概要・あらすじ
北太平洋の国のマーメイドプリンセス、七海るちあは、海で溺れかけていた少年、堂本海斗に自らの真珠を託して助けた。それから七年後、るちあは真珠を取り戻すために人間の姿になって海斗と再会を果たし、彼がずっと自分を助けてくれた人魚を想っていたことを知る。だが、人魚は人間に自分から正体を明かすと泡になってしまう。
そんな中、真珠を取り戻したるちあに海の平和を守る使命が伝えられた。
登場人物・キャラクター
七海 るちあ (ななみ るちあ)
北太平洋の国のピンクマーメイドプリンセス。7月3日月曜日生まれ。天真爛漫で素直な性格。7年前に溺れ掛けた堂本海斗を助けたときに、マーメイドの分身である真珠を「助かってほしい」と祈る気持ちを込めて彼に預た。人間界にやってきたのは、13歳の誕生日式典に必要な真珠を海斗から返してもらうため。 早朝の浜辺を散歩に出たところ、サーフィンの練習をしていた海斗と再会を果たす。海斗が水妖に襲われていたところを助けようとしたとき、海斗から真珠を渡され変身。海の女神アクア・レジーナを呼び、海の平和を取り戻す使命が伝えられる。ただ、使命よりも海斗との関係を気にしていることが多い。 海斗には、なかなかマーメイドのるちあと同一人物だと理解してもらえないが、強く思い続けた後に、両思いとなった。オレンジマーメイドプリンセスの沙羅から、生まれてきた星羅の真珠を託され、心のカケラを取り戻すために奮闘。最後には世界を我が物にしようとする古代人類の王、ミケルとその使い、フクのために、ほかのマーメイドプリンセスや海斗たちを導いて歌い、平和を取り戻した。 歌唱力に関しては、真珠なしで歌うと有害と言われるほどであり、変身しないとかなりの音痴。
堂本 海斗 (どうもと かいと)
かっこいいと評判の少年。11月21日生まれ。6歳のときに自分を助けてくれた人魚姿の七海るちあのことを想い続けている。助けられたときに託された真珠を、ネックレスの小箱の中にしまっている。特技はサーフィンで、腕前は日本トップレベル。父は作曲家で母はオルガニストだったが、両親共に海難事故で死去。 両親の遺産で独り暮らしをしている。実は海を統べる血統、パンタラッサの王子で楽斗と双子で生まれたために人間界へ流され、浜辺で拾った堂本夫妻にわが子として育てられた。再会したるちあに声をかけられて気にかけていたが、人魚姿のるちあと同一人物だとはなかなか気付かなかった。 その後、告白するより前にるちあにキスをするなどしており、ほどなく両思いになる。パンタラッサの力が戻った後、楽斗から協力を要請されたが断り、るちあたちに協力して楽斗を倒した。サーフィンの大会に出場するために向かったハワイで事故に遭い、記憶を失う。帰国後しばらくは天城みかるの家に滞在。 記憶を取り戻してミケルとの戦いに臨んだときには弱気になりつつも、るちあを守り通した。海の王、パンタラッサの一族であるため、海で命を落とすことはない。実はかなりエッチで、るちあの胸に触れで喜ぶことが多い。
宝生 波音 (ほうしょう はのん)
南大西洋の国のミズイロマーメイドプリンセス。5月24日水曜日生まれ。ぶりっ子で小悪魔タイプの行動派。髪を左で分けていて、前髪にヘアピンをしている。南大西洋の国が滅ぼされ、ほかのマーメイドプリンセスを集める使命のために人間界にやってきていた。学校の音楽教師、海月太郎のことが好きだったが、叶うことはなかった。 2歳下の白井渚に猛アタックされ、その存在が大きくなり恋人として認める。
洞院 リナ (とういん りな)
北大西洋の国のグリーンマーメイドプリンセス。9月2日土曜日生まれ。知的でクール。長い黒髪で女性的な容貌だが言動は男性的で、男子の制服を着ている。北極海のマーメイドプリンセスのノエルにかばわれ、敵から逃げ延びてきた。この際、ノエルを見殺しにしたと思われる。このため、生まれながらにして北極海のマーメイドプリンセスと運命を共にする存在であり、双子の妹、南極海のマーメイドプリンセス、かれんから恨まれている。 (ただし、リナとかれんは、会ったことがない)。浜崎という青年と不思議な縁があり、恋に発展した。
