概要・あらすじ
オートバイ技術養成学校「トップランスクール」に通う風音舞は、学校でも実力ナンバーワンと言われるほどの腕前を持つ少女。今日も、遅刻ギリギリで学校に向かう舞に対し、「トップランスクール」で一番のスピード狂と名高い梶場響子が学校までのレースを申し込んでくる。こうして繰り広げられるレースは舞にとって日常茶飯事のことであった。
登場人物・キャラクター
風音 舞 (かざね まい)
オートバイ技術養成学校「トップランスクール」の1年A組に所属する女子高生。バイクの腕はかなりのもので、「トップランスクール」内でも校内記録を塗り替え続けるなど底なしの才能を持つ。バイクを何台も所有しており、数字とアルファベットを羅列しただけの名前が可愛いからと、自分のバイクには名前を付け自分の子供のように可愛がっている。 とにかくバイクが好きで、真剣勝負の最中でも笑顔を絶やさず楽しそうにバイクを操る。
風音 ひとえ (かざね ひとえ)
風音舞の姉。自宅で運営しているバイク便の配送業者「早駆屋」の社長を務めている。おしとやかで物腰も柔らかく、誰からも好かれる性格。ナンパされたお兄さんから「美人」と評されるなど、容姿も整っている。
梶場 響子 (かじば きょうこ)
オートバイ技術養成学校「トップランスクール」で一番のスピード狂と言われている女子高生。毛先が跳ね返っているショートカットに、頬には絆創膏が貼ってあるボーイッシュな外見で、見た目通りの好戦的な人物。同じ学校に通う風音舞をライバル視しているが、今まで草レースや公道レース問わず全敗している。また、現在免停にリーチがかかっている。
さなえ
オートバイ技術養成学校「トップランスクール」に通う女子高生。父親は、彼女が物心つく前から自分の所持する大型バイクのトライアンフを可愛がっており、当時はそのことに嫉妬していた。成長した現在では、そのトライアンフを譲り受けて乗りたいと考えている。とても非力で大型バイクを見るだけで失神してしまうが、どうすれば大型バイクに乗れるようになるか風音舞に相談するなど、十分な意欲を持っている。
鷹森 姫香 (たかもり ひめか)
オートバイ技術養成学校「トップランスクール」に通う女子高生。「トップランスクール」では生徒会長も務めており、容姿端麗、学業優秀と非の打ちどころがない。自分のスタイルに絶対の自信を持ち、文化祭の出し物では自らの水着写真集を売り出すほど。スタイルは上からB86、W56、H84でソシアルダンスもたしなんでいる。
カモ子 (かもこ)
バイク便の配送業者「早駆屋」の従業員。ショートカットにメガネをかけた、顔にそばかすがある女性。配達員でありながらバイクの整備士としての技術も持っており、梶場響子が事故を起こして愛車を壊してしまった時には、自分で修理しようとした。
才 (さい)
バイク便の配送業者「早駆屋」の男性従業員。実家が東京の奥地にあり林業を営んでいるため樹木に詳しい。クリスマスパーティに必要なツリーを手配するため、風音舞と共にバイクで一緒に山奥へ向かったが、落石や大雨による増水など、さまざまな困難に見舞われてしまう。
丈草寺 陸 (じょうそうじ りく)
オートバイ技術養成学校「トップランスクール」の体育教師。教師でありながらすべてのバイク技術で風音舞に敵わない。そのため、授業内容を変更してまで舞を貶めようとする、変な方向に自尊心の強い男性。そういった横暴な行動から、生徒からの評判はあまり良くない。
お兄さん (おにいさん)
風音舞と風音ひとえの姉妹をナンパした、アメリカンスポーツカーのバイパーに乗っている男性。当初は舞をドライブに誘っていたが、舞がひとえを乗せてバイクで発進したことをきっかけにレースをする羽目になった。馬力では確実に上回っているバイパーに乗りながらも舞の技術に圧倒され、最終的によそ見をしたことが原因で事故を起こしてしまう。
仁子 (じんこ)
レディース「龍麗天女」のリーダー。バイク乗りの世界では有名な風音舞をチームに入れるため、走りの勝負を仕掛けるも完敗。その後、舞に「龍麗天女」の二代目総長になって欲しいと頼み込む。
まや
レディース「龍麗天女」のメンバー。道に迷ってバイクを停めていた風音舞に因縁をつけるが、「ばっくれる」、「のすぞ」と言ったヤンキー言葉が通じない舞にペースを乱されてしまい、唯花にバトンタッチする。
