概要・あらすじ
2015年、科学省長官の山之上博士は最強のロボットを開発していた。しかし、小型の電子頭脳を開発する事が出来ず、その分野の世界的権威であり、学生時代からのライバルであった川下博士に不本意ながらも協力を仰ぐ。
こうして二人の力により、少年型ロボットジェッターマルスが誕生。強力な力を持つが、子供のように無邪気なジェッターマルスは、様々な冒険を通じて、「本当の強さとは何か?」、そして「人間とロボットとのあるべき関係」を学んでいく。
登場人物・キャラクター
ジェッターマルス
2015年、科学省長官の山之上博士と電子頭脳の世界的権威 川下博士が開発した少年型ロボット。身長135センチ、体重30キロ。体内に内蔵する原子炉によって十万馬力のパワーを誇り、その電子頭脳の記憶容量は十五兆八千億ビット。 通常は赤いマフラーの形をしている逆V字型の翼を伸張して飛行する能力も持つ。元々は山之上博士によって日本防衛のために戦闘用ロボットとして開発されたが、後に川下博士の元で育てられ、様々な事を学んでいく。 高性能のロボットだが意識は子供のように幼く、無邪気で乱暴な一面もある。川下博士の娘川下美里から様々な事を教わり、後に富士見小学校へ通うことで人間との関係を学んで成長していく。 弟ロボットのメルチの登場後は、兄としてのの自覚も出てきた。名前の由来は、ギリシャ神話の軍神マルス。
大目 タマオ (おおめ たまお)
ジェッターマルスが通うようになった富士見小学校4年3組の生徒。ちょっと気が弱いが、呑気な性格で理科が大好きな少年。
ジャム・ボンド (じゃむぼんど)
007半とも呼ばれる、イギリスの秘密情報部員。ロボット嫌いで知られるが、過去の任務で国際シンジケートの黒幕金三角と対決して、頭部以外の肉体を失い、サイボーグ化されている。金三角の捜査に共に参加したジェッターマルスを嫌う。
富士見小学校 (ふじみしょうがっこう)
『ジェッターマルス』に登場する学校。東京都内にある、ジェッターマルスが通学する小学校。ジェッターマルスが在籍する4年3組は担任が伴俊作、生徒に敷島健一、四部垣、大目タマ夫などがいる。
四部垣 (しぶがき)
ジェッターマルスが通うようになった富士見小学校4年3組の生徒。大柄なガキ大将だが、体育は苦手で実は小心者。クラスメイトとなったジェッターマルスを、ロボットという事で煙たがる。
アディオス
ロボット専門の殺し屋であるアメリカ製のアンドロイド。ロボットにとっての麻薬的な存在であるSPエネルギーを密売した無実の罪を着せられて、アメリカ西部のロボット専門刑務所へ収監された。 出所後、自分に罪を着せたSPエネルギーの密売組織を追って日本へやってきてジェッターマルスと対決するが、互いに理解し合うようになった。それ以後、ジェッターマルスの兄貴的存在となり、幾度か危機を救った。
伴 俊作 (ばん しゅんさく)
ジェッターマルスが通うようになった富士見小学校4年3組の担任教師。教師生活25年のベテランだが、私立探偵という裏の顔も持つ。生徒達からヒゲオヤジと呼ばれている。ロボットと人間が共に学ぶ事に理解を示し、ジェッターマルスを生徒として受け入れた。 柔道が得意。
田鷲長官 (たわしちょうかん)
ジェッターマルスの開発者である山之上博士が失踪した後、後任として科学省の長官になった科学者。大きな鼻とその下の髭がタワシのように見える。前任者の忘れ形見的存在のジェッターマルスを疎んじている。
科学省 (かがくしょう)
『ジェッターマルス』に登場する機関。日本政府の科学を所管する官庁。2015年の長官はジェッターマルスの開発者である山之上博士。純然たる科学研究だけではなく、国防政策にも関与しており、戦闘ロボットも開発している。 ジェッターマルスも元々は国防用の戦闘ロボットとして、開発が始まった。
川下博士 (かわしもはかせ)
ジェッターマルスの開発者の一人である、ロボット用電子頭脳の世界的権威。年齢は58歳。ロボットにも人間性が必要という持論を持ち、自らが開発したアンドロイドのミリを娘として育てている。 大学時代からのライバルである山之上博士が開発していたジェッターマルスを戦闘用ロボットにさせないためにあえて協力。完成したジェッターマルスに「心」を教えた。山之上博士失踪後は、ジェッターマルスの保護者となる。 温厚な性格だが、ライバルの山之上博士とはロボットに対する思想の対立から、激しい口論も辞さない。
山之上博士 (やまのうえはかせ)
2015年当時の日本の科学省長官であり、ジェッターマルスの開発者。年齢は58歳。国土防衛用の戦闘ロボットとしてジェッターマルスを開発していたが、電子頭脳の実用化に苦慮し、大学時代からのライバルである川上博士に協力を求めた。 国土防衛用の新兵器重力弾の実験中に起こった事故に巻き込まれ、失踪する。ロボットは戦闘能力の高さに存在意義があるという思想の持ち主で、ジェッターマルスを世界最強のロボットにする事に執念を燃やしていた。
敷島 健一 (しきしま けんいち)
ジェッターマルスが通うようになった富士見小学校4年3組の生徒。成績優秀な優等生で、クラスメイトとなったジェッターマルスに色々と世話を焼く。
金 三角 (きん さんかく)
国際的シンジケートの黒幕。地球を凍結させようとする陰謀を企み、ジェッターマルスやイギリスの秘密情報部員ジャム・ボンドと対決する。
ヒョウタンツギ
物語に直接関わる事は無いが、作中の随所に登場する。エンディングでは、ジェッターマルスと追いかけっこをする。
メルチ
兄弟に憧れるジェッターマルスのために、開発者の一人である川下博士が作った赤ちゃん型ロボット。元々はもう一人の開発者山之上博士が開発していたロボットを、川下博士が完成させた。身長63センチ、体重10キロ。 悪戯好きでやんちゃな性格で、兄であるジェッターマルスも手を焼く。自動車を持ち上げるほどの怪力があるが、おしゃぶり型制御装置をくわえないと本来の能力を発揮出来ない。言語能力は幼児並みで、主として「バカルチ」と喋る。
川下 美里 (かわしも みり)
表向きは、電子頭脳の世界的権威であり、ジェッターマルスの開発者の一人である川下博士の娘だが、実は女性型アンドロイド。身長151センチ、体重45キロ。人間を超える身体能力や、指先に物体の修復機能を持つが、川下博士との約束によって、アンドロイドである事を秘密にしている。 同じロボットとしてジェッターマルスを教え導く、母であり、姉であり、友のようなかけがえの無い存在。
その他キーワード
重力弾 (じゅうりょくだん)
『ジェッターマルス』に登場する兵器。巨大企業のグレイカラー商事が開発した、重力を変動させる威力を持つ爆弾。実験中に爆発事故を起こし、立ち会っていたジェッターマルスの開発者山之上博士が行方不明になった。
SPエネルギー (えすぴーえねるぎー)
『ジェッターマルス』に登場するエネルギー。ロボットに与えるとパワーや性能が飛躍的に増大するが、その反面ボディへの負担が激しい。連続使用するとロボット自体を破壊してしまう、麻薬のようなエネルギー。 作品世界では禁止されているが、世界的に密売ルートが存在する。ジェッターマルスは日本に侵入した密売組織を捜査している最中に、対ロボット・キラーのアンドロイドアディオスと出会った。