概要・あらすじ
新人バンドBAD LUCKのボーカル新堂愁一は、夜の公園で新曲の歌詞を考えていた。まだ制作途中の歌詞だったが、そのときに通りすがった男にさんざんにケナされてしまう。この遠慮ない毒舌の男は、文学賞候補にも挙がった有名小説家、由貴瑛里だった。
自信作だった歌詞をケナされ怒りに震えた愁一だったが、その日から瑛里のことが頭から離れなくなってしまった。
登場人物・キャラクター
新堂 愁一 (しんどう しゅういち)
ピンクの髪をした男子。お調子者で明るい性格。高校時代から、伝説のバンドNITTLE GRASPERの佐久間竜一に憧れ、同じ学校の仲間中野浩司とBAD LUCKとして活動していた。作詞・作曲・アレンジ・ヴォーカルと何でもこなしていたが、バンドBAD LUCKのデビューをきっかけにヴォーカルに本腰を入れる。 夜の公園で、超美形作家の由貴瑛里に出会い、自分の書きかけの歌詞をさんざんにケナされる。 腹が立ったが、彼の事が頭から離れなくなった愁一は瑛里に一目惚れしていたのだ。その後、タフなアタックの末、瑛里から「恋人にしてやる」ととりあえずのOKをもらう。
由貴 瑛里 (ゆき えいり)
超美形恋愛小説作家で、女性ファンからカリスマ的存在として支持されている青年。由貴瑛里はペンネームであり、本名は上杉瑛里という。彼の著作品は有名文学賞の候補に挙がったこともあるほどの実力者。少年時代はアメリカで過ごし、女性関係は派手と噂される。 少年時代の出来事から心にトラウマを抱えており、彼の中に忘れられない人物がいるが、バンドBAD LUCKの新堂愁一に告白されてから、瑛里の気持ちは変わり始める。
中野 浩司 (なかの ひろし)
バンドBAD LUCKのギタリスト。茶髪の青年で、新堂愁一とは高校時代から音楽活動をやってきた仲間。通称ヒロ。秀才であるため、周りから医学部進学を嘱望され、大学受験のためにバンド活動をあきらめかけたことも。 最終的に愁一とBAD LUCKとして音楽をやることを選択する。
瀬口 冬馬 (せぐち とうま)
伝説のバンドNITTLE GRASPERのリーダーでキーボード担当の青年。解散前のバンドでは天才と言われ、解散後は自らレーベルを設立。社長としてプロデューサー業に専念し、カリスマプロデューサーといわれるようになる。 NITTLE GRASPERが再結成されると、アーティストとプロデューサーの二足の草鞋で仕事をする。小説家由貴瑛里の過去を知る数少ない人物のひとりで、瑛里のことを支えている。
佐久間 竜一 (さくま りゅういち)
伝説のバンドNITTLE GRASPERのボーカルであり、天才といわれた青年。バンドBAD LUCKの新堂愁一が憧れる人物である。バンド解散後はアメリカでソロ活動をするが、もう一度NITTLE GRASPERを再結成させている。 ピンクのうさぎのぬいぐるみくまごろうを持ち歩くなど、少々子供っぽい面もあるが、マイクを持つと人格が一変する。英語が得意だが、日本語(中でも漢字)は苦手。
K (けー)
本名、クロード・K・ウインチェスター。金髪の青年である。佐久間竜一がロスで活動していた時のマネージャーだったが、日本に来てから新堂愁一を気に入りBAD LUCKのマネージャーとなる。意味不明のアメリカンジョークに、ところかまわず拳銃を持ち出す、変なクセがある。
坂野 (さかの)
N-Gプロダクションの社員でメガネ男子。新堂愁一の歌声に「引力」を感じBAD LUCKのプロデューサーとなる。Kが来る前はマネージャーも兼ねていた。
藤崎 順 (ふじさき すぐる)
BAD LUCKの新メンバーでキーボーディストの男子。シンセサイザーを担当し、天才的なアレンジセンスを発揮する。伝説のバンドNITTLE GRASPERのキーボード瀬口冬馬の従兄弟である。
上杉 樹把 (うえすぎ たつは)
小説家由貴瑛里の弟である。実家の寺を継いでいるため、16歳の若さで僧侶となる。兄、瑛里の部屋にはよく遊びに来るため、兄弟としての交流はある。伝説のバンドNITTLE GRASPERのボーカル佐久間竜一の熱狂的なファンで、彼には命懸けなところもある。
くまごろう
赤いリボンタイをしたピンクのうさぎのぬいぐるみ。伝説のバンドNITTLE GRASPERのボーカル佐久間竜一の持ち物で、彼がよく持ち歩いている。