唯花 (ゆいか)
レディース「龍麗天女」のメンバー。チェーンを手にした血の気の多い女性で、問答無用で風音舞を痛めつけようとしていた。何度もチェーンを振りかざして舞を狙うが、舞の華麗なバイクコントロールの前では当てることすらままならなかった。
美和 (みわ)
レディース「龍麗天女」のメンバー。ショートカットに切りそろえられた髪に大きな丸メガネをかけ、レディースとは無縁な大人しそうな容姿をしている。「早駆屋」のロゴの入った風音舞のバイクを見て、彼女がバイク乗りの世界では知られた存在の舞であることに気づく。
まりこ
風音舞の町に住む婦警。勤務中にラクガキをしていたり、上司に怒られたらすぐに泣くなど、年齢の割に子供っぽい。しかし、パトカーの運転席に座ると性格が変わり、犯罪者を追い込むためにはどのような無茶な走りも辞さない乱暴な性格になる。この結果、始末書を書かされることも多い。
秋ヶ瀬 鈴子 (あきがせ すずこ)
食堂「鈴々亭」の女性店員。バイクの運転が巧みで、秋ヶ瀬鈴子と一緒に走りたいがために風音舞が「鈴々亭」の手伝いに来るほど。実際、煙を立てずにターンしながら静かに発進するなど、梶場響子からも「出前には似合わないテクだな」と言われるほどの技術を持つ。現在、全日本ジムカーナランキング2位。
サキ
女性スタントチーム「バレット」に所属するスタントウーマン。スタントで失敗した際に負った傷を持つが、それでもめげずにスタントを続けている強い心の持ち主。スタントの撮影をする際、欠員が出たことから補充された風音舞と共にスタントをすることになる。
集団・組織
龍麗天女 (りゅうれいてんにょ)
仁子がリーダーを務めるレディース。喧嘩よりもバイクでの走りをメインとしたチームで、何事も走りで決着をつけることを信条としている。メンバーは確認できるだけで5人と少数精鋭部隊。
バレット
女性だけで構成されたスタントチーム。メンバーは4人でサキ、ミカ、カズエの3人の他にもう一人いるが、風音舞が会った際には、風邪で欠員していたため名前は不明。舞がその欠員メンバーの代わりに飛び入りで参加し、そのシーンの収録は大成功を収めた。
場所
トップランスクール
風音舞が通っているバイク技術養成学校。共学で女子生徒も多く在籍しており、女子更衣室など女子のための設備も充実している。文化祭や体育祭時にはバイクにちなんだイベントも開催される。
早駆屋 (はやがけや)
風音舞の実家が営んでいる、バイク便の配送を専門としている会社。社長は風音ひとえが務めている。舞はもちろん、その友人である梶場響子もアルバイトとして働いている。会社のスローガンは「安全第一」。
鈴々亭 (りんりんてい)
風音舞の家の近くにある食堂。出前も行っており、店員である秋ヶ瀬鈴子の華麗なライディングがなせるスピード配達には定評がある。定番メニューから、具材が高くそびえ立つほどの「びっくりてんこもりラーメン」という変わり種までさまざまなメニューを取り揃えており、「うまい 安い 早い」をモットーとしている。
イベント・出来事
無差別級サーキットラン (むさべつきゅうさーきっとらん)
オートバイ技術養成学校「トップランスクール」の文化祭で行われたバイクレース。圧倒的な強さで単独トップに躍り出た風音舞を倒すため、決勝戦では生徒会長の鷹森姫香が130馬力オーバーの高スペックバイクを持参して緊急参戦した。
その他キーワード
キッコちゃん
風音舞が所有しているカスタムバイクの名称。軽い車体にハイパワーロータリーエンジンを積んでおり、さらにスイッチを押すとニトロでの加速も可能になる。その圧倒的なスピードのために、エアブレーキも完備している。
単駆郎 (たんくろう)
風音舞が所有しているカスタムバイクの名称。体育教師の丈草寺陸が授業内容をバイクでの高跳びに急遽変更した際に舞が使用したバイク。ジャンプに向かないバイクではあるものの、校内記録である9メートルの大台を飛んだ。
しろたか君 (しろたかくん)
風音舞が所有しているカスタムバイクの名称。漢字で書くと「白鷹」となる。梶場響子が自分のバイクを事故で失った際に、その代車として舞から譲り受けた。250CCの古いバイクながら舞とカモ子が丁寧に育てたバイクで、非常に乗り心地が良く響子も気に入っていた。配達途中で猫を避けようとして事故を起こし、壊れてしまう。