概要・あらすじ
大学受験に失敗し、実家に戻った主人公幸村天志は、実家の洋菓子屋が所属する天神通り商店街の町内会長に強制的に就任させられる。雑用を押し付けられて苛立つ天志。そこへ福の神のおフクが現れ、町内会長の本当の職務が、土地神の力を借りて町内の平和を守ることだと語る。天志はおフクの力を借り、町内で巻き起こるトラブルに立ち向かうこととなった。
登場人物・キャラクター
幸村 天志 (ゆきむら たかし)
天神通り商店街にある洋菓子屋「カンパニュラ」の一人息子。大学受験に失敗して帰省したところを、強制的に町内会長に就任させられてしまった。ぶっきらぼうな性格だが、人に頼まれると断れず、責任感も強いので、彼を慕うものは多い。隣の和菓子屋の一人娘天井御菓子とは幼馴染で、気の置けない仲。
天井 御菓子 (あまのい みかこ)
幸村天志の実家の隣にある和菓子店「天井屋」(てんじょうや)の看板娘で、天志とは幼馴染。早くに母親を亡くしており、高校には進学せず店に出て父の手伝いをしている。穏やかで優しい性格だが、少し天然ボケが入っており、無自覚な色気を振りまいて天志を慌てさせることもしばしば。
北原 冬子 (きたはら ふゆこ)
実家は天神通り商店街で蕎麦屋「喜多風」(きたかぜ)を営んでおり、自身も看板娘として店に立っている。快活な性格で、態度もハキハキしているためお客さんからの人気も高い。小さい頃から店に出ているため、商魂たくましくお金にシビアなところも。真名井草輔からいつも熱烈なラブコールを受けているが、そのふざけた態度を逆に叱ることが多い。
湖宮 頼子 (こみや よりこ)
天神通り商店街の薬屋「薬のコミヤ」の看板娘。薬に対する豊富な知識を持ち、自身で調合もするが、いい加減な性格のため失敗が多い。面白半分で持ち込んだ薬が、トラブルを引き起こすのも日常茶飯事である。天志、御菓子、冬子の姉貴分で、昔から三人を可愛がってきた。クールな美貌と豊満な肉体の持ち主で、よく天志を色仕掛けでからかって遊ぶ。
真名井 草輔 (まない そうすけ)
天神通りの骨董屋「まない」の店番をしている少年。いたずら好きな性格で、人をからかうのが趣味。店にあるいわくつきの品を持ち込み、トラブルを起こすこともしょっちゅう。冬子に惚れており、いつも猛烈なアタックを仕掛けているが、たいていは返り討ちに遭っている。
高津原 五十鈴 (たかつはら いすず)
日本有数の大財閥「高津原グループ」の令嬢。かつて天志に助けられたことがあるが、勘違いの末に彼を恨み、復讐を企てている。かなりの世間知らずで、的の外れた言動が多いため、周囲の人々に軽くあしらわれることが多い。メイドの八雲を常に側に置いている。
八雲
日本有数の大財閥「高津原グループ」の令嬢・高津原五十鈴に仕えるメイド。幼い頃から五十鈴のそばにおり、彼女のことを誰よりも理解している。壊滅的なほどに運が悪く、いつも不幸に見舞われている。
おフク
天神通りに住む土地神で福の神。人智を超えた神通力を持っており、天志がご町内の平和を守るのを手助けする。普通の人間には見えないが、町内会長の証である町内会長バッジを着けることで、姿を見ることができる。神様だが、性格は子供っぽく見栄っ張り。ささいなことで天志と喧嘩をすることもしばしば。
幸村 巌 (ゆきむら いわお)
幸村天志の父親で、洋菓子屋「カンパニュラ」の店長。顔は怖いが、気さくでノリのいい性格。仕事に関しては厳しい一面があり、接客態度の悪い天志とよく喧嘩をするが、そのたびに妻の鈴花にこらしめられている。若い頃は天志に瓜二つの顔をしていた。
幸村 鈴花 (ゆきむら すずか)
幸村天志の母親で、洋菓子屋「カンパニュラ」の店員。柔和で穏やかだが、ほどよく茶目っ気もある性格。夫の巌とは、「中年バカップル」と呼ばれるほど仲がよいが、天志と喧嘩を始めたときは、麺棒で殴って2人を止めることも。
真名井 草十朗 (まない そうじゅうろう)
天志が就任する前の天神通り町内会長で、50年もの間会長を務めていた商店街の生き字引。骨董屋「まない」を営んでいたが、今は孫の草輔に店を任せ、世界中を旅して回っている。ひょうひょうとしてとらえどころのない性格で、商店街の皆に一目置かれている。かつて会長職にあったため、おフクとは旧知の仲。
場所
天神通り商店街 (てんじんどおりしょうてんがい)
個性豊かな商店と、そこで働く個性豊かな人々が集まる商店街。古くから土着の土地神と関わりを持ち、人間と土地神とがお互いに支え合って暮らしている。現在は主人公幸村天志が、町内会長を務めている。
その他キーワード
町内会長バッヂ (ちょうないかいちょうばっぢ)
天神通り商店街の町内会長の証であり、これを身に着けることによって神通力を得、土地神たちと対話できるようになる。主人公幸村天志が所有している。