デッドマン・ワンダーランド

少年のガンタ(五十嵐丸太)が仲間と共に理不尽な体制に逆らい、脱獄しようとする監獄サバイバルアクション。随所にマザーグースからの引用がみられる。派生作品に『あなざー。デッドマン・ワンダーランド』がある。

正式名称
デッドマン・ワンダーランド
作者
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
 
バトル
レーベル
角川コミックス・エース(KADOKAWA)
巻数
全13巻完結
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あらすじ

第1巻

ある日突然、五十嵐丸太が通う中学校のクラスに謎の赤い男が現れ、丸太以外のクラスの生徒を惨殺する。一人生き残った丸太は殺人犯の濡れ衣を着せられ、死刑を宣告される。そして死刑囚となった丸太は、完全民営化に伴う特殊な監獄、デッドマン・ワンダーランドに収容されてしまう。次から次へと起こるあまりに理不尽な事態に、丸太は生きる希望を失っていた。そんな状態で刑務所での生活を始めた丸太だったが、ある時、頭上に建物の一部が崩れて来る事態が発生。丸太は、落ちて来た瓦礫を謎の力で吹き飛ばすが、自身はその謎の力に気づく事はなかった。やがて丸太は、刑務所内での生活にはCPと呼ばれるポイントが必要である事を知る。そして賞品のCPを目当てに、軽い気持ちでデッドマン・ワンダーランドで開催される受刑者によるショウレースに出る事を決める。そこで丸太は、受刑者の必需品、キャンディの存在を知る。丸太のような死刑囚は、3日ごとにそのキャンディを食べなければ死んでしまうルールだったのだ。そして丸太はキャンディを買うために、レースでの優勝を目指す。

第2巻

五十嵐丸太は、クラスメイトを惨殺した赤い男がいるとされる、デッドマン・ワンダーランドのG棟の独居房へと向かう。神出鬼没の謎の少女、シロに案内されてG棟に辿り着いた丸太は、そこで自らの血を刃のように扱う男、千地清正と出会う。丸太は清正の話から、血を扱う能力者、デッドマンがデッドマン・ワンダーランドに監禁されている事、そして丸太自身もデッドマンである事を知るのだった。その後、丸太はさらにデッドマン・ワンダーランドのプロモータである玉木常長と出会い、赤い男がデッドマン・ワンダーランドのどこかに収容されている事実を聞かされる。そして丸太は、玉木の指示でデッドマン同士の殺し合いに強制的に参加させられる事となる。その殺し合いの相手は清正。丸太はデッドマンとしてまだ未熟なため、能力を使いこなす清正に、すぐに追い詰められてしまう。

第3巻

デッドマンとしてG棟に収容される事になった五十嵐丸太は、同じデッドマンの鷹見水名月と知り合う。水名月のこれまでの辛い生い立ちを聞いて同情した丸太は、彼女をデッドマン同士の戦いに参加させたくないと考えるが、丸太自身が水名月と戦う事になってしまう。そして迎えた戦いの日、丸太は怯える水名月に決して傷つけないと宣言。しかし戦いが始まると、水名月はそれまでの控えめな態度を一変させ、丸太に悪態をつきながら容赦なく攻撃を浴びせて来る。そこでようやく丸太は、これまで水名月の演技に騙されていた事に気づく。ショックを受けながらも丸太は反撃しようとするが、そこに水名月の兄、鷹見羊が現れる。羊は身を呈して水名月を護ろうとするが、水名月はそれすらチャンスだと考え、羊を盾代わりにして丸太を追い詰める。兄すらも信用しない水名月を憐れんだ丸太は、彼女を殺さないようデッドマンの能力を使わずに、頭突きで勝利を収める。

