バロム・1

バロム・1

はるか昔から宇宙で戦い続けてきた、悪のドルゲと善のコプーという存在が、とうとう地球にやって来る。コプーは自らの代理人として二人の男子小学生を選び、彼らにドルゲと戦う力を与える。二人は合体して超人バロム・1となり、ドルゲから地球を守るために戦い続けるのだった。掲載していた少年向け漫画週刊誌が休刊したため、結末に至らずに終わってしまった作品。終了の1年後に、この作品を元にしたテレビ特撮ドラマが制作され、ドラマを漫画化する形で少年向け漫画月刊誌に別の作家による作品がいくつも掲載された(古城武司などが執筆)。

正式名称
バロム・1
ふりがな
ばろむ わん
作者
ジャンル
スーパーヒーロー
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概要・あらすじ

地球が誕生するよりもはるか昔から宇宙で戦い続けてきた、悪のドルゲと善のコプーという存在が、とうとう地球にやって来る。コプーは自らの代理人として、正義の心と勇気を持った二人の男子小学生、白鳥健太郎木戸猛を選び、彼らにドルゲと戦う力を与える。二人は、お互いの右腕をクロスさせて合体し、超人バロム・1となり、ドルゲが繰り出す恐ろしい攻撃から地球の人々を守るために、様々な困難を乗り越えて戦い続けるのだった。

登場人物・キャラクター

白鳥 健太郎 (しらとり けんたろう)

『バロム・1』の主人公の一人。江南第一小学校の5年生。頭が良く、冷静沈着な性格で、同級生たちから「秀才」と呼ばれている。体力、運動神経はあまりない。父は新聞記者(社会部のデスク)。暴力で自分の意志を通そうとする同級生の木戸猛に意見し、彼と嵐の海でモーターボートを運転する決闘を行い、二人とも海中に沈む。が、彼らの勇気と正義と友情を感じ取った、コプーという宇宙の善を司る存在によって救われる。 コプーは、二人を自分の代理人(エージェント)に任命し、地球にやって来る悪の生命体ドルゲを倒す力を与える。以後、二人は「友情のクロス」によって超人バロム・1に変身し、ドルゲの起こす様々な災厄と戦い続ける。

木戸 猛 (きど たけし)

『バロム・1』の主人公の一人。江南第一小学校の5年生。ガッチリした体格で、身体能力が高く、中学生とのケンカでも負けない。同級生たちから「番長」と呼ばれている。父は刑事で、母はおらず、姉が一人いる。すぐカッとなる傾向があり、暴力で自分の意志を通そうとする。それを同級生の白鳥健太郎に諌められ、海で決闘を行う。海中に二人で沈んだところを、宇宙から来た善の存在コプーに助けられる。 二人の勇気と正義と友情に感じ入ったコプーは、地球にやって来る悪の生命体ドルゲを倒す力を彼らに与える。以後二人は「友情のクロス」によって超人バロム・1に変身し、ドルゲの起こす様々な災厄と戦い続ける。

バロム・1 (ばろむわん)

正義の心と勇気を持った二人の男子小学生、白鳥健太郎と木戸猛がお互いの右腕をクロスさせて合体変身した超人。宇宙から来た善の存在コプーが、悪の生命体ドルゲと戦うために、少年二人に与えた能力により変身する。たくましい身体の男性として描かれ、頭髪が翼のように左右に二本とがっている。 初めて変身したときは全裸であったが、その後コプーから、衣服とボップ(ドルゲ探知機であり乗り物)、光線銃(物質破壊銃)を受け取る。健太郎と猛が仲違いをすると、バロム・1の能力が低下したり、変身できなくなる。光線銃以外の武器は、体内のエネルギーを放出して敵にぶつける「超エネルギー」がある。 「バロム」とは、変身の時彼らが発する音で、コプーの言葉で「友情」を表す。バロム・1という名前も、コプーに与えられたものである。

コプー

宇宙の「善」の側として戦い続けてきた存在。姿形はなく、光と声だけで表現される。地球が生まれる前から悪(ドルゲ)と戦い続けてきた。地球にドルゲが侵入したため、少年二人を自らの代理人として選び、超能力を与えて戦うように命じた。日本以外はコプーがカバーしているため、ドルゲは日本だけを襲うという設定がある。

ドルゲ

宇宙の「悪」の側として、はるか昔から「善」と戦い続けてきた存在。無生物や、仮死状態になった人間や動物に憑依して操ることができる。本体は巨大な脳みそのようなものが入った円盤で、黒い霧のようなものは手足的存在。霧が集まって、頭に触手のある悪魔のような姿になることもある。バロム・1の光線銃と「超エネルギー」でダメージを受ける。 「ルロロロロロ」と鳴く。

小松 松五郎 (こまつ まつごろう)

木戸猛の母方の叔父。口ヒゲとあごヒゲがつながっている。酒好き。ドルゲの操る廃棄自動車や、人間の体を溶かすシャボン玉に襲われる。

木戸 紀子 (きど のりこ)

木戸猛の姉。セーラー服を着て登場したことがあり、学生と思われるが、中学か高校かは不明。母亡き後、木戸家の家事を担当している。

木戸 燐太郎 (きど りんたろう)

木戸猛の父。警視庁の刑事。仕事が第一の鬼刑事。ドルゲが関連する事件に、何度も巻き込まれる。

白鳥健太郎の父 (しらとりけんたろうのちち)

白鳥健太郎の父親。毎朝新聞社会部のデスク。名前・年齢不明。眼鏡をかけたインテリっぽい風貌をしている。ドルゲが関連する事件や、バロム・1の報道を行う。

岡本 (おかもと)

白鳥健太郎と木戸猛の同級生。大きなタレ目で逆三角形の顔型をした、小柄な男子小学生。クラスのムードメーカー。担任教師と一緒にドルゲに憑依され、健太郎と猛を襲ったが、ドルゲの黒い霧を倒すと元に戻った。

三田村 サチ子 (みたむら さちこ)

白鳥健太郎と木戸猛のクラスに転校してきた少女。Y県神中村で暮らしていたが、両親が病気になったので、おばのところに預けられた。Y県神中村は、ドルゲのまいた毒素によって、村中の人間が精神錯乱状態になっていたが、ドルゲの本体がバロム・1の「超エネルギー」に倒されると元に戻った。 事件が解決してからも、サチ子は家に戻らず、健太郎と猛と同じ学校に通い続ける。

島田 次郎 (しまだ じろう)

8人を殺して捕まったあと、刑務所を脱獄した凶悪犯(脱獄時に4人殺している)。ドルゲにその残虐性・冷酷さ・悪への情熱を見込まれて、ドルゲの代理人(エージェント)となり、超人ドルゲマンに変身してバロム・1と戦う。

ボンゴ

『バロム・1』に登場する動物。野山動物園で飼育されていたが、客の投げた石などを食べて死に、その葬式の際、ドルゲに憑依されて暴れる。葬式に参列していた白鳥健太郎と木戸猛を襲うが、バロム・1に変身され、弱点を攻撃される。

ミノガロン

『バロム・1』に登場する動物。4億年前に地球に生息していた巨大な古代ミミズ。地下に潜ったドルゲがこの化石に憑依して、生前の姿に戻って暴れ、東京タワーを倒すなどした。鉄や石を溶かす体液を噴出して町や鉄道を破壊し、自衛隊のバズーカ砲にもびくともしなかったが、バロム・1の「超エネルギー」に倒される。

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