ライセカミカ

ライセカミカ

瀬川はじめの代表作の一つ。現代の日本と、日本を管轄する天界「高天原」を舞台にしている。一人暮らしの男子高校生、大國来世が、スウェーデンから帰国した三上神歌との出会いをきっかけに、自身の神としての前世を自覚し、神々が繰り広げる戦いに身を投じる姿を描いた異世界和風バトルアクション。KADOKAWA「月刊少年エース」2017年3月号から2019年10月号まで連載。

正式名称
ライセカミカ
ふりがな
らいせかみか
作者
ジャンル
バトル
 
和風ファンタジー
レーベル
角川コミックス・エース(KADOKAWA)
巻数
既刊2巻
関連商品
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顕現儀装と多様な天界

神の前世を持つ者には、背中に光輪が現れ、その光輪から展開される小さなアイコンに触れることで、神の姿に戻る「顕現儀装」という能力を行使することができる。顕現すると、内に宿る霊魂が表面化し、肉体が変化することで、パワーと防御力が飛躍的に向上するため、常人であれば致命的な衝撃にも耐えることができる。また、来世たちが最初に訪れた天界「高天原」以外にも「アスガルド」など複数の天界が存在しており、所属する天界によって光輪の模様が異なるという特徴がある。さらに、異なる天界の勢力圏内で神の力を使用することは、神同士の争いを禁じた協定に違反するため、発覚すれば極刑に処される可能性がある。

来世と神歌の記憶は、互いに触れ合うたびに蘇る

本来、神を前世に持つ者は、いずれかの天界を訪れ、顕現儀装を行った時から記憶の回復が始まる。しかし、来世と神歌の記憶はほとんど回復しない。それでも、二人がキスをしたり、身体的接触を持つことで、徐々に記憶や神としての能力が覚醒していく様子が見受けられる。来世は一時期神隠しに遭っており、その期間の記憶を失っている。神歌も子供の頃には覚醒し、アスガルドを訪れていたという証言があるものの、5年以上前の記憶を失っているため、二人の過去に起こった出来事が神としての記憶回復を遅らせる要因ではないかと考えられている。

神々の黄昏において明らかになる反連合派の神々

高天原やアスガルドをはじめとする複数の天界は、「天上界連合」という組織を結成し、協定に基づいて天界間の戦争を未然に防ぐ努力をしている。しかし、北欧神話の神、ロキのように、アスガルドに神々の黄昏(ラグナロク)を引き起こすなど、天上界連合を無視して世界に災厄をもたらそうと暗躍する神々も存在する。この反連合派の神々との戦いが、作品全体の大きな魅力の一つとなっている。

登場人物・キャラクター

大國 来世 (おおくに らいせ)

私立御霊高校に通う2年の男子。一人暮らしをしている。父親の浮気が原因で両親が共に失踪し、生活費を稼ぐためにアルバイトに明け暮れている。神歌と出会った際、行き違いから痴漢と誤解されてしまう。その時、神歌が落とした漫画の原稿を拾ったことで、彼女が漫画家であることを知る。ある日、ひょんなことから天界「高天原」に迷い込み、そこで建速が顧問を務める、神の転生者たちが所属する部活動「神話研究部」に入部することになった。前世は日本神話に登場する国津神「大國主」であり、顕現儀装をすると髪が白くなり、鎧をまとった姿になる。また、大國主の姿で宝剣「生太刀(いくたち)」を使用すると、霊魂の消滅変化をあやつることができ、斬った相手を老化させたり幼児化させたりすることが可能。

三上 神歌 (みかみ かみか)

来世のクラスメイトで、スウェーデンから帰国した女子高校生。ピンク色の髪を低い位置でツインテールにまとめており、左手の薬指に指輪の形をしたアザがある。5年前にスウェーデンで事故に遭った影響で、それ以前の記憶を失っている。つねに本当の自分を探し求めており、本名や両親の名前さえもしっくりきていない。実は、WEB媒体で漫画家デビューを果たしているが、クラスメイトにはそのことを誰にも打ち明けていない。中国拳法を習っていたため、肉弾戦が得意。ある日、ひょんなことから天界「高天原」に迷い込み、そこで建速が顧問を務める、神の転生者たちが所属する部活動「神話研究部」に入部することになった。前世は北欧神話の女神「ブリュンヒルデ」であり、顕現儀装をすると露出度の高いワンピース姿になる。

書誌情報

ライセカミカ 2巻 KADOKAWA〈角川コミックス・エース〉

第1巻

(2017-09-26発行、978-4041059142)

第2巻

(2018-03-26発行、978-4041059159)

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