概要・あらすじ
人気バンド「4・スペル・コンクリート」のボーカルを務める乃木由起夫を目当てにライブハウス「クラブ・スクープ」に通っていた国木田聖子は、そこで知り合った野沢菜穂子、田中今日子とともにバンド「グッド・パンティ・バッド・ブリーフ」を結成する。知り合いの紹介で「クラブ・スクープ」への出演を果たした彼女たちは、人気を獲得しついに「4・スペル・コンクリート」とのジョイントライブが決定。
ライブは大成功し、さらに聖子の恋も進展していくなか、「ダイナマイト・ハイ・ソサエティ」がライバルバンドとして名乗りを上げる。さらに、「不死鳥プロダクション」の薄井雪女子が、聖子たちをスカウトするため姿を現す。
登場人物・キャラクター
国木田 聖子 (くにきだ せいこ)
前髪を目の下まで伸ばし、トップにボリュームを持たせた髪型をした、目の大きな少女。グッド・パンティ・バッド・ブリーフのメンバーで、担当はボーカル。下着屋の店員で、東京都出身。登場時は派手な化粧をしていたが、乃木由起夫に自分をアピールするために素顔で過ごすことを決心した。気に入ったピンナップを部屋の一番いい場所に貼って大切にしている。
野沢 菜穂子 (のざわ なおこ)
癖のある黒髪をトップのみ残して刈り上げ、右側に流した髪型をした、やや垂れ目の少女。バンド「グッド・パンティ・バッド・ブリーフ」のメンバーで、担当はリード・ギター。新聞配達員で、高知出身の19歳。化粧品の減りが早く、住宅街の昼間が嫌い。デパートで新品の服を購入する際、販売員に「まけんかい」と交渉して断られた。
田中 今日子 (たなか きょうこ)
刈り上げた頭にところどころ長い髪を剃り残した髪型をした少女。バンド「グッド・パンティ・バッド・ブリーフ」のメンバーで、担当はベース。新聞配達員で、高知出身の19歳。ライブハウス「クラブ・スクープ」で、花粉症のためティッシュを使い切ったことから、隣り合わせた国木田聖子に分けてもらえないかと声を掛けて、知り合う。
乃木 由起夫 (のぎ ゆきお)
前髪を長く伸ばし、トップにボリュームを持たせた明るい色の髪型で、きれいな顔をした細身の男性。バンド「4・スペル・コンクリート」のメンバーで、担当はボーカル。雑誌に掲載されるほどの人気と実力を誇る。寡黙でクールな印象だが、女性をデートに誘う際には赤面するようなうぶな一面もある。ファッションデザイナーの姉がおり、自身も服飾関係の仕事を志している。 国木田聖子の片思いの相手。
美津越 優雅 (みつこし ゆうが)
黒髪のロングヘアで、やや吊り気味な眉と大きな目をした美しい少女。前髪は後れ毛を残してまとめている。バンド「ダイナマイト・ハイ・ソサエティ」のメンバーで、担当はギターとボーカル。バンド「グッド・パンティ・バッド・ブリーフ」に強い対抗心を持っており、初対面時にライブハウス「クラブ・スクープ」での対決を宣言した。 その後、「不死鳥プロダクション」にスカウトされた「グッド・パンティ・バッド・ブリーフ」を追い、父親の口利きで自身も芸能界入りする。
高島矢 雅 (たかしまや みやび)
少し癖のある黒髪のセミロングで、切れ長の瞳をした少女。バンド「ダイナマイト・ハイ・ソサエティ」のメンバーで、担当はベース。ライブハウス「クラブ・スクープ」ではインナーに鎖帷子を着用し、腕をまくり上げた和装で演奏をした。2回目のライブではマーメイドラインのドレスを着用した。美津越優雅の一歩後ろに上品に控えていることが多い。
松坂 谷子 (まつざか たにこ)
ふわふわとした癖の強い髪を左右の高い位置で結んでおり、大きな瞳とやや垂れ気味な眉をした少女。バンド「ダイナマイト・ハイ・ソサエティ」のメンバーで、担当はドラム。ライブハウス「クラブ・スクープ」では、和装で太鼓を叩いたこともある。
薄井 雪女子 (うすい ゆきこ)
