バクテン!!

バクテン!!

テレビアニメ『バクテン!!』のコミカライズ作品。中学最後の野球の試合もサヨナラ負けで終わり、部活を引退することとなった双葉翔太郎は、グラウンドからの帰り道で見た男子新体操の演技に感動し、高校で新体操を始めることを決意する。新体操はまったくの初心者ながら、ひたむきに練習を重ねる翔太郎の姿を描く青春群像劇。また主要人物の名字は、いずれも宮城県の地名となっている。「デザート」2021年3月号から11月号にかけて掲載された作品。2022年7月に原作テレビアニメ版が劇場アニメ化。

正式名称
バクテン!!
ふりがな
ばくてん
原作者
四ツ木 エンピツ
漫画
ジャンル
体操競技
 
青春
関連商品
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あらすじ

偶然見た演技に感動して、新体操部に入部

宮城県の中学校の野球部に所属していた双葉翔太郎は、中学最後の試合でサヨナラ負けを喫して引退する。グラウンドから帰る時に近くの体育館に立ち寄った翔太郎は、私立蒼秀館高校男子新体操部の演技に魅了され、自分も蒼秀館高校に進学して新体操部に入部することを決意。翌春、翔太郎は蒼秀館高校に進学して、初日に新体操部に入部を果たす。新体操の経験がまったくない翔太郎は、柔軟や水平バランスなどの基礎的な練習から始めていたが、先輩たちの勧めで補助つきのバク転に挑戦することになる。最初はうまくいかなかったが、いっしょに入部した中学男子新体操のスター、美里良夜の見本もあり、ついに補助なしでバク転を成功させるのだった。

東北地区大会に向けて特訓

私立蒼秀館高校男子新体操部は宮城県大会で2位の成績を収め、東北地区大会に進出する。地区大会で2位以上の成績を収めるとインターハイに出場できるのだが、現状の実力では勝ち抜くことができないと感じた監督の志田周作は、高得点の取れる演技構成に変えることを部員たちに提案する。双葉翔太郎美里良夜は、難度の高い組み技で演技する役を任されるが、良夜はふだんでは考えられないようなミスを連発してしまう。翌日、学校を休んだ良夜のことを心配した翔太郎は、放課後に志田といっしょに良夜のお見舞いに出向き、良夜の叔母の広瀬咲子から良夜の過去を教えてもらう。その後、翔太郎と本音で語り合った良夜は本来の調子を取り戻し、仲間たちと共に新技を成功させる。全員の気持ちが一つとなってチームは上り調子となるが、大会当日に翔太郎が手首にケガを負ってしまう。

関連作品

テレビアニメ

本作『バクテン!!』は、テレビアニメ『バクテン!!』を原作としている。テレビアニメ版は2021年4月から6月にかけて、フジテレビのノイタミナ枠やBSフジ、インターネット配信ほかで放映された。監督は黒柳トシマサが務め、制作はZEXCSが担当している。キャストは、双葉翔太郎を土屋神葉、美里良夜を石川界人、七ヶ浜政宗を小野大輔、築館敬助を近藤隆、女川ながよしを下野紘、亘理光太郎を神谷浩史が演じている。

劇場アニメ

2022年7月、本作『バクテン!!』の原作であるテレビアニメ『バクテン!!』の劇場版アニメ『映画 バクテン!!』が公開された。監督は黒柳トシマサが務め、制作はZEXCSが担当している。キャストは、双葉翔太郎を土屋神葉、美里良夜を石川界人、七ヶ浜政宗を小野大輔、築館敬助を近藤隆、女川ながよしを下野紘、亘理光太郎を神谷浩史が演じている。

登場人物・キャラクター

双葉 翔太郎 (ふたば しょうたろう)

私立蒼秀館高校の男子新体操部に所属する1年生の男子。生真面目で素直な性格をしている。中学最後の野球の試合でサヨナラ負けを喫し、グラウンドをあとにする途中で蒼秀館高校男子新体操部の演技を偶然見て魅了され、新体操部に入部するために蒼秀館高校に進学を決める。中学まで水泳やサッカー、野球をやっていたため身体能力が高く、筋力や体幹なども優れている。新体操は高校までは未経験だったが、真摯に新体操と向き合っているため急速に実力をつけていく。ほかの部員より実力と経験が劣っていることを気にするあまり、オーバーワークとなることもあり、その度に先輩たちに注意されている。

美里 良夜 (みさと りょうや)

