概要・あらすじ
63年後の未来の世界では人口過密が深刻化し、そのため政府はタイムマシーンでDNAオペレーターの葵かりんを現代の日本へと送り込む。将来100人の女性に子どもを作らせて、メガプレイボーイ(メガプレ)と呼ばれることになる桃生純太のDNAを操作し、メガプレのDNAが広まらないよう歴史改変するのがかりんの任務だった。
だが、DNAを変化させるD・C・M弾を純太に撃ち込むと、女性アレルギーを持つ冴えない高校生だった純太がメガプレに覚醒するのをなぜか早めてしまう。メガプレの魅力にメロメロになってしまうかりんと、そのかりんに惹かれていく純太。そこへ幼馴染の栗本亜美や、佐伯倫子という美人の女子生徒、倫子の彼氏である菅下竜二などが加わって三角関係が発生していく。
さらにD・C・M弾の影響で純太と竜二はサイキックパワーに目覚め、2人の超能力バトルにも展開。その後、かりんに与えられた任務の真相と陰謀が明かされ、死に追い詰められるかりんを守るために純太は戦う。
登場人物・キャラクター
桃生 純太 (ももなり じゅんた)
私立歩駒高等学校の男子生徒(1年のCクラス)で、16歳。両目の下に1個ずつあるホクロと、ツンツンした髪型が特徴。血液型はO型。自宅は「桃生時計店」という時計屋で、母親は桃生ちよ(49歳)。家の向かいには幼馴染の栗本亜美が住んでいる。その冴えない姿からは想像がつかないが、未来の純太は100人の女に1人ずつ子どもを作らせたメガプレイボーイと呼ばれている。 その子ども達も彼のDNAを受け継いで子どもを作ってしまうため、人口過密が深刻化した未来の政府は、純太をメガプレイボーイに覚醒させないよう葵かりんを送り込んだ。覚醒前の純太は女性アレルギーの体質を持ち、女性に接近されたり露出度の高い姿を見たりするとゲロを吐いてしまうため、女性と付き合えない。 しかし本人には女の子との恋愛願望があり、いつか体質を改善したいと願っている。この覚醒前の純太をノーマル純太、その人格をDNA1とも呼び、覚醒後はキラキラ純太、パーフェクト純太と呼ばれる状態に変身する。
キラキラ純太 (きらきらじゅんた)
『D・N・A? ~何処かで失くしたあいつのアイツ~』の主人公・桃生純太の別の姿。DNAオペレーター・葵かりんにD・C・M弾を撃ち込まれてDNAが変化した桃生純太が、女の子にときめきを覚えると一時的にこの状態となる。キラキラした輝きを放って髪の色合いも明るくなり、顔立ちも美形に変化する。これは純太が「メガプレDNA」に不完全に覚醒した状態である。 本来の純太の記憶と意識を保ちつつも、女性アレルギーがなくなって言動がプレイボーイ的になり、女性をメロメロにする「キラキラ攻撃」を放つ。完全にメガプレDNAに覚醒したパーフェクト純太とは異なり、女性を魅了できるだけでケンカには弱い。ちなみにキラキラ純太やパーフェクト純太に対して、本来の純太はノーマル純太と呼んで区別されている。
葵 かりん (あおい かりん)
タイムマシーンで、63年後の未来から訪れた未来人の少女。16歳。影の仕事として人間のDNA操作を行うDNAオペレーターである。政府の環境庁と時間管理庁の依頼により、桃生純太をターゲットとして接近しようとする。編み込みのある水色のショートヘアが特徴で、素顔を初めて見た純太が「けっこうカワイイゾ…」とドキっとするルックス。 現代日本の常識には疎く、未来素材のプロテクターに紫色のマントという目立つ格好を人前でもしている。3歳で親に捨てられた過去を持ち、不幸な生い立ちながらも、明るく前向きに振る舞い、可愛いペット付きのスイートホームで素敵な旦那さまと暮らすのが夢。 (現代人の基準で)格闘能力は高く、6人ほどの屈強な男たちを1人でも倒しきれるほど。独り言で「ザマス」と語尾につける癖がある。名前は未熟な半人前という意味で、熟れる前の果物に喩えた「青いカリン」に由来している。
栗本 亜美 (くりもと あみ)
桃生純太と同じ私立歩駒高等学校に通う1年生の女子。純太に片想いをする幼馴染であり、純太の家のお向かいさんにあたる「栗乃庵」という蕎麦屋(うどん屋)の娘。純太の母・桃生ちよからは、将来は夫婦になるものだと勝手に決めつけられている。 純太からは「女を感じない女」という不名誉な言葉をもらっているが、彼が女性アレルギーを感じずに済む、唯一の女性だという(ただし裸を見たり、肉体的に接触しすぎるとアレルギーが発生する模様)。作中で唯一メガプレイボーイの魅力に反発できる女性でもあり、純太がメガプレイボーイに覚醒したキラキラ純太を嫌っている。 ショートカットに奥二重の目がチャームポイント。
佐伯 倫子 (さえき ともこ)
桃生純太と同じ私立歩駒高等学校に通う女子生徒。学級も純太と同じ1年のCクラスで、16歳。純太から見てもかなりの美形で、ほとんど会話したこともない遠い存在だった。菅下竜二の彼女をしているものの、多くの女の子とデートすることをやめないプレイボーイな竜二への当てつけに、純太を誘惑しようとする。
菅下 竜二 (すがした りゅうじ)
桃生純太と同じ私立歩駒高等学校に通う男子生徒。佐伯倫子の恋人だが、多くの女性とのデートを繰り返すプレイボーイ。恋愛に関して、感情などよりも深い本能のレベルで「DNA同士が引き合う」という持論を持ち、倫子をその相手として執着する。女癖は悪いが、倫子を「本命」として想いつづける気持ちは非常に強い。 美形の上に、豪邸に住んで何人もの手下を抱えるお金持ちである。
