世界一初恋

世界一初恋

中村春菊による同名の漫画を原作とするテレビアニメ作品。同作者の『純情ロマンチカ』のテレビシリーズと主要スタッフがほぼ同じ。丸川書店の少女漫画雑誌エメラルド編集部を中心に、リアルな出版業界の様子を盛り込みつつ、編集者や作家とその周辺の大人の男同士の恋愛事情が、オムニバス形式で描かれる。『純情ロマンチカ』とも一部リンクしている。2011年4月から6月まで第一期が放映され、2011年10月から12月まで第二期が放映された。

正式名称
世界一初恋
ふりがな
せかいいちはつこい
原作者
制作
スタジオディーン
監督
今 千秋
放送期間
2011年4月12日 〜 2011年6月28日
放送局
TOKYO MX
話数
12話
ジャンル
BL
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

丸川書店に入社し、少女漫画雑誌エメラルド編集部に配属された小野寺律は、仕事はできるが横暴と評判の編集長髙野政宗から、配属初日にセクハラを受ける。その後も必要以上に構われるが、実は髙野は高校時代に付き合った初恋の相手嵯峨で、突然の別れは互いの誤解だったことが判明し、再び恋に落ちる。

その他、人気漫画家吉川千春と担当編集者羽鳥芳雪のなかなか一歩が踏み出せない幼なじみなど、それぞれの初恋や恋愛事情が語られる。

登場人物・キャラクター

小野寺 律 (おのでら りつ)

丸川書店エメラルド編集部の編集者。コネ入社と言われるのが嫌で、親の会社から転職し、少女漫画編集部に配属される。横暴な編集長高野政宗に初日からセクハラを受ける。実は髙野は高校時代に付き合い、勝手な誤解から振られたと思っていた嵯峨政宗と同一人物と知り、再び恋に落ちる。 しかし、それを認めず1人右往左往するため、髙野から強引に迫られる。絡んだ上に記憶を無くすなど、同じマンションの隣に暮らす政宗に呆れられるほど酒癖が悪い。 真面目で一生懸命なあまり、周囲が見えなくなるところがある。

高野 政宗 (たかの まさむね)

丸川書店エメラルド編集部の編集長。仕事は有能だが横暴。旧姓嵯峨。入社当初は気づかなかったが、律が10年経っても忘れられなかった高校時代の初恋の相手と気が付く。律との破局が互いの誤解であると判明し、再び恋に落ち強引に迫る。 律と同じマンションの隣に暮らし、公私ともに世話を焼く。荒んでいた大学時代に、勢いで横澤隆史と関係を持った。高校時代に拾った猫ソラ太は、現在横澤に飼われている。

横澤 隆史 (よこざわ たかふみ)

丸川書店の営業。暴れグマとの異名を持つ強面だが、仕事は優秀。大学時代、荒んでいた髙野政宗と関係を持った。髙野が丸川書店に転職した際に関係は精算したが、髙野の拾い猫ソラ太はすっかり懐いたため横澤の元に残った。 大学時代の髙野が荒れていた原因が、小野寺律との失恋だと思い込み、何かと律にツラく当たりことごとく邪魔をする。

羽鳥 芳雪 (はとり よしゆき)

丸川書店エメラルド編集部の副編集長。吉野千秋とは幼なじみで、担当編集者。無口で無愛想に見えるが、女性作家達からの人気は高く、パーティなどではいつも女性作家たちに囲まれる。料理上手で世話好き。 仕事以外はダメダメで、思い込みが激しく人見知りな吉野千秋に甘えられるとどうにも断れない。吉野千秋のチーフアシスタント柳瀬優には、最初から敵視され、その理由はなんとなく分かっている。

吉野 千秋 (よしの ちあき)

雑誌「エメラルド」で連載中の、累計売上1000万部を誇る人気漫画家。PNは吉川千春で、男性であることを隠している。担当編集者の羽鳥芳雪とは、28年間ずっと一緒の幼馴染み。料理もできず、日常生活はルーズだが、仕事には真面目で真剣。 熱心なあまりのデッド入稿の常習者。何かと世話をしてくれる羽鳥芳雪に甘えるうち、なんだか気になる存在になっていたが、トリと優が好き合っていると思い込み、一人で右往左往する。

柳瀬 優 (やなせ ゆう)

エメラルドで連載中の人気漫画家吉川千春のチーフアシスタント。本業は少年漫画のプロアシスタントで、技術があるためひっぱりだこだが、吉川千春を優先するため他からの専属の話を断り続けている。吉野千秋とは中学時代からの友人で、その頃から好意を寄せ、暇さえあれば吉野をスケッチしている。 当然のように吉野の世話を焼く羽鳥芳雪を敵視し、やってくるたびに冷たく当たる。

