思春期の下心から始まる純愛ラブコメディ
本作は、思春期特有の「下心」から始まる純愛をテーマに、同じクラスでとなりの席になった池沢くんと江口さんの会話劇を中心に展開する新感覚のラブコメディ。お互いを異性として強く意識しているため、物語には男女双方の視点から描かれる色気の表現が豊富に盛り込まれている。基本的には池沢くんが江口さんにちょっかいをかける一方で、江口さんも池沢くんの体や匂いに興味津々で、意味深な視線を送ることもある。そのため、最終的には池沢くんが江口さんに振り回されて慌てふためくのが定番のパターンとなっている。そんな二人の騒がしくも刺激的な日常が、ショートコメディ形式でテンポよく描かれている。
健全イケメン男子×スタイル抜群眼鏡女子
運動神経抜群でサッカー部に所属する池沢くんは、そのクールな雰囲気から「黙っていればイケメン」と評される男子。そんな彼がとなりの席になった江口さんの豊かな胸に思わず目を奪われ、不純な妄想を膨らませてしまう。一方、彼の視線に気づいた江口さんは、当初は不快に感じていたものの、ある日の休み時間にふと見せた彼の体つきや仕草に色気を感じ、次第に彼女の方から積極的に絡んだり、からかったりするようになる。二人が交わす“いやらしい視線”は、胸元やお尻といった身体のパーツだけでなく、何気ない仕草や汗の匂いなど、その時々でさまざまだ。隠しきれない下心を言葉に乗せてぶつけ合い、二人のじれったくも刺激的な「友達以上、恋人未満」の関係が始まる。
小さな誤解から生まれるすれ違いの恋心
高校生活を通じて、池沢くんは江口さんに対する感情が単なる下心ではなく、本物の恋心であることに気づく。それ以来、江口さんのことが妙に気になり、顔を合わせるたびに気まずさを感じることが増えていく。そんなある日、池沢くんは偶然耳にした女子生徒の会話から、「江口さんは自分を異性として見ていないから、あんなに無防備にからかってくるのだ」と大きな誤解をしてしまう。その結果、純粋な好意の表れだった江口さんの態度に対し、池沢くんの不安と不満は次第に募っていく。一方で、江口さんもまた池沢くんに恋心を抱いていた。しかし、余裕のある態度とは裏腹に不器用な性格が災いし、本当の気持ちを下心めいた発言でごまかしてしまい、素直になれない自分に悩む日々を送っていた。
登場人物・キャラクター
池沢くん (いけざわくん)
高校1年生の男子。江口さんのクラスメイト。一見クールに装っているが、内面は内気で真面目な性格をしている。明るい茶色のショートヘアで、サッカー部に所属している。入学当初から江口さんに密かに思いを寄せているが、思春期特有の好奇心から、ついデリカシーに欠ける発言や妄想をしてしまうこともある。しかし、その言動が原因で彼女にからかわれることが多く、そのたびに不器用で純情な一面が垣間見える。好物はお好み焼き。
江口さん (えぐちさん)
高校1年生の女子。池沢くんのクラスメイト。黒髪のロングヘアに眼鏡をかけた知的な雰囲気を漂わせた巨乳美少女で、クラスでも人気者。誰に対しても分け隔てなく優しく接しているが、池沢くんのからかいには動じることなく、意味深な言葉で切り返したり、逆にからかい返したりと、大人しそうな見た目とは裏腹に強気な態度で応戦する。その態度は、彼女が密かに池沢くんを意識していることの表れでもある。香水や血が苦手だったり、体型を気にしたりと、繊細で女の子らしい一面も持っている。好物はメロンパン。
書誌情報
となりの席のヤツがそういう目で見てくる 4巻 小学館〈サンデーうぇぶりコミックス〉
第1巻
(2024-10-10発行、978-4098536276)
第2巻
(2025-02-12発行、978-4098538508)
第3巻
(2025-06-12発行、978-4098541294)
第4巻
(2025-10-10発行、978-4098542659)