第4巻

五十嵐丸太は、デッドマン剣ヶ峰凪から、デッドマン・ワンダーランドを閉鎖させるための反体制組織、自由の鎖に勧誘された。そして凪は丸太に、デッドマン達の集団脱獄計画を明かす。その計画の真の目的は、デッドマン・ワンダーランドの不条理な体制を記録したデータチップを脱獄と共に外に持ち出し、数々の違法行為を世間にリークする事だった。凪の自由を求める姿勢に心を打たれた丸太は、自由の鎖への加入を決意する。そしていよいよ、自由の鎖のメンバーによる脱獄計画が開始される。しかし脱獄計画は、自由の鎖のメンバーの一人、六路文堂の裏切りによって、デッドマンに対抗できる部隊、墓守に完全に露呈していた。墓守はすぐに自由の鎖の動きに対処し、次々と自由の鎖のメンバーを殺していく。そして凪の前には墓守の橙火花が、丸太の前には墓守の東弦角が、それぞれ姿を現す。

第5巻

六路文堂の裏切りにより、自由の鎖のメンバーは逃げ場を失ってしまう。しかしそこに千地清正が駆けつけ、その場にいた墓守をあっさりと斬り殺す。清正の圧倒的な強さを見た輿緒唐子は、清正に力を貸してほしいと頼むが、清正は群れる気はないと、その申し出を断って立ち去る。五十嵐丸太は、墓守に対抗できなかった自身の力のなさを情けなく思い、清正のもとを訪れて戦い方を教えてほしいと懇願。こうして丸太は清正の訓練を受ける事となったが、丸太が自由の鎖を留守にしているあいだに、墓守の東弦角に輿緒唐子とシロが捕まってしまう。丸太と残された自由の鎖のメンバーは、罠とはわかっていながらも、唐子達を取り返すために弦角のもとに攻め入る。しかし、そこには墓守だけでなく、捕らわれていたはずの自由の鎖のリーダー、剣ヶ峰凪の姿もあった。凪は弦角によって洗脳されており、敵味方の見境なく周囲の人間を殺し始める。

第6巻

輿緒唐子をはじめとする自由の鎖のメンバーは、多数の犠牲を出しながらもデッドマン・ワンダーランドからの脱走に成功。しかし、五十嵐丸太シロを置いて行けないと一人だけ残り、脱走を企てた事による懲罰を受けていた。その頃、唐子達の手によって、世間にはデッドマンという特殊能力者の事と、デッドマン・ワンダーランドの違法行為がリークされていた。しかし、デッドマン・ワンダーランドのプロモータである玉木常長は、世間からのバッシングに焦る事なく、デッドマンの殺戮ショーという演出を世間に向けて発信する。これにより、玉木はデッドマンが人間とは違う化け物であるという印象を植えつけ、デッドマンへの仕打ちを正当化する事に成功する。さらに玉木は丸太らデッドマンを挑発し、自らが作り出した人造デッドマンのニンベン達と戦わせ始める。

第7巻

五十嵐丸太は、ニンベンの一人が友達の御堂アザミである事を知る。丸太は、ほかのデッドマンの仲間達から裏切者呼ばわりされながらも、アザミを助けるべく一人で監獄内を捜索し、ついにアザミを発見。しかし、アザミは玉木常長に洗脳されており、丸太を侵入者として殺すべく襲って来る。それに対し丸太は、いっさいの攻撃を行なわず、説得によりアザミを洗脳から解き放つ。そして丸太は、アザミを追って来た別のニンベン達に気づくと、アザミだけを逃がし、自分は囮となって捕まってしまう。そして捕まった丸太が目を覚ますと、そこには玉木が待ち構えていた。玉木は、丸太が幼少時にデッドマン・ワンダーランドで過ごしていた事、そして丸太のクラスメイトを殺した赤い男と丸太が当時いっしょにいたという真実を伝える。そんな過去をなぜかいっさい忘れていた丸太は、大きくショックを受ける。さらに玉木は丸太に、赤い男を殺すために手を組もうと提案。しかし丸太は、玉木の人間性が信じられないと、この申し出を拒絶。すると玉木は丸太に利用価値がないと判断し、彼を実験体に回す事を決めてしまう。

第8巻

五十嵐丸太は、シロ御堂アザミによって救出され、あやつられているニンベンを止めるべく、コントロールスイッチが設置されている場所を目指す。そんな丸太の前に、毒をあやつる完成形のニンベン達、甲部隊が現れる。しかし同時に、千地清正デッドマン達が加勢に駆けつける。過去のトラウマを利用して追い詰めて来る甲部隊に苦戦しながらも、清正達はそれぞれのトラウマを乗り越え、甲部隊を撃退。一方の丸太は、清正達が時間を稼いでくれたおかげで、コントロールスイッチの設置された場所に辿り着く事に成功する。だが、そこにも甲部隊が待ち構えており、丸太はシロとアザミと共に甲部隊との戦いに臨む。

