概要
子犬のロックの母犬シロは森の弱い動物たちを猛獣から守っていたが、それを快く思わないトラのキラーとキツネのアカミミに殺されてしまう。町に逃れたロックは野良犬の一団の中で立派な若犬に成長するが、その頃、森は山狩りに遭い、動物たちはキラー諸共動物園に収容されていた。
動物園でも仲間の動物たちを手にかけるキラーの噂を聞きつけたロックは、大雪の日、町の犬たちの加勢を受けて討ち入りを決行する。
登場人物・キャラクター
ロック
薄茶の日本犬の雄。母犬シロをトラのキラーに殺され、町に落ち延びて野良犬の中で育つ。その勇敢さは野良犬のボスのゴロからも一目置かれるほど。キツネのアカミミの策略で一度は海に流されたが生還。 町の犬を率いて母の仇討ちを挑む。ロックの名は「大石」内蔵助から。
野良犬 (のらいぬ)
『わんわん忠臣蔵』に登場するゴロの配下の野良犬たち。町の犬と合わせ四十七士。土管に寝起きしている。長い毛が両目を覆っているメカクシ等、様々な姿形の犬がいる。ロックの討ち入りに加勢し、猛獣相手に勇敢に戦った。
アカミミ
山向こうに棲むキツネ。キラーの手下。奸知に長けておりシロやロックをおびき出して罠にかけたりキラーに食料の心配のない動物園に入るよう進言したりする。
カルー
スピッツの雌。ゴロの仲間の器量よし。ロックのガールフレンド。子犬の頃に町にやって来たロックと仲良しになった。カルーの名は「お軽勘平」のお軽から。
ゴロ
町の野良犬のボス。茶ブチ模様。男気があり義理人情に篤い。子犬ながらトラに立ち向かったロックに一目置いている。配下の野良犬ばかりか町じゅうの犬に呼びかけ、ロックと共に先頭に立って討ち入りを敢行した。
キラー
山向こうに棲むトラ。残忍で森の動物たちを餌食にしている。邪魔なシロを手にかけた。動物園に入ってからもキツネのアカミミを使って小動物を襲わせ、猛獣たちを手下に従えている。南国生まれで寒さに弱い。 キラーの名は「吉良」上野介と殺し屋の意から。
ヌキタ
森の気のいいタヌキ。キツネのアカミミにだまされてロックをおびき出すが、自分のしたことを反省してアカミミから離れ野良犬たちと行動を共にする。討ち入りの偵察を務め、動物園の進入路を見つけロックに伝えた。 メカクシと気が合う。
森の動物たち (もりのどうぶつたち)
『わんわん忠臣蔵』に登場する森に棲む小動物。ウサギのラビ、リスのリマ、シカ、小鳥、等。犬のシロに守られていた。子犬のロックが危ういところを皆で助け町へ逃がす。ロックの留守に山狩りに遭い動物園に収容されるが、そこでもキラーに脅える暮らしが続きロックの帰還を待ちわびていた。
シロ
『わんわん忠臣蔵』に登場するロックの母犬。気丈で森の弱い動物たちを猛獣から守っていた。キラーとアカミミの悪巧みにはまり命を落とした。
場所
動物園 (どうぶつえん)
森の動物たちとキラー、アカミミが収容されている。アカミミはしばしば檻を抜け出して小動物を襲い、キラーに差し出していた。隣にはジェットコースター等を備えた大型遊園地があり、ロックたちは逃げたキラーを追って動物園から遊園地へと戦いを繰り広げた。