概要・あらすじ
科学により解明された超能力を発露させる能力開発を教育に組み込んだ街、「学園都市」。その街で生活し、「無能力者(レベル0)」であることから落ちこぼれ扱いされる少年・上条当麻はある日、インデックスと名乗るシスター姿の少女と自宅のベランダで出会う。
この世界には科学とは異なる魔術の世界があることや、魔術師に追われている状況を語るインデックス。その話を当初は信じられなかった当麻であるが、程なく彼等の前にインデックスを狙うイギリス清教の魔術師、ステイル＝マグヌスと神裂火織が姿を現す。
当麻はインデックスや大切な人々を守るため、彼の右手に宿る異能の力を無力化する力「幻想殺し(イマジンブレイカー)」を駆使しながら、続々と現れる能力者や魔術師たちとの戦いへと巻き込まれていく。
登場人物・キャラクター
上条 当麻 (かみじょう とうま)
学園都市在住の高校1年生で、ツンツンとした短めの黒髪が特徴的な少年。自他共に認める不幸体質で、大小問わず様々なトラブルに巻き込まれては「不幸だ」と口にしている。能力強度が重要視される学園都市において、最下層とされる「無能力者(レベル0)」であるが、その右手には触れた異能の力をなんであれ消し去る力「幻想殺し(イマジンブレイカー)」を宿す。 学業は苦手なものの頭の回転自体は良く、また不本意ながらも喧嘩慣れしていることから、「幻想殺し」の力と機転を利かせつつ数々の戦闘を切り抜けていく。 正義感の強さから困った人を放っておけず、その結果多数の女性から好意を抱かれているが、本人はそのことに全くと言っていいほど気づいていない。
神裂 火織 (かんざき かおり)
イギリス清教・第零聖堂区「必要悪の教会(ネセサリウス)」所属の女性魔術師。同時に世界に僅かしか現存しない聖人の一人であり、元「天草式十字凄教」の女教皇でもある。長く美しい黒髪をポニーテールに結わえ、長身かつ凛とした佇まいと義理堅い性格を備える人物であるが、一方で術式を組む際の観点から胸下で縛ったTシャツに片裾を根本まで切断したジーンズという、一見すると奇抜な格好をしている。 加えて腰元にはウェスタンベルトを巻き、戦闘時にはそこに「七天七刀」を帯刀。 魔術師でありながらこの日本刀を用いることを中心とした近接戦闘を得意としており、また聖人であるがゆえに規格外の戦闘力を有する。
姫神 秋沙 (ひめがみ あいさ)
学園都市在住の高校1年生で、長い黒髪と普段着の巫女装束がよく似合う容姿が印象的な、寡黙でおとなしい少女。天然の異能者「原石」の一人であり、吸血鬼を甘い香りで誘いだし、その血を吸ったものを灰にする「吸血殺し(ディープブラッド)」という能力を有している。 その能力の希少性から、錬金術師・アウレオルス＝イザードよって進学予備校「三沢塾」に監禁状態にあったが、上条当麻たちによって救出される。
インデックス
イギリス清教・第零聖堂区「必要悪の教会(ネセサリウス)」に所属するシスター。銀のロングヘアーと碧眼を持つ小柄な少女であり、金の刺繍が施された「歩く教会」と呼ばれる白色の修道服にその身を包む。 知覚したものを忘れることの出来ない「完全記憶能力」の持ち主であり、十万三千冊もの魔道書の内容を完璧に記憶している。そのため常に魔術師や魔術結社に狙われている身であり、逃亡の最中、学園都市に迷い込んで上条当麻宅のベランダへと辿り着き、以降当麻のもとに居候をするようになる「禁書目録」という役割の代償として「首輪」という術式が施され、一年毎に記憶をリセットされる宿命を抱えていたが、当麻の奮闘により解放される。 いつでもお腹を空かした大食感であり、膨らむ食費は当麻の家計を悩ませている。
土御門 元春 (つちみかど もとはる)
学園都市在住の高校1年生で、上条当麻のクラスメイトかつ親友の少年。逆立たせた金髪とサングラス、普段着に愛用しているアロハシャツがトレードマークで、普段は方言混じりで特徴的な語尾の奇妙な口調をしている。 学校では当麻と青髪ピアスともに「三バカ」扱いをされているが、その真の姿はイギリス清教・第零聖堂区「必要悪の教会(ネセサリウス)」に所属する魔術師であり、学園都市へと送り込まれてきたスパイ。 加えて学園都市の総括理事長・アレイスター=クロウリーからも任務を請け負う、多角スパイでもある。このため魔術師でありながら能力者としての力も発現しているが、その反動として魔力を使用すると血管が破裂するという問題を抱えてしまっている。 義妹の土御門舞夏を溺愛しており、また重度のメイドマニアという嗜好も持つ。
ステイル＝マグヌス (すているまぐぬす)