第9巻

蒔名フリューゲル季和子は、デッドマン・ワンダーランドを私物化する玉木常長を更迭するため、ほかの看守達と共にクーデターを起こす。反乱に気づいた玉木は、ニンベンを使って蒔名達に応戦。蒔名達は多大な犠牲を出しながらも、ついに玉木を追い詰める。そこで玉木は、10年前に起きた東京大震災の元凶が、最初に生まれたデッドマンにあるという真実を語る。そのデッドマンを探している玉木は、自分こそが正義であり、そのためならどんな事をしようと許されると主張する。蒔名は東京大震災の真実に驚きながらも、玉木を別の刑務所へ移送しようとするが、そこにデッドマンの咲神トトと、東京大震災の元凶とされる赤い男が現れる。赤い男は看守もニンベンも躊躇する事なく、いとも簡単に殺してしまう。赤い男に対抗するために造ったニンベン達の毒が、赤い男にまったく効かない事に動揺する玉木に対し、トトはすべてがゲームであり、玉木は自分の手の平の上で踊っているにすぎないと嘲笑する。そしてトトは、自分が、死んだとされるデッドマン・ワンダーランドの所長、剥切燐一郎であると告げるのだった。

第10巻

玉木常長の死により、デッドマン・ワンダーランドは無期限の閉鎖が決定する。また、玉木の根回しにより殺人犯に仕立て上げられていた五十嵐丸太は無罪となり、晴れて自由の身となる。しかし、閉鎖されたデッドマン・ワンダーランドには、咲神トトの身体を乗っ取った剥切燐一郎と、赤い男の正体だったシロが未だ残ったままであり、丸太はこのまま普通の生活に戻る事に疑問を抱いていた。そしてそんな丸太のもとを、輿緒唐子が訪ねて来る。唐子は、剥切とシロを殺すための戦闘員集めのため、出所したデッドマンや、別の刑務所で服役中のデッドマンに声を掛けていたのである。こうして、丸太を含め唐子のもとに集結したデッドマン達は、再びデッドマン・ワンダーランドへと向かう。しかし到着した途端、丸太達を待ち構えていたシロがいきなり襲って来る。もはやシロは丸太の知っているシロではなく、丸太のクラスメイトを殺した赤い男の人格になり果ててしまっていた。

第11巻

五十嵐丸太は、咲神トトの身体を乗っ取った剥切燐一郎によって捕えられてしまう。すべてのデッドマンの力を得る事を目的としていた剥切は、唯一手に入れていなかった丸太の能力を奪うため、丸太の脳に自分の記憶を上書きして、身体ごと能力を手に入れようと試みる。剥切の記憶が流れ込んで来る中、丸太は剥切と自分の母親の五十嵐空絵による、シロへの残酷な実験の数々を知る。シロは、その実験の苦痛から逃れるために、赤い男という別人格を生み出していたのである。剥切によるシロへの実験は過激さを増していき、シロはついに、デッドマンの能力に目覚める事となる。丸太は、そんな境遇に置かれていたシロをこれまで忘れていた自分に絶望。剥切はそんな丸太の心のスキを狙い、彼を完全に乗っ取ろうとするが、そこに千地清正が駆けつけ、剥切の乗っ取りを阻止する。

第12巻

五十嵐丸太は、助けに現われた千地清正と共に、咲神トトの身体を乗っ取った剥切燐一郎との戦いに臨み、ついに剥切を撃退する。同時に丸太は、剥切の記憶を覗き見た事で、シロの別人格である赤い男を止めるためのシステムの操作方法を把握していた。システムの鍵となるのは、丸太のデッドマンとしての能力を発動する事だった。しかし丸太の身体は、デッドマンの能力に浸食されすぎており、これ以上能力を使う事は丸太自身が危険な目に遭う事を意味していた。それでもシロを止めたい一心の丸太は、危険を顧みず、システムの中枢に向かう。丸太はそこでついに赤い男を封印するためのスイッチを見つけるが、右腕と右脚を失いながらも生きていた剥切がまたも姿を現すのだった。丸太らデッドマンは、総力を挙げて剥切との最後の戦いに臨む。

