ピーナッツ戦線

ピーナッツ戦線

突如として資産家の孫であることが発覚した氷室哉栄は、遺産の1つである経営難に陥った進学塾「吉祥ゼミ」の立て直しを図ることとなった。日々奔走する中で育まれる、哉栄と講師、城ヶ崎一朗の恋を描いたラブコメディ。「マーガレット」1989年No.2からNo.9にかけて連載された作品。

正式名称
ピーナッツ戦線
ふりがな
ぴーなっつせんせん
作者
ジャンル
教育・学習
レーベル
マーガレットコミックス(集英社) / 集英社文庫(集英社)
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概要・あらすじ

氷室哉栄は1歳の頃に捨てられていたところを拾われ、児童養護施設「春野学園」で18歳まで育った。そんな哉栄が大学受験に失敗し、人生の計画が白紙になったところに、実の祖父が亡くなったという知らせがもたらされる。実は哉栄は大金持ちの家の娘であり、祖父はすべての財産と、経営していた予備校「吉祥ゼミ」を哉栄に譲るという遺言書を残していたのだった。

哉栄は祖父の残した予備校に通いながら、再び大学受験を目指すが、そんな中、「吉祥ゼミ」が経営難に直面して最悪な状態にあることが発覚。諸々を背負い込んでしまった哉栄は、カリスマ講師である城ヶ崎一朗の手を借りて、「吉祥ゼミ」を立て直そうと奔走するのだった。

登場人物・キャラクター

氷室 哉栄 (ひむろ かなえ)

大学受験に失敗したばかりの女性。年齢は18歳。17年前に捨てられていたところを保護され、児童養護施設「春野学園」に引き取られ、「春野哉栄」の名で育てられたという過去を持つ。心優しい性格で、自分より幼い孤児たちの面倒をよく見ている。ある日、突然やって来た弁護士、西野に、実は哉栄は大金持ちの氷室哉助の孫であり、両親はすでに亡くなっていることを知らされた。 その後、哉助の残した遺産の1つである予備校「吉祥ゼミ」の立て直しに尽力する。

城ヶ崎 一朗 (じょうがさき いちろう)

予備校「吉祥ゼミ」で講師を務める男性。担当は現国。「一目拝むだけで偏差値が5上がる」と言われるほどの有能な講師で、型破りながら実践的な授業内容により、生徒たちのやる気と成績を引き上げる。かつては予備校「大手ゼミ」に所属しており、「大手ゼミ」の社長の娘である日吉薫子と付き合っていた。窓をピカピカに磨くのが趣味で、副業として高層ビルの窓ふきをしている。 また、カリスマ的人気を誇るアマチュアパンクバンドでボーカルを務めていた過去がある。

桃江 健二 (ももえ けんじ)

大学進学を目指す浪人中の男性。予備校「吉祥ゼミ」に通っている。パンクにはまっており、バンド活動をしていた頃の城ヶ崎一朗の大ファンだった。彼とゼミの教師が同一人物であることには、木村大地に指摘されるまで気づかなかった。突っ張ってはいるが、愛嬌があり、憎めない人物。

木村 大地 (きむら だいち)

大学進学を目指す浪人中の男性。予備校「吉祥ゼミ」に通っている。金持ちの坊ちゃんだが、幼い頃に父親を亡くし、女性たちに囲まれて育てられた。そのせいか、ちょっと女々しいところがある。また、暗い雰囲気の持ち主で気が弱く、言いたいこともはっきり言えない。一方で冷静なところがあり、何かと軽はずみな桃江健二とは性格が正反対にも関わらず気が合う。

林田 (はやしだ)

予備校「吉祥ゼミ」で講師を務める若い男性。担当は数学。城ヶ崎一朗が校内でカリスマ的人気を集めていることを面白くないと感じ、彼のやり方になにかと反発するなど、強く意識している。桃江健二を不良と決めつけ、更生させようと指導する熱血なところもあるが、健二には一蹴されている。趣味はクラシックで、パンクにはまったく興味がない。

西野 (にしの)

予備校「吉祥ゼミ」で法律顧問として雇われている男性弁護士。氷室哉助が亡くなった後、氷室哉栄を見つけ出して哉助の死を伝えた。金に目がくらみ、3年にわたって運営費を横領したり、予備校「大手ゼミ」に情報を流したりしていたが、城ヶ崎一朗に悪事を暴かれ、白日の下にさらされてしまう。