ヒポカンポス
七海るちあのお目付役として、真珠湯にきている聖獣。本来の姿は馬の上半身に魚の下半身。地上ではペンギンの姿をしているが、聖獣の力が弱まると背中に翼のある人間の姿になってしまう。本人はペンギンのほうがステキと感じてる。パンタラッサ一族の力を封印した門を守護していたが、いねむりをしていた隙にオレンジマーメイドプリンセスの沙羅に封印の一部を破られ、楽斗に力を与えることになってしまった。 楽斗配下の水妖ユーリとの叶わぬ恋に悩んでいる。
楽斗 (がくと)
海を統べるパンタラッサの王。双子の弟、海斗と引き離されてから、深海に封印された王として孤独に暮らしてきた。オレンジマーメイドプリンセスの沙羅が封印の一部を破ったことで力を取り戻し、沙羅の望むままに水妖たちを使って世界中の人魚たちの国を滅ぼした。沙羅が後悔して七海るちあたちにつき、取り戻したパンタラッサの力が強すぎて肉体が限界に来ていたため、自ら封印されることを選ぶ。 その後、何回か海斗に乗り移るように登場した。
沙羅 (さら)
インド洋の国のオレンジマーメイドプリンセス。11月22日日曜日生まれ。海月太郎に恋をして、連れて逃げてくれると約束をしていたが叶えられなかった。ばあやに引き離されたことを知って、絶望から力を暴走させ国を滅ぼしてしまう。さらに封印の門を真珠の力で開いて楽斗に力を与えた。彼女の「海を絶望に染めてしまいたい」という願いに楽斗が応じたことで、海の平和が乱れることとなる。 この間、髪はオレンジから黒になっていた。プリンセスやインド洋の国のために身を引いた海月、親友だった南太平洋のマーメイドプリンセスのココの歌をにより改心。楽斗とともにアクア・レジーナに封印されることを選んだ。 その際、オレンジ真珠は七海るちあの手に渡った。次代のオレンジマーメイドプリンセス、星羅の誕生をるちあに託す。
海月 太郎 (みつき たろう)
七海るちあたちが通う中学校の音楽教師。作曲家だった堂本海斗の父に憧れていた。インド洋のマーメイドプリンセス沙羅と恋に落ちたが、インド洋の王国や沙羅自身のことを思って身を引いた。宝生波音から恋の猛アタックを受けたが、沙羅を思う気持ちは変わらなかった。 沙羅のためには命も惜しくないと体を張ったことと、南太平洋のマーメイドプリンセスココの歌で沙羅は改心したが、沙羅自身が封印されることを選んだため別れることになる。ドイツへ音楽の勉強のために留学した。
星羅 (せいら)
インド洋の国の新しいオレンジマーメイドプリンセス。沙羅がいなくなったため、インド洋の生命の伊吹が、光の珠・ココロのかけらとなって、インド洋の国の泉に集まり、オレンジ真珠に宿って星羅が誕生するはずだったが、ミケルによってココロのかけらが奪われたため、誕生が遅れた。 オレンジ真珠を託された七海るちあが、これを自分のピンク真珠と一緒に貝のペンダントの中に納め、さらにミケルの水妖たちからココロのかけらを取り戻したことにより星羅を誕生へと導いている。ミケルに取り込まれていたために、その奥底に眠る思いを知って、ミケルを解放させた。
天城 みかる (あまぎ)
病弱な中学生。ハワイで事故に遭って記憶喪失となった堂本海斗を助けた。日本に海斗とともに帰国し、まだ万全ではない海斗を家に住まわせている。有名な指揮者の兄、天城リヒトと二人暮らし。両親は亡くなっており、父は科学者、母はパンタラッサ一族の末裔であった。体の弱いみかるを古代人類の力を持つ体に再生させようと、南極の氷の下で発見したミケルの化石から抽出した遺伝子を父の手で投入された。 さらにミケルの使い、フクが、薬と偽ってミケルの力を与えていた。海斗に失恋し、その海斗への思いもミケルに企てられたものだったショックから、その隙を突かれミケルに体を奪われてしまい、七海るちあたちと戦うこととなる。
天城 リヒト (あまぎ)