第13巻

五十嵐丸太は、仲間のデッドマン達と協力して、ついに剥切燐一郎を倒す。だがそのスキに、赤い男の人格に乗っ取られたシロによって、赤い男を封印するためのシステムが破壊されてしまう。制御システムを破壊した事で、シロの中にある赤い男は、これまでとは比べものにならないほどの圧倒的な真の力を解放。完全に赤い男に乗っ取られたシロは、手当たり次第にデッドマン・ワンダーランドを破壊していく。丸太達の作戦は、赤い男の封印ができなかった事で完全な失敗となり、作戦を指揮していた蒔名フリューゲル季和子は退避の指示を下す。しかし丸太は指示を無視し、一人でシロのもとへと向かう。そして丸太は、自分の身代わりに実験の犠牲になり、生きる事に絶望してしまったシロに対して責任を取るために、彼女との殺し合いを始める。

登場人物・キャラクター

五十嵐 丸太 (いがらし がんた)

『デッドマン・ワンダーランド』の主人公のひとり。コード名はウッドペッカー。チビで気弱なところがあるが、素直で前向き。自分の所有物に丸太のマークを入れる癖がある。震災時の東京から長野への疎開組。父子家庭。2023年に赤い男によってクラスメイト全員が殺害された大量殺害事件で唯一の生存者となり、殺人容疑で逮捕・起訴され、死刑を宣告される。 その際、赤い男に胸へ赤いダイヤを撃ち込まれ、そうと知らずにデッドマンとなる。DW収容番号は5580号。当初A棟に収容されるが、落下事故にみせかけて殺されそうになる。マザーグース・システムのダウン時にDW内で赤い男に再会したことで罪の枝を発症。 血を弾にして飛ばすガンタガンが基本技。後に進化したガンバルガンも使えるように。DWでシロと再会。幼少時はシロと科学者である母の五十嵐空絵と、DWの前身国立医療防疫センターで暮らしていたが、ショックからすべて忘れていた。

シロ

『デッドマン・ワンダーランド』の主人公のひとり。国籍不明の10代の少女。色素欠乏症でアルビノ特有の白い髪と赤い目を持つ。ガンタの幼馴染で自称、親友。実は五十嵐空絵が息子の身代わりとして連れてきた被験体。年の割に幼く純粋で、善悪の判断がつかない。昔、空絵に教えられたマザーグースのウッドペッカーの歌を、よく口ずさんでいる。 超人的な身体能力に加えて痛覚を失っているため、罪の枝を使っての戦闘能力は破壊的に高い。攻撃の際は、幼少期に好きだったヒーローのエースマンになりきっている。国立医療防疫センターで実験体として育ち、その頃、ガンタと友達になる。体内に定着したナノマシンの研究材料として、麻酔が効かない状態で幾度も解剖されるなど、酷い目にあう。 残虐な実験の影響で解離性同一性障害となり、痛みを引き受ける人格として赤い男、レチッド・エッグが出現する。レチッド・エッグのときはマスクで素顔を隠しており、「キシッ」という擬音の狂人的な笑い方をする。二重人格のため、シロのときはレチッド・エッグ時の記憶はなく、くったくがない明るい性格。 幼少期に唯一の遊び相手だったガンタに対する執着は強く、嫉妬心から学校の友達を皆殺しにしてしまうほど。東京大震災を引き起こした張本人。レチッド・エッグの力は、通常はDW内に設置されたマザーグース・システムによって封印されている。 ナノマシンの影響で死ねない体に絶望していたため、戦いの中で大好きなガンタに殺されることを願う。

五十嵐 空絵 (いがらし そらえ)