イギリス清教・第零聖堂区「必要悪の教会(ネセサリウス)」に所属する魔術師。赤い長髪をした2mを越す大男で、大量に身に纏ったアクセサリーに右目下へ刻まれたタトゥー、更には重度のヘビースモーカーというエッジの利いた装いであるが、れっきとした十字教の神父である。 ルーン魔術に精通しており、特に「魔女狩りの王(イノケンティウス)」を始めとした炎属性へと特化した戦法を得意とする。インデックスはかつてのパートナーで、彼女に対して強く執着しており、同僚の神裂火織とともにインデックスの抱える「記憶消去」という問題に取り組み続けてきた。 そのため、インデックスの新たな保護者代わりである上条当麻とは当初敵対していたものの、問題が解決した後にはなんだかんだと協力しあう仲となっている。
一方通行 (あくせられーた)
能力強度が重要視される学園都市において、7人しかいない最上位層「超能力者(レベル5)」の中でも第1位に君臨する、最強の能力者。高度な演算能力を駆使し、あらゆるベクトルを自在に操る能力「一方通行(アクセラレータ)」の使い手であり、またその名が彼を呼称する通り名となっている。 平時においても必要最低限の要素以外は反射しており、紫外線等の影響下にない状態にあるため、アルビノの様な白い髪に赤く鋭い眼という特徴的な容貌の持ち主。 性格は淡白で無愛想、加えて短気であり、口調も荒い。戦闘時には狂気に満ちた嗜虐的な笑みを上げることも多く、残虐性をまるで隠そうともしなくなる。 自らの信念に沿う形で「絶対能力進化実験(レベル6シフト)」の被験者となり、1万を超える妹達を殺害してきたものの、「無能力者(レベル0)」であるはずの上条当麻の前に敗北を喫してしまう。
御坂 美琴 (みさか みこと)
常盤台中学の3年生で、肩までの茶髪に端正な顔立ちの美少女。負けん気が強く活発な性格から直情的な言動が目立つが、お嬢様学校に通っているため礼節や良識は弁えており、また校則により休日でも制服を着用している。 能力強度が重要視される学園都市において、7人しかいない最上位層「超能力者(レベル5)」の中でも第3位に位置する実力者であり、「電撃使い(エレクトロマスター)」や「超電磁砲(レールガン)」の名で学園都市中に知れ渡る存在。 その一方で少女趣味な一面も持ち、カエルの「ゲコ太」を始めとしたファンシーグッズを好んで収集している。上条当麻とは様々な場面で出くわす腐れ縁であり、当初は自らの電撃能力が何故か通じないことで目の敵にしていたが、徐々に心惹かれていく。
打ち止め (らすとおーだー)
「妹達」の20001号個体であり、彼女たちの意識や思考の共有組織ミサカネットワークの管理者として、「妹達」の反乱や暴走を抑制する為に製造された上位個体。他の個体に対する制御・命令権を持つため、研究者側が扱い易いよう年齢を10歳前後という幼い状態に設定されており、歳相応に表情豊かで明るい性格をしている。 毛布1枚のみを羽織り学園都市を徘徊していたところ、一方通行と遭遇。以後彼へとついて回るようになる。
妹達 (しすたーず)
御坂美琴のDNAを元に製造された、体細胞クローン群の総称。容姿は美琴に酷似しているが頭部にはゴーグルを着用しており、比較して性格は素直かつ羞恥心に薄い。オリジナルが持つレベル5の能力のコピーを目的として2万体を越える個体が製造されたが、レベル2～3の発電系能力「欠陥電気(レディオノイズ)」を有することが限界であったことから、「絶対能力進化実験(レベル6シフト)」における殺害標的へと転換された。 全個体の脳波が同一であることを利用し、無意識での発動を含む電気操作能力を通じて脳波を電磁波に乗せることで、意識や思考の共有組織「ミサカネットワーク」を構築している。 全個体中でも10032号は実験から助けてもらったこともあり、上条当麻たちとは「御坂妹」と呼ばれるなど親しい間柄にある。
学園都市 (がくえんとし)
『とある魔術の禁書目録』の登場組織。東京の西部に位置する、完全独立教育研究機関。全部で23のエリアから構成される。一つの都市にあらゆる分野の教育機関や研究組織が集積されており、何れかの教育機関に属する学生が人口の8割を占める。 外部より数十年進んだ最先端科学技術が研究され、また都市にて実用実験がなされている。中でも能力開発が都市に所属する学生全員に実施されるなど、人為的な超能力開発が実用化されており、その開発機関としての側面が強い。
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