概要・あらすじ
著者自らの体験や、取材によって収集した「ビンボー経験談」を、マンガとエッセイで紹介している。昭和30年代から平成時代にかけてのビンボーの遍歴、また人種差別や身近に潜むビンボーなど、さまざまなビンボーたちの人間模様が面白おかしく描かれていく。
登場人物・キャラクター
二ノ宮 知子 (にのみや ともこ)
筋金入りのビンボーの女性。幼少時代に、親からカルピスであると騙されて、米のとぎ汁やどぶろくを飲まされていた。カップアイスの蓋を舐めてから本体を食べ始め、アイスを食べきれず、一度舐めた蓋を再びアイスに被せる羽目になったなどの、数々のしょぼいビンボー体験を持っている。作者の二ノ宮知子がモデル。
A子 (えーこ)
女子大生の女の子。常に派手な格好をしており、身に着けるものは「シャネル」や「カルティエ」「ディオール」などの高級ブランド品ばかり。軽井沢にテニスをするためだけに行くなど、一見お嬢様のように見える。実は銀座で夜のバイトをしながら、派手な生活を送る見え張りビンボー。
さゆり
高級住宅街の田園調布に建つ高級住宅に住む女子高生。「グッチ」の財布や「カルティエ」の腕時計などの高級ブランド品を身に着けるお嬢様。毎月のおこずかいが5000円なので、友人らからは「超ビンボー」などと呼ばれ、からかわれている。
渡辺 よおこ (わたなべ よおこ)
編集者として働く女性。多忙な日々を送っており、担当している作者の本が出版されることをなによりの喜びにしている。本が売れなくては意味がないとの考えから、書店には熱心に営業をかけるうえ、自費でその本を購入してしまうこともある。悲しき編集ビンボー。
徳川 (とくがわ)
「徳川」という苗字のせいで、学校でいじめに遭っている男子学生。「タヌキ」や「天ぷらに当たって死ぬ」、果ては「埋蔵金のありかを吐け」などと言われ続けたため、教科書に載っている「徳川家康」の肖像画を傷つけて憂さを晴らしていた。名前で損しているビンボー。