ガンタの母親。国立医療防疫センター所属の研究員。医療用ナノマシンを研究するうち、人体実験を望むようになり、子供を産んで被験体にしようとした。息子の丸太の名前は、被験体を意味する「マルタ」から。だが出産後に気が変わり、身代わりとして赤ん坊だったシロを買い取る。 その後、剥切に言われるがままシロを人体実験の道具にしていることに、自責と後悔の念に苛まれるようになり、せめてもの罪滅ぼしとしてレチッドエッグの暴走を抑えられるマザーグース・システムとアンチ・レチッド・エッグを開発。その過程を日記に綴っている。システムを完成させた後、拳銃自殺。

蒔名 フリューゲル 季和子 (まきな ふりゅーげる きわこ)

DWの看守長。元自衛隊員。Gカップの巨乳で酒豪。面倒見のいい姉御肌で、部下からの信頼も厚い。規律が秩序をもたらすというのが信条で、規律を無視する玉木プロモータのやり方を快く思っておらず、よくキツネ野郎呼ばわりする。レチッド・エッグの存在や罪の枝を使うデッドマンなど、DWの裏事情について知らされていなかったが、独自に突き止める。 その後、DW特務猟兵隊を結成、ガンタたちの味方になった。

剥切 燐一郎 (はぎれ りんいちろう)

DWの所長。マッドサイエンティスト。国立医療防疫センターでの空絵の元上司。チャンとエンの罪の枝の力を使い、デッドマンの肉体に自分の記憶を移し替えることで、通常より長い歳月を生きている。初登場時は骨と皮ばかりの老人の姿だった。好戦的で罪の枝を使っての戦闘は可能なものの、体中につながれたパイプ状の生命維持装置で生きながらえている状態。 後に3代目の肉体であるトトの姿で現れる。医療用ナノマシンの開発研究中に、人体実験でシロが発露させた特異能力に魅せられる。自身の体にもナノマシンを定着させ、彼女をパートナーとして半永久的に生きようとする。 「殺し愛」と称して、レチッド・エッグと死闘を楽しむという遊びに興じたがる。「本当の愛」を知ることにこだわるが、シロ以外のものには執着をみせることはなく、容赦なく切り捨てる。最後の戦いでデッドマンらの連携の前に敗れ、ガンタに止めを刺されて死亡。

チャン/エン

剥切の側近・ボディーガード。10代の男女の双子。罪の枝は脳と機械を触手状の血で繋いで操作するハロウ・スワロウ。植物状態の結合双生児として生まれたが、剥切に罪の枝の力を見出され、自由に動けるようにしてもらう。そのため剥切をファーザーと呼び、愛されていないと知りつつも忠実に従う。 最後まで剥切を庇い、自らおとりになって剥切の罪の枝によって殺される。

咲神 トト (さきがみ とと)

DWの囚人。コード名はモッキンバード。シロ同様、手足に継ぎ接ぎの痕がある。中性的な面立ち。震災で唯一の肉親だった姉が自分をかばって死んだことがトラウマになっている。同じく死に場所を求める密崎ヨスガを姉ちゃんと呼んで慕うようになる。罪の枝は血を舐めた他のデッドマンの罪の枝をコピーするラブ☆ラビリンス。 死肉祭の優勝者で、デッドマン最強と呼ばれたが、一時期、行方不明となっていた。その後、おとなしくもの静かな性格から一転、陽気でおしゃべりな人格に豹変して登場。また1人称がボク、私など定まらず、口調も変わってしまう。これらの変化は、剥切の記憶を脳に上書きされ、体を乗っ取っられていたのが原因だった。 剥切が主人公らに敗れた死の間際に、自らの意識を取り戻す。

千地 清正 (せんじ きよまさ)

DWの囚人。コード名はクロウ。マッチョで硬派な兄貴。女性には極端に奥手で、体のラインの出るものやヒラヒラした服など、服装に難癖をつけることが多い。オカマが大の苦手。「ズッパシ」が口癖。罪の枝は刃物状のクロウ・クロウ。強い相手と戦うことが生きがいの喧嘩バカで、日々鍛錬を怠らない。 元警察官。罪の枝を自由に使えるDWでの生活を楽しんでいる。当初、ガンタに赤い男と勘違いされる。死肉祭(カーニバル・コープス)でのガンタとの対戦では、負けて罰ゲームで右目を失うものの、以後はガンタに肩入れし、頼もしい味方となった。それ以後は眼帯をつけている。 自由の鎖の活動に失敗して本気になったガンタに、特訓をつける。ガンタガンとガンバルガンの技の名付け親。震災後に自分を慕っていた同僚の警官4人を惨殺された過去を忘れないよう、彼らのイニシャルを右眉の上に刺青で彫っている。剥切との戦闘時に、右腕を切り落とされる。終盤ではガンタと見事な連携プレーをみせ、お互いのピンチ時に乗り込んで、一緒に剥切を打ち破った。