有名な指揮者。病弱な妹の天城みかるを溺愛している。科学者の父とパンタラッサの末裔であった母は亡くなっている。母の遺品、パンタラッサのロッドを手にして、その力に目覚めた。みかるを助けるために七海るちあたちとともにミケルとフクに挑む。
ミケル
数百万年前に生まれた古代人類の王。6枚の翼を持つ長い髪の美青年。その力の一部を継いだ一族がパンタラッサである。人類によって、環境が変化していく地球から、古代人類を守ろうと祈ったが力尽きて化石となり、南極の氷の下で眠っている。実は、物語で意識をもっているのはフクに作られた偽物である。 このため、本物のミケルが目覚めれば消されてしまう不完全で孤独な存在だと心の奥で悩んでいた。ココロのかけらを取り込んだ星羅がその思いに気付いたことで、自らの解放を願った。
フク
古代人類の王ミケルの使い。巨大な目をした人面の小鳥の姿をしている。「フクフクフク」と笑う。化石になったミケルを甦らせるために、仲間たちの力も得て生き延びてきた。ミケルの化石を発見した天城博士を利用して、化石のミケルの遺伝子を天城みかるに与え、さらに薬と偽ってミケルの力も与え続けた。 また、ミケルの遺伝子は天城博士にも投与されており、彼は肉体を失って炎のような姿となっている。偽物のミケルを生み出してみかるを取り込ませ、本物の復活を企てた。途中まではミケルの遺伝子を注入して肉体を失った天城博士を敬うようなふりをしていたが、本物のミケル復活を目の前にして本性を発揮。 さらに、七海るちあたちにミケルの化石を破壊された後は、偽物のミケルを直接操った。
アクア・レジーナ
海の平和を守る女神。七人のマーメイドプリンセスの歌と心に導かれて現れる。パンタラッサ一族の強大すぎる力を封印していた。
場所
真珠湯 (しんじゅゆ)
七海るちあが自分の真珠を探すために人間界に来るにあたって用意された住居。姉として人魚のにこらがいて、美人姉妹の銭湯として評判を呼んでいる。閉店後はるちあたちがマーメイド姿で集まる憩いの場。夏には浜辺に海の家を出店している。
その他キーワード
マーメイドプリンセス
『ぴちぴちピッチ』の用語。マーメイドの国の姫。七つの海の国に一人ずついる。水に濡れると人魚の姿になる。真珠の力を使うと、特別な姿に変身できる。炭酸が苦手で、これを飲むと酔うという体質。七人のマーメイドプリンセスが揃うと、七つの真珠の力で海の女神アクア・レジーナを呼ぶことができる。
クレジット
- シナリオ
アニメ
マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ ピュア
北太平洋のマーメイドプリンセス七海るちあは、小さな頃に溺れている少年を助けた際に手放してしまった真珠を探し出すため、陸へと上がる。転校生としてやってきた中学校のクラスには、助けた少年堂本海斗が在籍して... 関連ページ:マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ ピュア
マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ
北太平洋のマーメイドプリンセス七海るちあは、小さな頃に溺れている少年を助けた際に手放してしまった真珠を探し出すため、陸へと上がる。転校生としてやってきた中学校のクラスには、助けた少年堂本海斗が在籍して... 関連ページ:マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ
書誌情報
ぴちぴちピッチ 新装版 3巻 講談社〈KCデラックス〉
第1巻
(2022-01-13発行、 978-4065266274)
第2巻
(2022-01-13発行、 978-4065266267)
第3巻
(2022-02-10発行、 978-4065269848)
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