木佐 翔太 (きさ しょうた)

丸川書店エメラルド編集部の編集者。高校生と間違われるほど、小柄で童顔。編集部のムードメーカーで、律にいろいろ教えてくれる。自分が担当でなければもっと売れるのではないか、などと基本的にはネガティヴ思考。 自分に自信が持てず、仕事に厳しい横澤隆史が大の苦手。顔の好みの男とその場限りの関係を繰り返し、これまで本気になったことが無かったが、行きつけの書店ブックスまりものアルバイト、雪名皇に本気になる。

美濃 奏 (みの かなで)

丸川書店エメラルド編集部の編集者。新人の小野寺律に写植の貼り方や、漫画編集の基礎を教えてくれる。いつもにこやかで王子様のように穏やかだが、入稿までの20日間でぼろぼろになってゆき、入稿が終わるとのほほんとした王子様に戻る。

一之瀬 絵梨佳 (いちのせ えりか)

雑誌エメラルドで大人気作品を連載中の美人漫画家。締め切り破りをしない看板作家で、「絵梨佳様」と呼ばれている。担当は高野政宗で、ネーム打ちでは喧嘩腰の言い合いをするが、それに奮起してよい作品に仕上げてくる。 トリがお気に入りで、パーティなどで会えるとトリにべったりで離れない。

雪名 皇 (ゆきな こう)

ブックスまりものアルバイトの美大生。にこやかな王子様タイプで、女性にモテモテ。書店でもいつも若い女の子に囲まれている。営業の横澤隆史から木佐翔太を紹介され、以前から視線を感じ高校生だとばかり思っていた人物が年上と知る。 木佐の担当コミックスの店頭ディスプレイを飾って売り上げに貢献し、お気に入りの漫画の殆どが木佐の担当だと知ると、ますます好意を寄せる。

井坂 龍一郎 (いさか りゅういちろう)

丸川書店の専務取締役。会議にも遅刻するなど、生活面ではルーズな部分が見え隠れするが、人当たりがよくにこやかな優男で、終始のほほんとしながらも仕事には厳しい。律に対しても、「お互い七光り同士、苦労するねぇ」と軽口のよう声を掛けるなど気さく。 同作者の『純情ロマンチカ』シリーズにも登場する。

角 遼一 (すみ りょういち)

小説家。丸川書店からも『瓶の壺』の他多数の単行本を出している。担当は文芸の長谷川。小野寺律が小野寺出版で担当していた大御所で、丸川書店に打ち合わせに訪れていた際、偶然に会う。 居合わせた髙野に、律のことを「文芸命だからほどほどのところで解放してくれ」と言う。同作者の『純情ロマンチカ』シリーズにも登場する。

武藤 雪菜 (むとう ゆきな)

雑誌エメラルドで連載中の漫画家。小野寺律が担当。当初は漫画の編集が初めてという律を最悪だと思っていたが、ネームの的確な判断に納得し、信頼する。締切直前にアシスタント含めインフルエンザにかかり、窮地に追い込まれた際、落とせという髙野の反対を押し切り、北海道まで受け取りに行った律は、最終のトーン貼りまで手伝って仕上げる。

丸川書店 (まるかわしょてん)

『世界一初恋』に登場する、大手出版社の名称。文芸、少年・少女・青年漫画に、BL、ライトノベルなど幅広く出版し、映画の制作もしている。社長は井坂龍一郎。主人公小野寺律の転職先で、少女漫画雑誌エメラルド編集部が舞台となる。 まだ、同作者の『純情ロマンチカ』シリーズにも登場し、宇佐見秋彦や伊集院響の人気シリーズを出版している。角川書店がモデルで、出版業界や、漫画編集部のリアルなやりとりが描かれる。

エメラルド編集部 (えめらるどへんしゅうぶ)

『世界一初恋』に登場する、丸川書店の少女漫画編集部。主人公小野寺律の配属先。一時は低迷していた少女漫画雑誌だが、髙野政宗が編集長になってから一年で盛り返し、出版部門一位となった。他部署の女子社員からはエメラルド編集部はイイ男集団と評判で、乙女部とも呼ばれている。 副編集長に羽鳥芳雪、編集部員は木佐翔太、美濃奏、小野寺律。編集部は入稿が終わると、政宗の方針で「乙女の気持ちが解るように」とピンク色で飾られる。

クレジット

原作

監督

シリーズ構成

総作画監督

菊地洋子 , 安田京弘

音楽

安瀬聖

アニメーション制作

スタジオディーン

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