鷹見 羊 (たかみ よう)

DWの一般囚人。囚人番号は9061号。極度のシスコン。妹の鷹見水名月を探し出すために囚人となる。当初は刑期を買うためのカストポイント(CP)を稼ぐ目的で、プロモータの玉木の依頼でいい人を装ってガンタに近づき、監視していた。水名月の一件以降は本当の友人になる。 盗みの技量が高く、手クセが悪いのが取り柄。ピッキングの技術にも優れている。妹想いが度を越しているため、当の水名月には「シスコン野郎」呼ばわりされている。

鷹見 水名月 (たかみ みなつき)

DWの囚人。初登場時は17歳。コード名は「ハミングバード」。鷹見羊の妹。花好きの引っ込み思案な美少女を演じているが、本性は口汚く、粗暴で狂気に満ちた攻撃的なタイプ。震災の際、母親が自分の手を振りほどいて逃げたことから人を信用できなくなり、ひねくれた性格になった。 偽善者が死ぬほど嫌いで、自分以外の誰も信用していない。お人よしの兄貴には歪んだ執着をみせる。罪の枝は血を髪の毛と一体化させて鞭にするウィップ・ウイングで、スピードの速さが強み。過去の死肉祭(カーニバル・コープス)で腎臓と胃を献体したことがある。ガンタとの対戦で負けた際は、髪の毛で済んだ。

チョップリン 助川 (ちょっぷりん すけがわ)

DWの囚人。初登場時は32歳。美意識の高いオカマ。コード名はピーコック。本名は助川まさる。面倒見がいい、社交性のあるタイプだが、狂気じみた一面も持ち合わせている。罪の枝は鋭く尖らせた棘の塊を投げつけるピーコック・ピーク。投獄前はサラリーマンとして働き、恋人の男性と同棲していた。 だが、恋人の本命の彼女から、醜いと言われて罪の枝を発症、彼女を衝動的に殺害してしまった過去がある。それ以来、彼女そっくりに着飾るようになった。

火多良 懐 (ひたら いだき)

DWの囚人。初登場時は77歳。長身でファンキーな格好の老人。コード名はコンドル。ドレッドヘアでヒッピーのようなカジュアルファッションに、いつもヘッドホンとアイマスクをつけている。罪の枝は、血を燃やして炎を発生させるコンドル・キャンドル。 不眠症で、妻が娘の出産で死んで以来、32年間一睡もしていない。発言の末尾に、「~と我が娘は言っている」とつけるのが口癖。投獄前は中学教師だった。女優の娘が震災時に顔を負傷して醜くなり、焼身自殺したことが心の傷になっている。最後の剥切らとの交戦に、主人公たちの味方として参戦。

六路 文堂 (ろくろ ぶんどう)

自由の鎖の諜報担当を務める男性。実は裏切り者で、墓守と通じている。計算高い性格で、自分の計算が乱されると怒り狂う。興奮すると首の骨をゴキゴキと鳴らす癖がある。

東 弦角 (あずま げんかく)

墓守に所属する男性。自称「超坊主」。つねにギターを持っており、戦闘時はそれを銃として使う。ギターへの依存が強く、シロにギターを壊された時は、ショックから戦闘を放棄して泣きながら帰ったほど。剣ヶ峰凪の強さと狂気にあこがれており、執拗に凪を墓守に勧誘している。デッドマン・ワンダーランドに入る前は、住職の弟子として寺に住んでいた。その寺で同じ弟子達から暴行を受けており、東京大震災が起きたあとに、その弟子達を惨殺している。

御堂 アザミ (みどう あざみ)

