あらすじ
キミにおくすりはありません。
小島亜子は恋愛を真面目に考えすぎて、27歳まで恋愛経験はおろか、キスさえもしたことがない処女。「男性に幻想を抱きすぎているから、婚活がうまくいかない。早く処女を捨てろ」と友人にアドバイスされた亜子は、職場で一番女性慣れしていそうな柴崎に「自分とエッチして欲しい」と頼む。面倒なのは嫌いだからと断る柴崎だったが、いつも一生懸命で、危なっかしい亜子がしだいに気になり始めてしまう。
恋と恋のあとに
25歳の名井瀬すみれは、製菓会社の受付嬢。自分に取り柄も強い意志もないすみれは、相手に合わせる控え目なタイプ。頻繁に連絡をとるわけでもないのに、男性と付き合っても3か月以上は続かず、いつも「重い」という理由でフラれてしまう。お見合いを控えていたすみれは、同じ過ちを犯したくないと、元カレである開発部の切杉颯斗に自分を振った本当の理由を聞きに行ってしまう。
あまくてあまくてあまいの
2歳年上のサークルの先輩・蛍と付き合い始めた鈴子。法学部に通う蛍は、イケメンで優しく、自分の友達まで大事にしてくれる完璧な彼氏。ついお母さんみたいに世話を焼いてしまう鈴子のことも好きだと言ってくれる。そんな蛍を自分も喜ばせたいと、女性誌のSEX特集で勉強した言葉を発した鈴子は、蛍と気まずくなってしまう。
午後8時、パンドラの箱
初めての彼氏・知記との思い出の品を10年ぶりに見つけてしまった矢部美々。捨てようと思ったが、別れたばかりで分別するのもツラく、箱に詰めてしまっていた。知記のことは大好きだったが、怖くてエッチすることができず、ずっと断り続けて別れてしまった。箱を見つけ、複雑な気持ちになりつつも、歯科医院の面接に向かう美々。面接官として現れた三日月歯科の院長は、歯科医となった元カレ、知記だった。