ちちょんまんち

ちちょんまんち

愛を与えるばかりで、生涯処女を貫き通したノービル平和賞受賞医師、水上千八が主人公。千八が死後の世界の、性愛に満ちたシュールな快楽地獄ちちょんまんちで、愛の修行を受ける姿を描いたお色気コメディ。

正式名称
ちちょんまんち
ふりがな
ちちょんまんち
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

現世において完璧ともいえる生涯を終えたノービル平和賞受賞医師、水上千八92歳。死後の世界で、閻魔大王に、すべてをやり遂げた者だけが行けるという天国への階段へと導かれるが、入り口で神に待ったをかけられる。神によると、千八は「愛を受けたりていない」という。千八は仕事ばかりで、生涯処女を貫いたため、愛を受ける修行がまったく足りていなかったのだ。

事情を知った閻魔大王は、千八に愛の快楽地獄ちちょんまんち行きを命じ、現世で足りなかった愛の修行を積むよう言い渡す。若い肉体に戻され、ちちょんまんちに落とされた千八の、一生分の愛を受け続ける修行が始まった。

登場人物・キャラクター

水上 千八 (みなかみ ちや)

明治39年、水上助之信の長女として東京に生まれ、医学の道に進み、小児医療の世界的権威として日本人女性として初のノービル平和賞を受賞。平成10年心不全により亡くなる。ヘビースモーカーで頑固者。医者として多大な功績を持ち、愛を与え続けてきた人生だが、多忙を理由に生涯処女を貫く。死後、処女であったがために、快楽地獄ちちょんまんちに落とされ、愛の修行をすることになる。 最終的に、唯一人の男と真実の愛を完成させ、天国へ行くことが目的。

森田 キン (もりた きん)

8歳のときに水上千八に命を助けられた女性。看護師として人々の世話をすることに生きがいを見つけ、処女のまま亡くなったため、ちちょんまんちに落ちた。「ご奉仕地獄」の平田柿左衛門と結ばれ、天国へと旅立つ。

山本 カネ (やまもと かね)

水上千八の現世での喧嘩相手。鬼と呼ばれたドケチの女不動産屋。88歳で死亡後、快楽地獄ちちょんまんちに落とされ、千八と再会する。

野口 (のぐち)

水上千八の看護師時代の看護師長で恩師。天国に住むが千八のことを心配し、度々千八を訪れてアドバイスをして帰る。本当は地獄に来てはいけないため、目立たないように小人サイズで現れる。

銀次 (ぎんじ)

全身刺青をした男性。現世で5人を殺したため、「阿鼻地獄」を経て「ご親切地獄」で修行する。1回の親切で、1ポイントもらえるシステムで1000ポイント貯めないと天国に行けない。悪い男に襲われそうになった水上千八を助け、以後もたびたび千八のピンチを救う。

チチモンデヒメ

信仰宗教の教祖のような女性。性感を高める「ラブ・ターボ」という商品や、「ちちょまん頭巾」と呼ばれる高価な布切れを売る。また、「ちちょんまんちテクニカルスクール」という、性技を教える学校を運営するなど、何かと胡散臭い女性。水上千八を千人に一人の逸材と認め、自分の後継者にしようと企む。

中之条 忠太郎 (なかのじょう ちゅうたろう)

一生分、誰かの身の回りの世話をしなければならない「ご奉仕地獄」の男性。水上千八の家で雇われる。泣き虫で子供のような男。虫が大好きで、見つけると仕事を忘れて夢中になる。

平田 柿左衛門 (ひらた かきざえもん)

元侍で、150人も人を斬り殺した人物。「阿鼻地獄」を経て、「ご奉仕地獄」で修行する。森田キンに雇われるが、やがてキンと相思相愛になり、一緒に天国へと旅立つ。

野々口 英世 (ののぐち ひでよ)

水上千八が看護師時代に憧れた医師。伝染病の世界的権威。野々口も千八を愛していたが、デートで「いいチチしてるねぇ」と口走り、千八に逃げられてしまう。千八が忘れられず、ちちょんまんちに行くことを志願したため、千八の家の椅子に姿を変えられている。

佐々木警部 (ささきけいぶ)

「警視庁の侍」の異名をとった人物で、社会秩序を守るために生涯を捧げた人物。水上千八が好きで、千八のスピード違反を何度も見逃す。天国行きを認められたが、ちちょんまんちで生きることを選んだため、タコの姿になっている。ちちょんまんちで千八と最初に性交したタコ。

園川 (そのかわ)

ちちょんまんちの水上千八の家で、便器になっている人物。現世では5000人の会社の社長だったが、趣味を兼ねて便器役を務めている。生前、千八の提唱する医療施設に多額の寄付をした。

場所

ちちょんまんち

死後、処女が落とされる地獄。何歳で死んでも、若いころの姿になっており、基本的に全員が裸。ウルトラゾーン(絶頂感)を経験するまでは、服を着ることも許されない。男性(多くが、動物や器物などに姿を変えている)と性交を繰り返し、一生分の愛を受けると、天国へ行くことができる。ちちょんまんちの世界では、性交は食事や呼吸と同じで、毎日しないと愛養失調で死んでしまうこともある。

その他キーワード

大ちちょんまんち (だいちちょんまんち)

『ちちょんまんち』の用語。醜く下劣な最低ランクの男に、入れ代わり立ち代わり気を失うまで犯される地獄。目が覚めるとまた犯され、そのような状態が1000年続く。ちちょんまんちで愛を受け入れず、性交を拒み続けたりすると、大ちちょんまんちに落ちてしまう。

ウルトラゾーン

『ちちょんまんち』の用語。性交で絶頂に達した女性が見る天国。現世とは比べ物にならない明るい太陽、眩しいほど散りばめられた星など、万物の成り立ちのすべてが見える。ウルトラゾーンに達した女性は、ちちょんまんちでも衣服を着ることができる。

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