デッドマン・ワンダーランドに服役している囚人の女性。デッドマン・ワンダーランド内のサーカス小屋で、アルマジロを調教している。囚人になる前は暴走族だった。その後、同じ暴走族の友人が犯した暴行の罪をかぶって逮捕される。しかし、その後の裁判では友人が誰も証人となってくれなかった事から、デッドマン・ワンダーランドでは他人を信用せず、自分の力だけで生きようとしている。玉木常長の計画によって実験体にされ、ニンベンに変えられた。

橙 火花 (だいだ ひばな)

墓守に所属する、自称、小学2年生の女の子。小柄な体格ながら、自分の身体の何倍もある巨大な剣を扱う。幼稚園の頃に、スカートめくりをしていた男児を、おしおきと称してバラバラにして殺した過去を持つ。また、首を吊って死んだ母親に話し掛けたりと、精神に異常をきたしている。

輿緒 唐子 (こしお からこ)

「大和撫子の心意気」が決め台詞の女性。関西弁をしゃべる。デッドマンであり、血をまとわせて固くした手足を使った格闘を得意とする。自由の鎖の副リーダーを務めている。明るく話し掛けやすい気さくな性格だが、以前は「軍鶏」と呼ばれ、周囲から恐れられていた。剣ヶ峰凪に密かに思いを寄せている。

玉木 常長 (たまき つねなが)

デッドマン・ワンダーランドを取り仕切るプロモータを務める男性。国選弁護人を名乗って五十嵐丸太に近づき、丸太が有罪になるよう仕向けた。デッドマンに興味を持ち、鷹見羊を使って丸太を監視している。デッドマン・ワンダーランドに配属されてから5年目であり、所長の剥切燐一郎の老化により、デッドマン・ワンダーランドの実質的な支配者となっている。東京大震災が起きるまでは、実家でゲームをするだけの引きこもり生活を送っていた。その東京大震災時には、瓦礫に敷かれて動けない母親を平気で見捨てている。自らを主人公であると妄想し、東京大震災の原因であるデッドマンを殺すゲームを行なうために、デッドマン・ワンダーランドを私物化していた。

剣ヶ峰 凪 (けんがみね なぎ)

デッドマン・ワンダーランドに服役している男性。「オウル」の異名を持つ。デッドマンであり、自由の鎖のリーダーを務めている。穏やかな印象ながら意志の強い性格で、自由の鎖のメンバーからの信頼も厚い。声帯を失っており、機械の力を借りてしゃべっている。また、口の中には歯型の通信機を隠し持っている。自分を取り巻く環境を、天気予報で例える癖がある。玉木常長に騙されて、東弦角に妻を殺された過去を持つ。その後、復讐のために弦角の部下22人を惨殺したが、その時の記憶はなくしている。妻が殺された時に、おなかの中にいた子供もいっしょに死んでいる。しかし、その現実を受け入れられず、子供は外の養護施設で育っているという妄想を作り出して、それを信じ込んでいる。デッドマンの能力は、球状の爆発する血をあやつるというもの。

集団・組織

自由の鎖 (じゆうのくさり)

『デッドマン・ワンダーランド』に登場する組織。DWの解体を目指す囚人による反体制組織で、リーダーは剣ヶ峰凪。副リーダー、輿尾唐子。諜報担当の六路文堂はのちに墓守(アンダーテイカー)に通じている裏切り者と判明。DWの舞台裏の証拠となるデータチップを外に持ち出し、不当な投獄や非人道的な管理体制を世間に公表することを目的としている。 脱獄に成功した一部のメンバーによって計画は成功し、デットマンの存在を世に知らしめる。

甲部隊 (こうぶたい)

人造のデッドマンであるニンベン達の中で、毒の能力を強力に独自進化させ、ニンベンの完成形となった者達だけで組織された部隊。所属するニンベン達はいずれも、幻覚剤や睡眠薬、身体強化薬、神経毒といった特殊な毒を用いる。通常のニンベンは仮面によってコントロールされているが、甲部隊に所属するニンベン達は脳に直接電気信号を受信する機械が埋め込まれている。

墓守 (あんだーていかー)

デッドマンに対抗するために玉木常長が作り上げた部隊。矯正不可能と判断された凶悪犯罪者の中で、特殊更生プログラムで生き残った者達で構成されている。所属する者達はデッドマンに対抗できるよう訓練されており、デッドマンの血の能力を無効化する武器を所持している。

