概要・あらすじ
産休補助教員として母校の小春日和中学校に現れた梨本小鉄。ベテラン教師の酒井源五郎曰く、教え子の中で最も優秀で三拍子揃った男だが、その三拍子とは「飲む・打つ・買う」だった。あらゆるギャンブルで常勝無敗を誇るという梨本小鉄は3年A組の担任となる。その授業は、確率を丁半バクチに見立てるなど初めから型破り。
登場人物・キャラクター
梨本 小鉄 (なしもと こてつ)
初登場時26歳。オールバックの髪に口髭を生やした男性。毛糸の帽子、サングラス、半袖のダッフルコートが定番の姿。恩師の酒井源五郎が教師をしている備前色羽市の小春日和中学校に産休の代用教員として赴任し、3年A組の担任となった。稀に見る強運の持ち主で、幼い頃からあらゆるギャンブルで常勝無敗を誇る。 怒ると「アホダマー!」と叫ぶ癖がある。坂本龍馬を敬愛し、座右の銘は「天に向かって唾を吐け」。着任当初から確率を丁半バクチに見立てた問題を出したり、クラス中でカンニングの手引きを行ったりするなど型破りな指導をする。同僚教師の槙野賢次らからは反感を買うが、時には生徒を守るために自らの命も厭わない行動に出るなど、熱い指導で生徒達を引き付けていく。
酒井 源五郎 (さかい げんごろう)
白髪で口の周りに髭を生やした、小太りの中年の男性。備前色羽市にある小春日和中学校の教師。小鉄(梨本小鉄)の同僚で、彼の恩師でもある。3年生の学年主任を務めている。槙野賢次など他の教師達が小鉄に反発する中、唯一の理解者。
槙野 賢次 (まきの けんじ)
備前色羽市にある小春日和中学校の教師。真面目で教師の理想を追求している。産休の代用教員としてやってきた小鉄(梨本小鉄)の破天荒な指導を見て反感を持ち、他の教師達と共に彼を追い出そうとする。その後も事あるごとに対立するが、次第に理解を示すようになる。
貴王子 紀世彦 (たかおうじ きよひこ)
タキシード姿の男性。初登場時22歳。「教育界の貴公子」と呼ばれる教師。小鉄(梨本小鉄)が研修旅行で学校を離れている間、校長や槙野(槙野賢次)らの依頼で3年A組に赴任した。槙野の後輩でもある。貿易会社の社長、経営コンサルタントでもある。生徒のエリート意識を高めさせるという教育方針で当初は小鉄と対立していたが、後に小鉄に心酔する。 小鉄と共に全日本有能教師コンテストに出場した。
友成 寿夫 (ともなり ひさお)
眼鏡をかけた男子。小春日和中学校3年A組の生徒。クラスで一番成績が良いが、運が無い。担任となった小鉄(梨本小鉄)の解雇がかかった実力考査では、クラスを挙げての「通し」作戦で数学を担当した。
淡島 英二 (あわしま えいじ)
リーゼント姿の男子。小春日和中学校3年A組の生徒。代用教員として現れた小鉄(梨本小鉄)の破天荒な授業に真っ先に反抗したが、後にトール(藤原徹)と共に小鉄の手足となって動く。
藤原 徹 (ふじわら とおる)
染めた髪の男子。小春日和中学校3年A組の生徒。エージ(淡島英二)とよくつるんでいる。小鉄(梨本小鉄)の掟破りの授業の数々に当初は右往左往していたが、その後エージとともに小鉄の片腕的な存在になる。
岩田 元子 (いわた もとこ)
二つ結びの髪に丸眼鏡をかけた女子。小春日和中学校3年A組の生徒。負けん気が強く頑固なためガン子とあだ名を付けられた。1歳下の弟の洋一(岩田洋一)が学校に行かなくなった事を悩み、担任の小鉄(梨本小鉄)に相談する。
岩田 洋一 (いわた よういち)
前歯の出た気弱そうな男子。小春日和中学校2年生。プールがきっかけで学校に行けなくなっていた。姉のガン子(岩田元子)から相談を受けた小鉄(梨本小鉄)の指導によって、生徒会長選挙に立候補。本命候補と言われた後藤田正一郎と激しい選挙戦を展開する。
後藤田 正一郎 (ごとうだ しょういちろう)
小春日和中学校2年生。保守党代議士で備前色羽市を牛耳る後藤田藤次郎の息子。自他共に認める次期生徒会長候補で、生徒指導担当の槙野(槙野賢次)が他に候補者を出さないよう教師達に声をかけていた程。しかし反発した小鉄(梨本小鉄)の指導によって洋一(岩田洋一)が立候補し、激しい選挙戦を展開した。
忌野 勘太郎 (いまわの かんたろう)
口髭を生やした男性。テレビ局WTVの芸能レポーター。小鉄(梨本小鉄)とは大学の同期で、2人揃って「タカリブラザース」と呼ばれた。小春日和中学校の生徒会長選挙を取材に訪れ小鉄と再会。以後、生徒会選挙や全日本有能教師コンテストで小鉄をバックアップする。
天下一 容堂 (てんかいち ようどう)
口髭を生やし、蝶ネクタイを着けた中年男性。天下一予備校の校長。テレビ局のWTVに全日本有能教師コンテストの企画を持ち込み、賞金1000万円を提供して実行させる。小鉄(梨本小鉄)、貴王子紀世彦、楠見玲子らを出場者として招待する。優秀な教師を決めるという名目だが、狙いは別のところにあった。
楠見 玲子 (くすみ れいこ)
丸眼鏡をかけた凛々しい女性。初登場時30歳。丘の上雛げし中学校の教師。全日本有能教師コンテストに出場する。女性の自立を謳い男性を敵視する。槙野賢次の元妻で、貴王子紀世彦とも旧知の仲。
無名方 松造 (むなかた まつぞう)
小柄な白髪の男性。咥え煙草と腹巻が特徴。59歳にして教員採用試験を突破し一馬身中学校の教員となった。全日本有能教師コンテストに出場する。小鉄(梨本小鉄)の博打の師匠と名乗っていたが、実際は幼かった小鉄から博打で稼いだ金を吸い取っていた。