概要
時は18世紀。フランスのとあるギムナジウムに秀才少年たちが集うグループ「合理党」があった。その筆頭で、周りから憧れの視線を注がれる沈着冷静なマリオン・フィエスは度胸試しの決闘をするはめになったさいに成熟した美女サラ・ヴィーダと出会い、強烈な誘惑を受ける。
これをきっかけに合理党のメンバーの関係に亀裂が入り、少年たちは後戻りのできない結末で夏の終わりを迎えることになる。
登場人物・キャラクター
マリオン・フィエス (まりおんふぃえす)
落ち着き払った秀才少年。合理党のリーダー的存在。母が再婚した影響で男女の恋愛感情を不潔なものだと嫌悪していたが、サラと関係をもったことで価値観が大きく変わることになる。
合理党 (ごうりとう)
『夏への扉』に登場するグループ。マリオン、ジャック、リンド、クロードが構成員。何より理性を重んじ、感情にふりまわされる者を幼稚とみなす。だが中心的存在だったマリオンが年上女性との愛欲に溺れたことで大きな不和が生じる。
サラ・ヴィーダ (さらゔぃーだ)
妖艶な熟女。マリオンをとつぜんの口付けと共に誘惑し、動揺させる。異性との関わりに悩んだマリオンが雨に打たれて倒れたところを介抱し、肉体関係をもつ。
クロード
『合理党』のメンバー。マリオンへの少年愛を秘めており、苦しんでいた。マリオンが女性と関係をもったことに傷つく。強引に想いを遂げようとするも玉砕し、ついには致命的な解決を図ってしまった。
レダニア・フランソワ (れだにあふらんそわ)
市長の娘で、街で評判の美少女。多くの少年が惹かれているが、当人はマリオンへ恋心を抱いておりラブレターをしたためた。
リンド・アレイン (りんどあれいん)
『合理党』のメンバー。マリオンへの対抗意識から、クリューニー伯爵への密告という行動に出てジャックから卑怯者と責められる。
ジャック・シドー (じゃっくしどー)
『合理党』のメンバー。密告行為を働いたリンドに怒り、レダニアへの求婚権をかけた決闘を申し込む。
クリューニー
サラのパトロン。リンドからサラとマリオンの関係について密告を受けるが、穏和な対応をとる。
その他キーワード
ギムナジウム
中高一貫制に相当する仕組みで運営される、ヨーロッパの伝統的な教育機関。本作ではマリオンたちが男子校のギムナジウムに通い、寄宿舎暮らをしている。