黒髪のロングヘアの女性で、髪を一束、口にくわえていることが多い。「不死鳥プロダクション」のマネージャーを務め、バンド「グッド・パンティ・バッド・ブリーフ」をスカウトした。口が悪く、アイドルとして成功するためには私生活を犠牲にしろと強要するが、国木田聖子にあっさり断られる。かつてずぶの素人であった堀田美ィ子をスカウトし、人気アイドルとして成功させた実績がある。
堀田 美ィ子 (ほった みぃこ)
癖の強い髪をショートカットにした美少女で、「不死鳥プロダクション」の薄井雪女子にスカウトされたアイドル。「雑音」と評されるほど歌が下手で、ぶりっ子であることと相まって女性には不人気だが、男性からは大変な人気がある。1970年生まれの16歳で、身長は162センチ、体重は49キロ、血液型はA型、星座は魚座、足のサイズは23センチ。 バンド「グッド・パンティ・バッド・ブリーフ」を快く思っておらず、コンサート前に嫌がらせを仕掛ける。
集団・組織
ジニーパティベティバンド
国木田聖子、野沢菜穂子、田中今日子が所属するロックバンド。ライブハウス「クラブ・スクープ」で3人が出会ったことをきっかけに前身である「グッド・パンティ・バッド・ブリーフ」が結成された。略称は、「GPBB」。知り合いの紹介で「クラブ・スクープ」でライブを行い、女性を中心に人気を獲得する。バンド「4・スペル・コンクリート」とのジョイント、さらに「ダイナマイト・ハイ・ソサエティ」との対決を経て、「不死鳥プロダクション」にスカウトされる。 プロデビューする際、薄井雪女子の一存で「ジニーパティベティバンド」へと改名された。略称である「GPBB」は変わっていない。6月21日にデビューを果たし、デビュー曲の「ストロベリー・ロスト・ラブ」はシャンプーのCMに使用された。
4・スペル・コンクリート (ふぉーすぺるこんくりーと)
乃木由起夫他、3人の男性で構成されるアマチュアバンドで、雑誌にも取り上げられるほどの人気を誇る。男性ファンが多く、頻繁にライブハウス「クラブ・スクープ」でライブをしている。ただ、メンバーは全員プロになる意志はなく、各々が他の仕事に就こうと考えている。
ダイナマイト・ハイ・ソサエティ (だいなまいとはいそさえてぃ)
美津越優雅、高島矢雅、松坂谷子が所属するロックバンド。3人とも裕福な家庭で育っており、ライブ時の衣装も豪華。一度目のライブには和装で、二度目のライブにはドレス姿で登場した。育ちが良さそうなわりに下品だと評されており、そこが女性に受けている。バンド「グッド・パンティ・バッド・ブリーフ」をライバル視しており、ライブハウス「クラブ・スクープ」での対決後、嫌がらせをするようになる。
春・ガールズ (しゅんがーるず)
バンド「ダイナマイト・ハイ・ソサエティ」のプロデビュー後のバンド名。「日没芸能」からデビューする際に、「春・ガールズ」に改名した。バンド「ジニーパティベティバンド」と同日の6月21日にデビュー。デビュー曲は「ハイスクール・ソサエティ」、レコード発売元は「マンデリン・レーベル」で、連続ドラマの主題歌に使われた。
不死鳥プロダクション (ふしちょうぷろだくしょん)
薄井雪女子がマネージャーを務める芸能プロダクション。宣材撮影やライバルの偵察などの雑用をこなす室星や、ヘアメイクの佐藤、スタイリストの山田、カメラマンの鈴木といったメンバーを抱えている。人気アイドルの堀田美ィ子やバンド「ジニーパティベティバンド」が所属している。「日没芸能」とはライバル関係にある。
日没芸能 (さんせっとげいのう)
急激に業績を伸ばしている新興の芸能プロダクションで、「不死鳥プロダクション」のライバル会社。バンド「春・ガールズ」が所属している。
場所
クラブ・スクープ (くらぶすくーぷ)
国木田聖子、野沢菜穂子、田中今日子が出会ったクラブハウス。バンド「4・スペル・コンクリート」が出演しており、のちに「グッド・パンティ・バッド・ブリーフ」と「ダイナマイト・ハイ・ソサエティ」の両バンドも出演することとなる。以前は男性客が多かったが、「グッド・パンティ・バッド・ブリーフ」が出演するようになってからは女性人気も高まり、女性客の比率が30%を超えた。