正義の禄号

正義の禄号

『ダンダダン』で知られる龍幸伸の連載デビュー作。現代日本を舞台に、引きこもりの高校生・三義正太が兄の三義勇太からロボットの禄郎を託されたことをきっかけに、ヒーローへと変身する能力を手に入れる。気弱な正太が繰り広げる戦いと成長を描いたヒーロー譚。講談社「月刊少年マガジン」で2010年10月号から2011年5月号まで連載。

正式名称
正義の禄号
ふりがな
せいぎのろくごう
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
 
スーパーヒーロー
レーベル
ジャンプコミックス(集英社)
巻数
既刊2巻
関連商品
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引きこもりの少年がヒーローとして活躍

本作は正義のヒーローをテーマにしており、引きこもりの高校生・三義正太が主人公を務める。ある日、正太はエリート警察官である兄の勇太から、関西弁を話す謎のロボット「禄郎」を託される。その直後、学校で凶悪犯による立てこもり事件が発生。禄郎に導かれて現場に駆けつけると、いつも家の前で見かけるクラスメートの水樹アキラが危機に陥っていた。アキラを救うため、正太は禄郎と合体し、正義のヒーロー「ゼノナイン」へと変身する。無事にアキラを救い出した正太は、この出来事をきっかけにゼノナインとして凶悪犯に立ち向かい、街の平和を守る戦いの中で、自身も成長していく。

正義の味方ゼノナインとしての使命

正太のやる気が高まり、パートナーの禄郎と合体することで、彼は正義のヒーロー「ゼノナイン」に変身できるようになった。しかし、突然の出来事に戸惑い、ヒーローとして戦う覚悟も学校に行く勇気もまだ持てずにいた。正太が自信を持てず、引きこもりがちになってしまった背景には、エリート一家に生まれたことが大きく影響していた。幼い頃からつねに優秀な家族と比較され続けてきたプレッシャーが、彼の心に強いコンプレックスを植え付けていたのだ。そんな正太を、兄の勇太は警視庁特務課、通称「ヒーロー総本部」へと導く。そして正太は、ヒーロー総本部から「悪用されれば計り知れない脅威となるゼノナインシステムの開発者を追跡してほしい」という極秘の任務を依頼される。

護国寺博士の脅威と「将軍」との出会い

ヒーロー総本部からの依頼を受け、早速追跡を開始した正太は、禄郎の生みの親でありゼノナインの開発者である護国寺博士と思われる人物に遭遇する。正太はゼノナインに変身して立ち向かうが、圧倒的な力の差にまったく歯が立たず、敗北を喫し、禄郎も重傷を負ってしまう。禄郎はすぐに回復したものの、敵の恐るべき強さと大切なパートナーを守れなかった自分の無力さを痛感した正太は、自信を失ってしまう。心身共に傷ついたまま、正太は学校に向かおうとするが、その途中で不良に絡まれてしまう。カツアゲされそうになった正太を救ったのは、「将軍」の異名で知られる不良少年・新庄軍司だった。一方、正太を打ち負かした護国寺博士の脅威を再認識した警視庁特務課「ヒーロー総本部」は、正太の協力者となりうる、もう一人のゼノナイン適正者の捜索を開始する。その調査を進める中で、護国寺博士がゼノナインの軍隊を組織しようとしているという、恐るべき計画が明らかになる。

登場人物・キャラクター

三義 正太 (みかぎの しょうた)

川乃越高校に通う男子。アニメやゲームを愛するオタクで、ほとんど部屋から出ることはなく、仕事で不在がちな両親のもとで気ままな引きこもり生活を送っていた。そんな中、警視庁で働くエリートの兄・三義勇太からロボットの禄郎を託され、ヒーロー「ゼノナイン」に変身する力を手に入れることになる。三義正太の日常のささやかな楽しみは、家の前を通る美少女・水樹アキラの姿を眺めること。

禄郎 (ろくろう)

警視庁特務課が開発した人工知能兵器。ふだんはシンプルな球体の形状ながら、起動すると胴体に「警」の文字が浮かぶ小型ロボットの姿に変わる。どこか微妙なイントネーションの関西弁で話す。警視庁特務課に所属する兄・三義勇太によって、弟・三義正太のもとへ届けられ、彼と共に行動するパートナーとなる。正太のやる気が高まるとゲージが溜まり、ケータイを禄郎の頭に挿入することで合体し、正太をヒーロー「ゼノナイン」へと変身させる能力を持つ。

書誌情報

正義の禄号 2巻 集英社〈ジャンプコミックス〉

第1巻

(2024-08-02発行、978-4088841618)

第2巻

(2024-09-04発行、978-4088841922)

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