花を愛する天然少女ながら怒ると武闘派に変貌
野上まりもは、ふだんは草花をこよなく愛する、穏やかな性格の小学4年生の女子。しかし、怒りが頂点に達すると左手の甲に花の形のアザが浮き上がり、ケンカ最強女子に変貌する「華の一族」の一人。だが、暴力を嫌う気持ちは覚醒してからも変わらず、仮に敵対する相手であっても、危険な状況からは身を挺して庇(かば)う優しさを見せる。その優しさとカリスマ性が周囲を魅了し、ヤンキーグループの小学生たちを傘下に収めていく。
クラスメイトが暴行を受けて覚醒
本来、野上まりもはほとんど怒ることのない、心優しい性格をしている。しかし、となりのクラスの男子がクラスメイトに危害を加える姿を目撃して激怒し、ケンカの才能を覚醒させる。ふだんは標準語で喋っているが、覚醒時には関西弁を喋り、顔つきも険しくなる。だが、クラスメイトたちからは好意的に受け入れられており、さらに負けた相手からもその実力を認められ、支持されるようになる。
敵は各地のヤンキーグループと「黒呪会」
野上まりもの父親、野上暁は、古来より日本の人々を災厄から守ってきた「華の一族」の一人。華の一族は特殊な水晶を作る「水晶の一族」と協力し、平和を維持してきた。しかし150年前、その力を利用しようと企む組織「黒呪会」が結成された。まりもは各地の小学校を仕切るヤンキーグループとの抗争を繰り広げるうちに、黒呪会の陰謀を知る。そしてまりもたちは、人工的に花の形のあざを作り出すことで、超人的な能力を覚醒させる人間を生み出そうとしている、黒呪会と対峙(たいじ)することとなる。
登場人物・キャラクター
野上 まりも (のがみ まりも)
れんげ小学校の4年2組に在籍する女子。生き物係を担当している。ピンク色のロングヘアをハーフツインテールにしており、つねに左手に包帯を巻いている。特殊な水晶で驚異的な能力を発揮する「華の一族」の一人。ふだんは草花をこよなく愛し、少々天然気味なところがある。穏やかで心優しい性格ながら、怒りが頂点に達すると左手に花の形のアザが浮き上がり、武闘派に変貌するが、ケンカをするのはあくまでも仲間を守るため。またその際は、標準語から関西弁に変化する。れんげ小学校を仕切っていたヤンキーグループ「青嵐会」のリーダー、市山佳代子に勝利し、新たに「まりも会」のリーダーとなる。父子家庭で育ったため、一人っ子だと思っていたが、のちに母親はアメリカで存命していること、双子の妹、まひるがいることを知る。誕生日は7月3日。
久保 勝 (くぼ まさる)
れんげ小学校の4年2組に在籍する男子。黒髪をウルフカットにしている。クールな強キャラを装っているが、簡単なことわざを間違えたり、ふつうに黒板に衝突するなど、どこか抜けたムードメーカー的な存在。ケンカは強くないが正義感が非常に強く、「4年2組の番長」を自称している。だが、毎回ボコボコに殴られているため復活が早く、次第に打たれ強くもなっていく。野上まりもに好意を抱いていたが、それを明確に自覚する前に告白してしまい、自分で驚いていた。まりもが別の男子に恋心を抱き始めたのを察知してからは、まりもを守れる強い男になろうと努力している。
クレジット
- 原作
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秋元 康
書誌情報
まりもの花~最強武闘派小学生伝説~ 全10巻 集英社〈りぼんマスコットコミックス〉
第1巻
(2011-01-14発行、 978-4088670935)
第10巻
(2014-09-12発行、 978-4088673370)