概要・あらすじ
下僕出身ながら、武功を立てて三百人将となった信と飛信隊は戦場を駆けまわっていた。一方、秦の王宮内では政と呂不韋の権力を巡る駆け引きが続いていた。そんな中、要衝である山陽地方を手に入れるため、秦軍は魏に出兵する。
信もまた、同年代のライバルと共に戦いに赴く。
登場人物・キャラクター
信 (しん)
前シリーズでの戦功により三百人将に昇格、飛信隊を率いる。魏国の将軍・輪虎を一騎打ちの末倒す。
嬴 政 (えい せい)
後の始皇帝。
輪 虎 (りん こ)
廉頗に付き従ってきた魏の将軍。単独で秦軍陣地に潜り込み、有能な千人将だけを狙って暗殺し、秦軍の力を削ぐ。視界に入っていなかった信と一騎打ちとなる。当初は軽く見ていたが、戦いの中で急成長した信に倒された。
羌 瘣 (きょう かい)
巫舞(みぶ)を舞い、流れるように人を殺す伝説の刺客一族の少女。飛信隊の副長として戦術を司る。
向 (こう)
宮廷に仕える宮女で、政の夜伽の相手を務める。男子禁制の後宮で呂不韋と大后の密会を目撃してしまい斬られるが、命を賭して政に事の次第を告げた。政を慕っている。
王 賁 (おう ほん)
将軍・王翦の息子で、完全武装の騎馬隊で構成される特殊部隊・玉鳳隊を率いる三百人将。当初は平民の信を見下すが、徐々に信の実力を認めるようになる。槍の腕に絶対の自信を持っている。
蒙 驁 (もう ごう)
「白老」の異名を取る秦の大将軍。凡庸とみなされているが、堅実な戦いをする。雑兵に変装して駐屯地を散策している際に出会った信に関心を持つ。
蒙 武 (もう ぶ)
呂不韋の重臣・四柱の一人。蒙驁の息子で蒙恬の父。猪突猛進と評されるように、己の武力を頼りに一気に敵を押しつぶす戦法を採る。
李 牧 (り ぼく)
趙の宰相として、秦王宮に現れ、呂不韋と同盟を結ぶ。祝宴の際、信と話をする。
桓 騎 (かん き)
蒙驁軍の副将。元は野盗で、正統な軍略を用いず、野盗時代の経験を生かした神出鬼没の奇略で敵を翻弄する。
昌文君 (しょうぶんくん)
呂不韋一派が力を奮う秦王宮にあって、大王・政の重臣として彼らに対抗している。
蒙 恬 (もう てん)
蒙武の息子の三百人将。本来の位は千人将格だが、祖父・蒙武の意向で経験を積むため三百人将に留められている。飄々として捕らえどころのない性格だが、個人技だけでなく軍略の才も同年齢の若者の域を越えている。 平民の信にも分け隔てなく付き合う、信の友にしてライバル。
廉 頗 (れん ぱ)
趙の大将軍だったが、部下と友に魏へ亡命していた。魏では表舞台に出ることはなかったが、秦の侵攻に対し突如参戦する。一度は秦軍を窮地に追い込んだものの、最終的に和睦。その責を問われて楚に亡命した。
呂 不韋 (りょ ふい)
一介の商人でありながら、趙]の人質になっていた荘襄王を秦の王座に就けた功績で出世し、衣冠最高の丞相となる。大王・政を排除し、王位簒奪を狙っている。
太后 (たいこう)
秦国後宮の主。かつて呂不韋の許嫁だったが、彼の野心に殉じて荘襄王の妃となり、政を産む。政に対する愛情は皆無で、憎しみすら覚えている。
河了 貂 (かりょう てん)
昌平君の下で軍学を学んでいた。離脱した羌瘣に代わって飛信隊の軍師となり、負け続きだった飛信隊を常勝軍団に戻す。