らせんの迷宮─遺伝子捜査─

東京都覚山市にある覚山警察署刑事課の安堂源次刑事は科捜研に頼まれ、2002年に起きた強盗事件の遺留品を探していた。DNA鑑定のおかげで犯人の手がかりを見つけやすくなったものの、警視庁DNAデータベースの運用は2005年からで、それ以前の事件は遺留品を掘り起こす必要がたびたびあった。安堂は誤って探している物とは別の箱を落とし、中身が散乱してしまう。その箱は自殺として処理された「2002年ホワイト電機女子社員転落死事件」。遺留品の中に「被害者左胸ポケット」と書かれたハンカチを見つける安堂。ハンカチには大量の血が付いていたが、彼女はあおむけに倒れて死んでいた。不審に思った安堂は科捜研にDNA鑑定を依頼したが、抱えている案件が多すぎて手が回らないからと聖ヘリックス医科大学の法医学教室准教授である神保仁を紹介される。神保はDNAの専門家で、科捜研もよく協力をあおいでいた。聖ヘリックス医科大学でベンチに座る神保に声を掛ける安堂。安堂は刑事と名乗っていなかったが、神保は「あなたは危険を伴う仕事を好む」と言い当てた。神保は安堂の指の長さを見て「危険を好む脳」だと判断したのだった。DNAは究極の個人情報で、性格から身長、体格、何歳頃病気になるかまでわかるのだという。安堂はホワイト電機女子社員転落死事件の捜査協力を神保に依頼。神保がハンカチに付いていた血痕のDNA鑑定をすると、それは転落した沢村百合子のものだった。そしてわずかに百合子以外のDNAも付着していた。転落前に百合子が血を流す出来事があり、それにかかわった人物がいる。神保と安堂はホワイト電機の関係者からDNAサンプルを集め始めた。当時、百合子の上司であった課長の守山は、彼女から個人的な相談を受けていたこともあり、不倫の末の犯行ではと噂されていた。百合子が自殺と断定されたあとも会社に居づらくなった守山はホワイト電機を辞め、別の仕事に就いていた。DNAを提出してほしいと守山に協力を求めると「彼女は部下だから親切にしていただけなのに私はまだ疑われているのか」と守山は涙を流す。神保は「潔白を証明したいなら捜査に協力して欲しい。あなたのDNAが真実を教えてくれる」と守山を説得するのだった。

テレビドラマ

「らせんの迷宮～DNA科学捜査～」のタイトルにて2021年10月15日（金）より放映（初回2時間SP）

出演:田中圭(神保仁役)　安田顕(安堂源次役)　倉科カナ　中田圭祐　渡辺いっけい　松坂慶子

脚本:黒岩勉　酒井雅秋　福田哲平

監督:岩本仁志　西村了　松永洋一

主題歌:BTS「Stay Gold」

OPテーマ:TOMORROW X TOGETHER「Ito」