場所

デッドマン・ワンダーランド

東京大震災の10年後にできた日本唯一の完全民営化された刑務所。表向きは東京復興のための観光事業を刑務としている。テーマパークを併設しており、囚人を使った非人道的なショウやアトラクションの収入で運営している。さらには罪の枝を操る死刑囚、デッドマンたちの収容所にもなっている。 前身は国立医療防疫センターだった。公にはAからF棟までしか存在しないが、地下にはデッドマンだけを収容したG棟が存在する。所内ではルールブックに書かれているカストポイント(CP)制度に基づき、ポイントをためないと、まともに生活できないようになっている。 また首錠から常に注入されている毒を中和するため、3日ごとに10万CPするキャンディ型の解毒剤を飲まないと死ぬ、シビアな死刑ルールがある。

イベント・出来事

東京大震災 (とうきょうだいしんさい)

2014年4月4日17時9分に起きた大地震。震度は11.4。死者・行方不明者は14万8000人で、日本は実質の無政府状態と化し、国連と同盟国の介入により、数年かけて復興した。震源地の深さが0.5キロ未満という超浅発地震で、その特殊すぎる地震の原因については不明とされていた。のちに原因は、最初に生まれたデッドマンが起こした人為災害である事が明らかになる。

その他キーワード

ニンベン

人造のデッドマン。つねに仮面をつけており、いずれも甲・乙・丙と分けられた部隊に所属している。仮面は電気信号を受信して脳を刺激するように作られており、これにより管理者である玉木常長の言いなりになってしまう。仮面は麻薬のような役割も持っており、ニンベン達は仮面に依存するようになる。この仮面に送られる電気信号は、デッドマン・ワンダーランド内の研究所の装置から発信されている。

デッドマン

自分の血を、刃や弾丸などさまざまな形で自由にあやつる事ができる特殊能力者達の事。その血は「罪の枝」と呼ばれている。玉木常長に発見されたデッドマン達は、その全員がデッドマン・ワンダーランドのG棟に収容されている。

CP (かすとぽいんと)

デッドマン・ワンダーランド内でのみ使われる、金の代わりとなるポイント。そのため、他人のCPを力ずくで奪う者もいる。これにより、服や食事という生活に最低限必要なものから、酒やタバコといった嗜好品までさまざまなものが購入できる。さらに刑期の短縮まで購入できるが、デッドマンのみ刑期短縮の購入は対象外となっている。囚人達からは略称で「カスト」と呼ばれる事が多い。

キャンディ

デッドマン・ワンダーランドに服役している死刑囚が、首錠からつねに注入されている毒の解毒剤。死刑囚には、最初の1回分だけ生活必需品として支給される。3日ごとにキャンディを食べなければ、死刑囚は毒が回って死亡する。購入するには10万CPが必要。ちなみに味は非常に苦い。

アニメ

デッドマン・ワンダーランド

東京を襲った、重力崩壊による大災害「レッドホール」から10年後。疎開先の長野県で平和に暮らしていた五十嵐丸太は、ある日学校へ現れた謎の赤い男にクラスメイト達を惨殺された上、唯一の生存者であったことから... 関連ページ:デッドマン・ワンダーランド

書誌情報

デッドマン・ワンダーランド 全13巻 KADOKAWA〈角川コミックス・エース〉 完結

第1巻

(2007年9月発行、 978-4047139749)

第2巻

(2007年12月発行、 978-4047150140)

第3巻

(2008年5月発行、 978-4047150652)

第4巻

(2008年10月発行、 978-4047151260)

第5巻

(2009年4月発行、 978-4047152076)

第6巻

(2009年8月発行、 978-4047152793)

第7巻

(2010年1月発行、 978-4047153653)

第8巻

(2010年8月発行、 978-4047155060)

第9巻

(2011年3月発行、 978-4047156524)

第10巻

(2011年5月発行、 978-4047156999)

第11巻

(2011年10月発行、 978-4047158023)

第12巻

(2013年5月発行、 978-4041207307)

第13巻

(2013年8月発行、 978-4041207772)

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