概要
オノコロ島のわんぱく王子スサノオは優しい母イザナミを突然喪ってしまう。悲しむスサノオは夢に見たイザナミがいるという母の国を求めて旅に出る。ウサギのアカハナをお供に怪魚アクルが暴れる海を渡り、ヨルノオスクニ、火の国、高天原を巡るスサノオは出雲の国で出会った少女クシナダ姫を救うため、八つの頭を持つ大蛇ヤマタノオロチに空中戦を挑む。
登場人物・キャラクター
スサノオ
オノコロ島に住むわんぱく王子。怪力。母思いの甘えん坊。勇敢だが一本気でしばしば周囲と衝突する。夢で見た亡き母イザナミがいるという母の国を求めウサギのアカハナを連れて船出する。
イザナミ
スサノオの母。イザナギの妻。スサノオを心から愛しており、いつも見守っている。死後スサノオの夢枕に立ち、母の国のことを伝え勾玉の首飾りを授けた。
ヤマタノオロチ
『わんぱく王子の大蛇退治』に登場する、出雲の山中深くに巣食う八頭八尾の大蛇。川面が赤く染まるのを前兆に、年に一度雷鳴と共に姿を現わし美しい娘を生贄に喰らう。大酒呑み。漆黒の頭に金冠を戴くボスを筆頭にそれぞれ微妙に違う色と形をしている。 戦闘時には体色を変化させ高熱の炎を吐く。高さのあるオロチにスサノオは天馬に乗った空中戦を挑んだ。
クシナダ姫 (くしなだひめ)
出雲の国で年老いた父母に養育されている姫。姉たちをヤマタノオロチに奪われ、たった一人残された。快活でキュート。人懐こくスサノオとすぐに仲良くなった。その顔は母イザナミに瓜二つでスサノオも驚くほど。 迫るヤマタノオロチに小石を投げつける勝ち気な面もある。
イザナギ
スサノオの父。妻イザナミと共に大和の島々を生んだ。スサノオを愛しているが、母イザナミの死を受け入れられないスサノオに手を焼いている。スサノオの旅立ちに反対していたが最後には許し温かく見守った。
母の国 (ははのくに)
亡き母イザナミが夢でスサノオに伝えた理想郷。ヤマタノオロチが倒れた後の地に顕現した。地には清水が流れ花が咲き乱れ、空には小鳥が歌い虹がかかる、平和で静かで美しい幸せの国。スサノオはここに火の国の人たちを呼んで新しい国を作ることにした。
タイタンボウ
『わんぱく王子の大蛇退治』に登場する火の国の住人。気は優しくて力持ちタイプの純朴な大男。角笛を首から下げており嬉しいと吹き鳴らす。スサノオが火の神を懲らしめてくれたことを喜び旅の供をする。
アマテラス
スサノオの姉。天空の高天原を治めている。感情を表に出さないが心は優しく幼いスサノオを案じている。スサノオに高天原で働くことを勧めるが上手くいかず神々の諍いが起きたことに心を傷め天岩戸に身を隠した。 後にヤマタノオロチと戦うスサノオの元に天馬アメノハヤコマを遣わした。
アカハナ
『わんぱく王子の大蛇退治』に登場するオノコロ島のウサギ。やんちゃで向こう見ずでカナヅチ。心ならずもスサノオのお供になり苦楽を共にする。恐がりだが土壇場で火事場の馬鹿力を発揮してスサノオのピンチを救うこともある。 火の国のタイタンボウに先輩風を吹かすが実は名コンビ。
アクル
『わんぱく王子の大蛇退治』に登場する、海の神ワダツミの治める大海を荒らす怪魚。大渦巻を起こし、船出したスサノオの行く手を阻んだがスサノオの猛突進を受け木端微塵に吹き飛んだ。
火の神 (ひのかみ)
『わんぱく王子の大蛇退治』に登場する全身が燃え上っている火山の神。その灼熱で火の国は干上がり人々は困窮、見かねたスサノオが諌めようとして戦いになった。長い剣が武器で、その体は斬られても何体にも分裂再生する。 アカハナが運んで来た氷の玉によって氷結され改心。スサノオに空を飛ぶアメノトリフネを差し出した。
ツクヨミ
スサノオの兄。氷の国のようなヨルノオスクニを治めている。冷静沈着。スサノオを励まし大切な宝である氷の玉をアカハナに持たせた。
アメノウズメ
高天原の女神の一人。天岩戸に隠れたアマテラスの注意を引くため高天原ダンシングチームの男神を率いて岩戸神楽に乗り魅惑的な舞を披露した。