東野 (ひがしの)

予備校「吉祥ゼミ」の校長を務める初老の男性。ツルツルの頭頂部には髪が2本だけ残っており、サイドに残った髪や眉毛はすべて白髪。背が低くお腹が突き出た、コロコロした体型をしている。「吉祥ゼミ」を立て直すために、人気講師である城ヶ崎一朗を引き抜いて契約するなど、意外とやり手。趣味は大正琴。

日吉 英二 (ひよし えいじ)

予備校「大手ゼミ」で人気の若い男性講師。節操がなく無責任な性格で、可愛い女性相手に馴れ馴れしく振る舞うため、何かと相手を誤解させてしまう。いつも浪人生の女性たちに囲まれているが、ライバル予備校の理事長である氷室哉栄を気に入り、口説こうとする。城ヶ崎一朗とはかつて同僚だった。

日吉 薫子 (ひよし ゆきこ)

予備校「大手ゼミ」の社長の娘。ゼミ長を務める若い女性。かつて城ヶ崎一朗と婚約をしていた。色気のある美人だが、何でも自分の思い通りにしないと気が済まない性質で、弟の日吉英二によると、高慢ちきで横暴な性格。予備校「吉祥ゼミ」を乗っ取ろうと企み、スパイ工作をしたり買収を持ちかける。

園長 (えんちょう)

児童養護施設「春野学園」の園長を務める初老の女性。ふくよかな体型をしており、眼鏡をかけ、髪を結っている。大学受験に落ちた氷室哉栄を慰めたり、氷室の家に行くために学園を出て行く哉栄を励ましながら見送るなど、優しい人物。城ヶ崎一朗に裏切られたと誤解した哉栄が、失意のもと春野学園に戻って来た時には、心を鬼にして追い返した。

洋平 (ようへい)

児童養護施設「春野学園」で生活している小さな男の子。かつて、同室だった氷室哉栄がよく面倒を見ていた。泣き虫で甘えん坊で、すぐに発熱するため手がかかるが、哉栄にとっては弟のように可愛い存在。哉栄の心の変化に敏感で、彼女が無理して笑っていても見抜いてしまう。

氷室 哉助 (ひむろ やすけ)

氷室哉栄の祖父だが、すでに故人。一人娘だった哉栄の母親を勘当し、打ち捨てられた赤ん坊である哉栄が児童養護施設「春野学園」にいるという事実を知りつつも、迎えにいかなかった。いまわのきわに周囲に哉栄の存在を明かし、彼女に遺産を譲ることを宣言した。

場所

吉祥ゼミ (きっしょうぜみ)

大学受験のための予備校。氷室哉栄が亡くなった祖父、氷室哉助から受け継いだ。40年の歴史を持つ沿線一の予備校としてかつて名を馳せた。ここ数年で、近くに大型予備校のチェーン進出が相次ぎ、生徒数が激減している。他校に負けないよう、多額の借金をして2年前に校舎を建て直したが、生徒獲得に至らず、経営に苦しんでいる。

春野学園 (はるのがくえん)

児童養護施設。氷室哉栄が1歳の頃に拾われて以来、18歳まで育ててもらった。十数人の子供たちがおり、園長をはじめ、数人のスタッフが面倒を見ている。年上の者が幼い子供の面倒を見るというシステムで、哉栄は4人部屋に住み、同部屋の洋平の面倒を見ていた。

大手ゼミ (おおてぜみ)

予備校「吉祥ゼミ」の近くにある大手チェーンの予備校。社長の娘である日吉薫子がゼミ長として経営を任されており、その弟の日吉英二は、講師として女子生徒たちから絶大な人気を誇っている。「吉祥ゼミ」を乗っ取ることを目的に、スパイを使っては情報を引き出している。

その他キーワード

ピーナッツ族 (ぴーなっつぞく)

城ヶ崎一朗が付けた浪人生たちの愛称。高校や大学にも所属しておらず、自ら「予備校」を選んで通っているピーナッツ族は、今が一生のうちで一番の自由な時間にあると、一郎は常々予備校生たちに語っている。ピーナッツ族たる浪人生たちは、この考え方によりネガティブにならず、やる気に満ち溢れている。

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