概要・あらすじ
大手運送会社ペガサス急便の御曹司、姫岡勇二は、城島五郎のボクシングを見て衝撃を受け、史上最強のボクサーを目指すことを決意。城島五郎がトレーナーを務める迫間ジムに入門した。さっそく城島五郎と生活を共にするが、どこかお坊ちゃん気質の抜けない姫岡勇二だった。ある日、姫岡勇二はジムのトップボクサー、花田トオルからスパーリングの相手に指名されリングに上がる。
しかしその試合態度を見て城島五郎は怒り出し、一方的に破門する。花田トオルの壮絶な試合を観戦し、再び迫間ジムに戻った姫岡勇二だったが、城島五郎は彼を無視してホープの知念サトルに付きっ切りだった。知念サトルは金に不自由しない姫岡勇二に猛烈なライバル心を抱き、新人戦を前にスパーリングの相手に指名する。
一方的に打ち込まれていた知念サトルだったが、渾身のアッパーで姫岡勇二からダウンを奪った。その後、姫岡勇二は忽然と姿を消し、2年の歳月が過ぎた。
登場人物・キャラクター
姫岡 勇二 (ひめおか ゆうじ)
大手運送会社ペガサス急便の御曹司。城北大学に在学していたが、城島五郎のボクシングを見て衝撃を受け、史上最強のボクサーを目指すことを決意。大学を退学し、城島五郎がトレーナーを務める迫間ジムに入門した。さっそく城島五郎と生活を共にするが、どこかお坊ちゃん気質の抜けない姫岡勇二だった。 ある日、姫岡勇二はジムのトップボクサー、花田トオルからスパーリングの相手に指名されリングに上がる。しかしその試合態度を見て城島五郎は怒り出し、一方的に破門する。再びジムに戻るが、知念サトルとのスパーリングでダウンを奪われた後、2年間失踪する。その間、アメリカで「ヤマトムサシ」のリングネームで6連続KO勝ちの実績を上げ、迫間ジムに戻った。
城島 五郎 (じょうじま ごろう)
かつては新人王のタイトルを獲ったプロボクサーだったが選手資格を剥奪され、迫間ジムでトレーナーを務めている。給料は受け取らず、代行運転や新聞配達で生活費を稼ぎ、現役時と同じ生活をしている。入門志願をした姫岡勇二と生活を共にするが、花田トオルとのスパーリングを見て怒り破門する。 知念サトルとのスパーリング後に失踪した姫岡勇二が、2年後に逞しくなって戻ってきた際には再び受け入れ、彼に自らの夢を託す。
花田 トオル (はなだ とおる)
迫間ジムのトップランキングボクサー。ジュニアウェルター級3位。入門したばかりの姫岡勇二をスパーリングの相手に指名するが、ギリギリのところでパンチをかわし続ける態度に激昂する。妻と幼い息子、姫岡勇二が見守る中、タオルを投げないようセコンドに指示して日本タイトルのリングに立つ。
迫間 千里 (さこま ちさと)
迫間ジムの娘。ジムのマネージャーの傍ら、女性向けのボクシング・エクササイズを開講し、ジムの経営を支えている。城島五郎に追い出された姫岡勇二を自分の家に泊めるなど、彼の甘い性格を叱咤しながらも気にかけている。
知念 サトル (ちねん さとる)
迫間ジムに所属するボクサー。城島五郎が姫岡勇二を破門した後、付きっ切りで鍛えているホープ。少年院に入っていた過去がある。お坊ちゃん育ちの姫岡勇二に激しい対抗意識を燃やす。彼とのスパーリングの後、姫岡勇二は失踪した。その後、日本ウェルター級のチャンピオンとなった。
恵 (けい)
知念サトルが想いを寄せる女性。ラーメン屋の来々亭で知念サトルと共にアルバイトをしている。大きな借金を抱え取立てに迫られていたが、姫岡勇二が立て替えたお陰で助けられた。
須藤 鉄矢 (すどう てつや)
10年前に両親を事故で亡くし、妹と2人で力を合わせて生きてきた。アメリカから帰った姫岡勇二の対戦相手となる。城島五郎は、試合前に姫岡勇二に彼と妹の姿を見せた。
上條 文太 (かみじょう ぶんた)
日本スーパーウェルター級チャンピオンのボクサー。ハードパンチャーで勝つためには手段を選ばず「壊し屋」の異名をとる。姫岡勇二の挑戦を受ける。
立原 藍 (たちはら あい)
ロングヘアーの女性。「ギャラリー喫茶 藍」を営んでいる。姫岡勇二は彼女とタイトルマッチの前に偶然知り合い、上條文太とのタイトルマッチに招待する。城島五郎とはかつて恋人同士だった。姫岡勇二とホセ・ガルシアの試合は、迫間千里と席を並べて観戦する。
ホセ・ガルシア (ほせがるしあ)
スーパーウェルター級のプロボクサー。「ミスター・テキーラ」の異名をとる激しいファイトが持ち味で、世界チャンプに最も近い男と呼ばれている。姫岡勇二の対戦相手として来日する。
クレジット
- 原作