさが関係していた。一方、当初は青羽となかよくなりたいだけだった陸も、ピュアな反応を見せる彼をかわいいと思うことが増え、友情以上の感情を抱くようになる。

孤独なヤンキーが懐柔されていく

どんなに冷たく接しても積極的に話しかけてくる陸に絆(ほだ)されてしまった青羽は、陸を面倒ごとに巻き込みたくないと思いながらも彼といっしょにいたいという、矛盾した感情を抱くようになる。そんなある日、青羽は風邪をひいて陸に看病された出来事をきっかけに、彼にドキドキしたりときめいたりするのは、ただの友情ではないことに気づき始める。二人は戸惑いながらも、お互いの意外な一面に惹かれ合う中で、これまで友情しか知らなかった青羽は不思議な感情の正体が恋だと気づき、陸と急接近していく。その過程で青羽が自らのトラウマを乗り越え、距離が縮まったはずの陸との些細なすれ違いに新たな悩みを抱えるなど、もどかしく切ない恋愛模様が展開される。

登場人物・キャラクター

美澄 青羽 (みすず あおは)

男子高校生で、陸の同級生。赤毛のショートヘアで、両耳にピアスをいくつも付けている。 ケンカばかりしている一匹狼の不良で、校内でもみんなに敬遠されて孤立しがちだが、本来は優しい心の持ち主。陰で同級生から「ヤンキー」と呼ばれている。実はケンカに友人を巻き込んでしまったトラウマを抱えており、自分とかかわらないように、あえて周囲と距離を置いている。何かと構ってくる陸を遠ざけようとするが、一歩も引かない彼に少しづつ心を許し絆されていく。

北原 陸 (きたはら りく)

男子高校生で、青羽の同級生。特進クラスの優等生で、黒髪をショートヘアにしている。品行方正で眉目秀麗な好青年で、男女生徒はもちろん教師からの信頼も厚い。生真面目で実直な性格ながら、他人の評価よりも自分の感性を大事にしている。ヤンキーと恐れられている青羽の優しさと、人を思いやる心を感じ取り、絡まれていた際に助けられたことをきっかけに懐くようになる。ふだんはクールに振る舞っているが、青羽の前では魅力的な笑顔や天然な態度を見せる。

書誌情報

たまらないのは恋なのか 4巻 講談社〈講談社コミックス別冊フレンド〉

第1巻

(2023-12-13発行、 978-4065339701)

第2巻

(2024-05-13発行、 978-4065356029)

第3巻

(2024-10-11発行、 978-4065372388)

第4巻

(2025-03-13発行、 978-4065388150)

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