イヴの時間 劇場版

イヴの時間 劇場版

個人制作アニメ『ペイル・コクーン』で注目されていた吉浦康裕が、原作から監督、脚本、絵コンテ、演出、3DCG、撮影、編集、音響監督の全てを担当した長編作品。当初はインターネット上で配信されていたが、ファースト・シーズン全6話を編集した完全版が劇場アニメとして公開された。第14回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査員推薦作品に選ばれている。

正式名称
イヴの時間 劇場版
フリガナ
イヴノジカン ゲキジョウバン
原作者
制作
スタジオ六花
公開日
監督
吉浦 康裕
ジャンル
その他SF・ファンタジー
関連商品
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概要

ほとんど人間と変わらない外見を持つロボット・アンドロイドが家電として実用化された近未来。一部ではアンドロイドに家電以上の感情を抱く人間が現れ、社会問題となっていた。アンドロイドに対してドライな態度を示す高校生のリクオは、家事を担う女性型自家用アンドロイドのサミィの奇妙な行動に気づく。

リクオサミィの足跡を辿っていくと、「人間とロボットを区別しない」不思議な店イヴの時間に辿り着いた。

登場人物・キャラクター

リクオ

温厚な性格のごく普通の男子高校生。だが、アンドロイドに対しては一線を引いいて接している。デジタルツールやプログラミングに詳しい。

倫理委員会

『イヴの時間』に登場する架空の組織。メディアを通じて、アンドロイドと人間の共存に異議を唱え続けている。近年、ドリ系の人々が増加していることを懸念している。

マサキ

リクオの友人で法学部志望の男子高校生。アンドロイドは所持していないが、ロボットに関する法律に詳しい。アンドロイドに擬似恋愛感情を抱く人々を軽蔑している。

ロボット

家事などを代行する人型のアンドロイドや農作業用の非人間型ロボットなど、さまざまな機種が存在する。行動はロボット三原則とロボット法によって定められている。人型の機種は、容姿や思考が人間とよく似ており頭上に表示されるリングがない状態では人間と見分けがつかない。

アキコ

リクオと同じ学校に通っている家庭用のアンドロイド。イヴの時間の常連客。お喋りが大好きでイヴの時間では、知らない客にも話しかけ友人を増やしている。ニットのキャップがトレードマーク。

ナオコ

大学に通うリクオの姉。外では人気者だが家ではだらしない性格。アンドロイドを徹底的に物として扱い、ドリ系の人々を嫌っている。リクオがドリ系にならないか心配している。

ナギ

「☆イブの時間」でウェイトレスとして働いている。明るく気さくな性格だが、どこかミステリアスな雰囲気をも持つ。イヴの時間を大切に思っており、店の規則を守らない客には厳しい。

サミィ

リクオの家で家事用ロボットとして働く女性型のアンドロイド。人間に尽くすことを行動原理としており、感情を表さず事務的な口調で話す。密かにイヴの時間へ出入りしている。

場所

イヴの時間 (いゔのじかん)

『イブの時間 劇場版』の舞台となる架空の喫茶店。路地裏の雑居ビルの片隅に店舗を構え、「人間とアンドロイドを区別しない」という独自の店内ルールを設けている。店内では誰が人間で誰がアンドロイドか区別がつかなほど、互いに対等な存在として交流しており、普段は無表情なアンドロイドも感情や個性を見せる。

その他キーワード

リング

『イヴの時間 劇場版』に登場する機能。アンドロイドの頭上に表示されるホログラムの輪っか。人間から命令を受けると色が変わり作業中を示す仕組みになっている。イヴの時間では、アンドロイドと人間が区別されないため、アンドロイドはリングを表示しなくてもよい。

ロボット法 (ろぼっとほう)

『イヴの時間 劇場版』に登場する架空の法律。人型アンドロイドの運用に課せられた法で、アンドロイドは頭上にリングを投影することが義務づけられている。

ロボット三原則 (ろぼっとさんげんそく)

『イヴの時間 劇場版』に登場する原則。実在するSF作家のアイザック・アシモフが小説においてロボットが従うべきとして示した原則。「人間への安全性、命令への服従、自己防衛」を目的とする3つからなる。作中でもロボットの全行動を規定する大原則として扱われている。

ドリ系 (どりけい)

『イヴの時間 劇場版』に登場する架空の精神状態。アンドロイドに精神的に依存する症候群、またその症状を示す人を指す。アンドロイドを人間視し、信仰の対象とする宗教が出現するなど社会問題になっている。

クレジット

原作

作画監督

茶山隆介

音楽

岡田徹

アニメーション制作

スタジオ六花

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