概要
今とよく似たつかの間の平和を手に入れた世界。戦争請負会社ロストック社の兎離州基地に、函南優一が赴任してくる。齢をとらずに永遠に生き続ける存在=キルドレである優一は、優れた戦闘力を有していたが、赴任以前の記憶はほとんどなかった。
だが戦闘が繰り返され、同僚たちがいれ変わっていくにつれ、優一の記憶は次第に蘇っていく。
登場人物・キャラクター
函南 優一 (かんなみ ゆーいち)
戦争請負会社ロストック社の兎離州基地に栗田仁郎の補充要因として赴任してきた新任パイロット。配属以前の記憶はほとんどないが、兎離州基地のエースパイロットとして、操縦と戦闘に関しては抜群の能力を発揮する。 永遠に齢をとらないキルドレ。
ティーチャー
ラウテルン社のエースパイロットで、元はロストック社に所属していたが、終わらせてはいけない戦争を遂行するために、絶対に勝てない存在として敵方に送り込まれた大人のパイロット。愛機は機体に黒豹が描かれたスカイリィ。
三ツ矢 碧 (みつや みどり)
三月兎基地に所属していた女性エースパイロットで、自分自身の人並み以上の能力に誇りを持つと同時に、キルドレであることに激しい葛藤を抱いている。大規模な戦闘プロジェクトで、優一らとも一緒になり、後に兎離州基地に合流する。
ロストック社 (ろすとっくしゃ)
『スカイ・クロラ』に登場する戦争請負会社で日系企業。つかの間の平和を手に入れた世界で、人々が求めるショーとしての戦争を提供する。兵士ひとりひとりは命がけで戦うが、絶対に終わらせてはならない戦いゆえに、戦闘には進化したプロペラ戦闘機が使用され、それに搭乗するのはキルドレである。
ラウテルン社 (らうてるんしゃ)
『スカイ・クロラ』に登場する戦争請負会社。ロストック社の大戦相手。
土岐野 尚史 (ときのなおふみ)
兎離州基地所属のナンバー2パイロットでキルドレ。赴任してきた優一と同室となり、公私ともにコンビを組む。人当たりがよく、女好き。
笹倉 永久 (ささくら とわ)
兎離州基地の女性整備主任。長年にわたって、キルドレを見守ってきた。
栗田 仁郎 (くりた じんろう)
優一の前任者で、戦死したようだが、その詳細等に関して兎離州基地の面々は一様に言葉を濁す。
草薙 水素 (くさなぎ すいと)
かつてはエースパイロットとして活躍していたが、現在は前線から身をひき、兎離州基地の女性司令官として基地を束ねる任務についている。彼女もまたキルドレで、平素は冷静な態度をとっているが、時折激しい激情を覗かせる面もある。
キルドレ
『スカイ・クロラ』で、戦争請負会社がパイロットとして使うこどもたちの俗称。思春期の姿になると、年をとらなくなり、戦死しない限り永遠に生き続ける。
場所
兎離州基地 (うりすきち)
『スカイ・クロラ』の舞台となるロストック社が欧州に置いた前線基地。函南優一の配属先で草薙水素が司令官を務める。
三月兎基地 (さんがつうさぎきち)
ロストック社の前線基地で、三ツ矢碧が所属していた。
その他キーワード
染赤
『スカイ・クロラ』に登場するロストック社の戦闘機。三ツ矢碧ら三月兎基地のパイロットたちが搭乗する機体で、散香と同じくプッシャー・タイプだが、二機のエンジンと二つのプロペラを持つ双発機。
スカイリィ
『スカイ・クロラ』に登場するラウテルン社の戦闘機。プロペラが機首にあるトラクター・タイプの戦闘機。ティーチャーの機体には、黒豹がマーキングされている。
散香 (さんか)
『スカイ・クロラ』に登場するロストック社の戦闘機。機体の後部にプロペラとエンジンを搭載したプッシャー・タイプの戦闘機で、函南優一ら兎離州基地のパイロットたちが搭乗する。