高梨 ことみ (たかなし ことみ)
桃生純太と同じ私立歩駒高等学校に通う女子生徒。栗本亜美のクラスメイトで、親友。新体操部に所属し、ドイツ留学する強化選手を選ぶための地区予選に岩崎魔子と共に出場するよう指名される実力者。ただし本人は、ある生理現象が緊張によって起きてしまう体質に悩んでいた。 体質改善のために純太は彼女に協力するようになる。しかし葵かりんがことみについて調べたところ、純太が持つメガプレイボーイの魅力にとても弱く、しかも純太をメガプレイボーイに覚醒させやすいDNAのタイプをしているという。
岩崎 魔人 (いわさき まこと)
テレキネシスを得意とするサイキック(超能力者)の大学生。男性。自分と同じような力を持つ者がまわりにいないことに退屈している。自宅は裕福そうな一戸建て。魔人のことを「お兄さま」と呼ぶ妹・岩崎魔子は桃生純太と同じ私立歩駒高等学校に通う高校生である。 魔子は新体操部に所属し、ドイツ留学する強化選手を選ぶ地区予選への出場を高梨ことみと共に指名されるが、実力に勝ることみを蹴落とすために魔子は魔人の力を借りようとする。
パーフェクト純太 (ぱーふぇくとじゅんた)
『D・N・A² ~何処かで失くしたあいつのアイツ~』の主人公・桃生純太の別人格。キラキラ純太よりも輝きがパワーアップしてケンカも強くなり、女にも男にも無敵になった状態をこう呼ぶ。本来の桃生純太(ノーマル純太)の人格をDNA1と呼び、DNA2と名乗る人格と完全に入れ替わることで変身する。キラキラ純太が使用していた「キラキラ攻撃」のパワーアップ版・「キラキラボンバー」を放ち、大多数の女の子を同時にメロメロにできる。 さらにサイキックパワー(超能力)にも目覚め、テレポーテーションやテレキネシスを使用できる。「シャープに決めるぜ」が決め台詞。
デビル純太 (でびるじゅんた)
『D・N・A² ~何処かで失くしたあいつのアイツ~』の主人公・桃生純太の別人格。未来の純太の娘・川崎るららが注射したD・C・M(DNA変化薬)によって変化した純太をこう呼ぶ。パーフェクト純太と同じサイキックパワー(超能力)を持ちつつ、森という未来人の命令に従う悪魔のような人格が与えられている。 この状態の純太の人格をデビル純太と名付けたのは森だが、デビル純太本人は「ダセェぜやめてくれ」と嫌がっていた。
場所
私立歩駒高等学校 (しりつふこまこうとうがっこう)
主人公の桃生純太が通う、現代日本の高校。男子の学生服は学ランで、女子の制服は変形のセーラー服になっている。1年生のクラス分けはアルファベットで表記され、純太は1年のCクラスである。部活動としては、高梨ことみと岩崎魔子が所属する新体操部が登場する。
その他キーワード
メガプレイボーイ
『D・N・A² ~何処かで失くしたあいつのアイツ~』に登場する用語。63年後の未来の世界で使われている言葉で、略して「メガプレ」。100人の女性と関係を持ち、100人の子どもを作らせたという未来の桃生純太と、そのメガプレイボーイとしてのDNAを受け継いだ純太の子どもたちを指している。人口過密が深刻化した63年後の未来ではメガプレイボーイの存在が問題視されており、そのことがDNAオペレーターの葵かりんを現代に送り込む理由となった。
D・C・M弾 (でぃーしーえむだん)
63年後の未来から現代に持ち込まれた非致死性の弾丸で、D・C・Mという薬品を硬化させたものが弾頭になっている。D・C・Mは「DNAコントロール薬」、「DNA変化薬」とも称される薬で、対象のDNAを操作し、特定の変化を起こすことができる。ターゲットの頭を悪くする、指定した人物と惹き合うように変えるなど、目的に応じて調合されたD・C・MがD・C・M弾に使用される。 DNAオペレーター・葵かりんは1mm口径のD・C・M弾をハンドガンでターゲットに撃ち込むスタイルだが、隠密にD・C・Mを注入できるなら手段はなんでもよく、かりん以外のオペレーターの場合は注射などの方法も用いている。
サイキックジャケット
『D・N・A² ~何処かで失くしたあいつのアイツ~』に登場する用語。葵かりんが撃ち込んだD・C・M弾が原因となって、サイキックパワー(超能力)を成長させていった菅下竜二が発現させた能力。かりんは「究極のサイキックウェポン」と呼んでいた。優れたサイキックソルジャーは莫大なエネルギーを生み出す力を持っているが、それは体内に保持しつづけられないほどの量なので、エネルギーを体の外に貯えられるように開発されたのがサイキックジャケットである。 いわばエネルギーの鎧であり、形状は使用者によって異なる。潜在意識を映し出した姿になるとも言われ、竜二の場合は悪魔のようなモンスターの姿となった。装着者は防御力の上昇はもちろん、肉体に負担をかけずに100%の力を繰り出すことが可能となる。
アニメ
D・N・A^2 ~何処かで失くしたあいつのアイツ~
63年後の未来では、人口の増加による人口過密に悩まされていた。子どもを2人以上持ったら死刑といわれるご時世に、女性を虜にし100人以上の子供を残しているメガプレイボーイ(メガプレ)は社会において大迷惑... 関連ページ:D・N・A^2 ~何処かで失くしたあいつのアイツ~