ツタンカーメン

ツタンカーメン

20世紀初頭、エジプトで王墓発掘に情熱を傾けていた若きイギリス人考古学者ハワード・カーターが、ツタンカーメン王の墓を発見するまでをファンタジーを交えて描いた歴史漫画。

正式名称
ツタンカーメン
ふりがな
つたんかーめん
作者
ジャンル
ファンタジー
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概要・あらすじ

20世紀初頭、エジプトで王墓発掘に情熱を傾けていた若きイギリス人考古学者ハワード・カーターの夢に、黄金のサンダルを履いた謎の少年が現れる。不屈の精神で王墓を探し求めるハワード・カーターはカーナボン卿の支援のもと、ついに王家の谷でツタンカーメン王の墓を発見し、エジプト考古学史上最大の発見となる。

登場人物・キャラクター

ハワード・カーター (はわーどかーたー)

若きイギリスの考古学者で生真面目な性格。父は画家。兄弟が多い苦しい生活のなかで育ち、17歳でエジプトに渡る。エジプト考古局の査察官として勤務するかたわら、遺跡発掘の現場監督としてセオドア・ディビスに雇われていた事もあった。遺跡から盗掘した宝物を国外に売るルクソールの領事ムスタファ・アガに目の敵にされ、理不尽な謝罪を求められたため考古局を辞職する。 エジプト考古学に対して熱い情熱を持ち、未盗掘のファラオの墓の発掘を夢見る。歴史上の実在の人物、ハワード・カーターがモデル。

カー

エル・クルナ村にある墓の中で生まれ、黒い犬の乳を飲んで育ったという謎の少年。物売りのふりをして財布をスルなど、手癖が悪い。ハワード・カーターの夢に出てくる黄金のサンダルを履いた謎の少年と交互に、神出鬼没で現れる。カーとは古代エジプトでこの世にとどまり、肉体の再生を待つ魂の名前でもある。

ジョージ・エドワード・スタンホープ・モリネー・ハーバート・カーナボン (じょーじえどわーどすたんほーぷもりねーはーばーとかーなぼん)

『ツタンカーメン 』の登場人物で、ハワード・カーターの出資者。イギリスのニューベリーにハイクリア城を持つ伯爵で、5代目当主。呼吸系を患っていたカーナボン卿は避寒のためエジプトを訪れるようになり、王墓発掘にのめり込んでしまう。セオドア・ディビスが王家の谷の発掘権を手放した後、カーナボン卿が発掘権を手に入れた。 歴史上の実在の人物、ジョージ・エドワード・スタンホープ・モリニュー・ハーバートがモデル。

ガストン・マスペロ (がすとんますぺろ)

『ツタンカーメン 』の登場人物で、カイロ博物館にあるエジプト考古局の局長。発掘の現場監督を探していたカーナボン卿にハワード・カーターを紹介する。歴史上の実在の人物、ガストン・カミーユ・シャルル・マスペロがモデル。

セオドア・ディビス (せおどあでぃびす)

アメリカの銅王にしてエジプト考古学者。王家の谷の発掘権を持っていたため、13年間にわたり王墓の発掘に尽力したが、もう何も出土しまいと見切りをつけて発掘権を手放す。その後、王家の谷の発掘権はカーナボン卿に渡ったため、ハワード・カーターに世紀の発見をもたらす事になる。 歴史上の実在の人物、セオドア・ディビスがモデル。

フリンダース・ピートリー (ふりんだーすぴーとりー)

『ツタンカーメン 』の登場人物で、エジプト考古学の第一人者。ハワード・カーターに発掘を一から教えた恩師。カーナボン卿ははじめピートリー先生を発掘の現場監督として紹介してほしいと、マスペロ局長に頼んでいた。拠点をシナイ半島に移す際、未盗掘のファラオの墓である可能性のあるツタンカーメン王の存在をハワード・カーターに伝える。 歴史上の実在の人物、サー・ウィリアム・マシュー・フリンダーズ・ピートリーがモデル。

ジェームズ・H・ヴレステッド

ロンドンのタイムズ紙の記者で、本職はインドやエジプトの考古学者。エジプト考古局を辞め、全財産が入った財布をカーにすられたハワード・カーターは、ジェームズの所に身を寄せ世話になる。後にシカゴ大学オリエント研究所の考古学教授になり、ツタンカーメン王の王墓を発見して混乱に巻き込まれたハワード・カーターを補佐する。

イーヴリン・ハーバート (いーゔりんはーばーと)

カーナボン卿の娘で、エジプト考古学に興味を持つ。ハワード・カーターに淡い想いを抱いていたが、カーナボン卿亡き後、王家の谷の発掘権を手放そうとする家族に反対し、発掘権の所有と引き換えに準男爵で実業家のエドワード・ボーシャンと結婚する。歴史上の実在の人物、イーヴリン・ハーバートがモデル。

場所

エル・クルナ村 (える・くれなむら)

『ツタンカーメン 』に登場する村。ファラオの墓が多数ある王家の谷の東に位置する。村民の全員が紀元前1300年頃から約3000年もの間、ファラオや貴族の墓の盗掘を生業としてきたが、近代では観光業を主としている。代々引き継がれてきた墓のありかなどの言い伝えがあるため、ハワード・カーターはエル・クルナ村の住民から情報を得ていた。

その他キーワード

ウジャト

ハワード・カーターがルクソールのスーク(市場)でレプラ(ハンセン氏病)の少年から手渡され、肌身離さず身につけていた古代エジプトの護符。「ホルス神の万能の目」と呼ばれ、スカラベと並ぶ強力な護符とされている。死者の復活のシンボル。

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