私立蒼秀館高校の男子新体操部に所属する1年生の男子。月雪ましろからは「みさぽん」と呼ばれている。中学時代は男子新体操のジュニア大会で、個人戦と団体戦で優勝経験のある実力者。幼い頃に志田周作の演技を見たことで新体操に興味を覚え、志田が教師を務める蒼秀館高校に進学した。つねに落ち着いたクールな性格の持ち主。人付き合いが苦手で、不愛想なために怖いと思われがちだが、バク転を練習している双葉翔太郎の前で実演して見せるなど、実際は仲間思いで心優しい。中学時代の練習中に、相手とぶつかって軽いケガをさせてしまったことがトラウマとなっている。新体操部では次期エースとして期待されている。

七ヶ浜 政宗 (しちがはま まさむね)

私立蒼秀館高校の男子新体操部に所属する3年生の男子。新体操部のキャプテンを務めている。新体操への情熱が強く、徒手体操で演技を大きく見せる表現力に優れている。中学2年の時に志田周作の演技を見て新体操に魅力され、志田が教師を務める蒼秀館高校に進学した。当初、蒼秀館高校には男子新体操部がなかったため、幼なじみの築館敬助や女川ながよしと共に、新体操部の創部に尽力した。

築館 敬助 (つきだて けいすけ)

私立蒼秀館高校の男子新体操部に所属する3年生の男子。新体操部の副キャプテンを務めている。面倒見がよく、個性的な部員たちのまとめ役を担っている。新体操に関してはマネージャーの栗駒あさをから「オールラウンダー」と評されているが、自分では器用貧乏だと思っている。中学2年の時に志田周作の演技を見て新体操に魅力され、志田が教師を務める蒼秀館高校に進学した。当初、蒼秀館高校には男子新体操部がなかったため、幼なじみの七ヶ浜政宗、女川ながよしと共に、新体操部の創部に尽力した。

女川 ながよし (おながわ ながよし)

私立蒼秀館高校の男子新体操部に所属する3年生の男子。陽気な性格のお調子者で、部の雰囲気を明るくするムードメーカー的な存在。柔軟性に富み、バランス感覚にも優れている。中学2年の時に志田周作の演技を見て新体操に魅力され、志田が教師を務める蒼秀館高校に進学した。当初、蒼秀館高校には男子新体操部がなかったため、幼なじみの七ヶ浜政宗、築館敬助と共に、新体操部の創部に尽力した。自分には七ヶ浜のようなリーダーシップや、築館にように綿密な練習計画を立てることはできないが、絶対的なエースとなってチームを引っ張っていこうと考えていた。しかし美里良夜が入部したことで、エースになることも叶(かな)わないと思い、自分の存在意義について悩んでいる。

亘理 光太郎 (わたり こうたろう)

私立蒼秀館高校の男子新体操部に所属する2年生の男子。ピアスをして目つきも悪く怖そうに見えるが、面倒見が非常にいい。寮の部屋には任俠(にんきょう)モノの作品を並べ、ポスターを飾っている。1年生の時に七ヶ浜政宗、築館敬助、女川ながよしの演技に感動して入部したため、同じ経緯で入部した双葉翔太郎の心情をよく理解しており、精神面でサポートすることが多い。倒立の静止技を得意としている。

志田 周作 (しだ しゅうさく)

私立蒼秀館高校の男性教師。男子新体操部の監督も務めている。穏やかな性格で愛妻家。白鳴大学2年生の時に「超ド級エース」と雑誌で紹介されるほどの有名選手だったが、ケガが原因で引退した。当時は自分より下手な選手のことを見下すような傲慢な性格だったが、リハビリを担当した看護師と接する中で、人が変わったかのように温厚な性格となり、その看護師と結婚した。その後は指導者になることを決め、私立蒼秀館高校の新体操部の創部に尽力した。

栗駒 あさを (くりこま あさを)

私立蒼秀館高校に通う2年生の女子。男子新体操部のマネージャーを務めている。監督の志田周作とは親戚の間柄。観察力に優れ、部員の長所や短所を把握しており、さまざまなデータをタブレットに記録している。新体操部のユニフォームのデザインも担当している。

月雪 ましろ (つきゆき ましろ)

私立蒼秀館高校のライバル校でもある、私立白鳴大学附属高校男子新体操部に所属する1年生の男子。美里良夜とは中学校の同級生。中学3年の時に新体操を始め、1年目には全国ジュニア大会の個人戦で優勝を果たした天才。自由奔放な性格で、鹿倒立で悩んでいる双葉翔太郎に抽象的なアドバイスを送っていた。

クレジット

原作

四ツ木 エンピツ

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