リッチ警官 キャッシュ!

ドンヨークシティという架空の街が舞台。「この世は金がすべて」と言い切る、超リッチなスゴ腕警官のキャッシュが、金の力と奇想天外な作戦で事件を解決する姿を描く。作者である黒田さくやのデビュー作品で、初連載作品でもある。小学館「月刊コロコロコミック」2019年7月号に読み切り版が掲載されたあと、同誌11月号より連載を開始。

正式名称
リッチ警官 キャッシュ!
ふりがな
りっちけいかん きゃっしゅ
作者
ジャンル
警察官・刑事・検察官
レーベル
コロコロコミックス(小学館)
巻数
既刊7巻
関連商品
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あらすじ 

お金の力ですべてを解決すると公言する、凄腕(すごうで)だが超ヤバイ警官のキャッシュのもとに、クレイジーな爆弾魔、Mr.ボマーが挑戦状を叩(たた)きつけてきた。Mr.ボマーがドンヨークシティの各所に仕掛けた爆弾を見つけるという、危険なミッションを強いられたキャッシュは、まず最初に公園に仕掛けられた爆弾の探索に着手。公園にいる多数の市民が探索の障害になると見たキャッシュは、アイス屋を店ごとデリバリーして、高級アイスを市民にただでサービスする。市民を一か所に集め、もぬけの空になった公園をじっくり探索したキャッシュは、みごと爆弾の発見に成功するのだった。その後、Mr.ボマーからドンヨークシティで一番高いビルに来るように指示されたキャッシュは、自家用ヘリで現場へと急行。そこでキャッシュは、Mr.ボマーからビルのとなりに建っている、街のシンボルであり観光名所である「ドンヨークタワー」が、あと30秒で数万人の命と共に爆発四散することを知らされる。Mr.ボマーの予告どおり、爆弾によってドンヨークタワーは完全に破壊されるが、その悲惨な光景を見てもキャッシュの顔色は何一つ変わらない。なんとキャッシュは事前にドンヨークタワーを買い取ったうえで、観光客を一人残らず別の場所に避難させていたのだ。万策尽きたMr.ボマーが自らの体にセットした大量のダイナマイトで、キャッシュを道連れに自爆しようとする。しかし、そのやぶれかぶれの行動すらも読み切っていたキャッシュは、巨大なヘリから大量の水をまいて、ダイナマイトを爆発不能にするのだった。いつも公言しているとおり、金の力ですべてを解決したキャッシュは新人警官のマルメンに対し、「金は使わないともったいねーだろ?」と嘯(うそぶ)くのだった。(第1話「激ヤバ警官!? キャッシュ参上!」)

いつものように金の力でドンヨーク警察署を勝手に改装し、勤務中にもかかわらず巨大なゲームルームでゲームに興じていたキャッシュに緊急の仕事が入る。それはキャッシュの実父であるバンクからの依頼で、その内容は母親が女子会に出かけてしまい寂しいから実家に帰ってきてくれというものだった。マルメンと共に実家に帰ったキャッシュは、バンクから「ブルータスの涙」と呼ばれる、この世に一つしかないとされる10億円の宝石をプレゼントされる。ところが、ひそかに屋敷に侵入を果たしていたコソ泥によって、ブルータスの涙はまんまと盗まれてしまう。煙幕で気絶したバンクに代わりコソ泥を追跡したキャッシュは、屋敷の中にある高価なコレクションを惜しみなく投げつけてコソ泥を追い詰める。回復したバンクとマルメンの援護もあり、完全に逃げ場を失ったコソ泥は、それ以上近寄ったらブルータスの涙を破壊すると宣言する。さしものキャッシュも、バンクからのプレゼントは惜しむかと思われたその瞬間、キャッシュの銃撃がブルータスの涙を貫く。なんとブルータスの涙はもともと100個以上が存在し、そのほとんどをキャッシュが買い占めていたため、世に1個しか流通していないだけだったのだ。コソ泥を逮捕したキャッシュはブルータスの涙を壊したことをバンクに謝罪し、破壊されたコレクションの弁償も約束するのだった。(第4話「キャッシュの実家を警護せよ!?」)

女性ばかりを襲う連続通り魔を追っていたキャッシュマルメンは、先んじて犯人を逮捕した女性警官のフランと遭遇する。ドンヨーク警察の女性支部のエースで、専用のハンマーを振るう勇ましくも可憐な姿から「戦姫フラン」と呼ばれているフランは、キャッシュの知人だった。どんな状況でも犯人に屈しないというフランの警察官としての信念に感動したマルメンは、立派な警察官になるためのアドバイスを得るため、とあるカフェでフランと話し込む。その過程でフランがキャッシュのことを、金ですべてを解決する不真面目な男であり、警察官失格であると思っていることを知ったマルメンは、少し複雑な気分になってしまう。その直後、カフェ内で女性に危害を加えようとしていたストーカーを発見したフランは、ハンマーを振るってストーカーを追い詰めようとするが、そのせいで建物が崩れそうになり、市民にも被害が及びそうになってしまう。マルメンの静止も聞き入れず、ひたすらハンマーを振るい続けるフランだったが、遅れて現場に到着したキャッシュが放った「警察官失格」という一言によって、正気と落ち着きを取り戻す。その後、金の力でカフェを店ごと買い取ったキャッシュは、フランに対しいつものように暴れることを指示。フランはハンマーを振るって地面に大穴を開け、地下駐車場に落ちたストーカーを逮捕するのだった。(第9話「戦姫フラン登場」)

キャッシュとマルメンは、連れ立ってドンヨーク商店街をパトロールしていた。とある店のトラブルを解決するためその場を離れたマルメンと別れ、一人で商店街を散策していたキャッシュは、突然正気を失った多数の市民に囲まれてしまう。市民をあやつっていたのはアングラ3幹部の一員であるドルチェだった。彼女は自らの声の力を使って多数の市民を催眠状態にし、なんでも命令を聞く下僕として扱っていたのだ。仲間のマルメンもドルチェによってメロメロにされ、四面楚歌(そか)となったキャッシュは、商店街を逃げ回って市民の追撃をかわし続ける。次から次へと襲い掛かって来る市民に手を焼くキャッシュだったが、逃げている途中に大金を与えるという衝撃的な情報を与えることで、人々の催眠状態が解けることを発見する。その後、ドルチェと対面したキャッシュは、催眠状態の人々の上から大量のお金をバラまいたうえで、取り放題だと宣言することで、多くの人々をまとめて正気に戻すことに成功する。下僕をすべて失い無防備になったドルチェを逮捕したキャッシュは、これこそが金の重みであることを、ドルチェに思い知らせるのだった。(第14話「ドルチェの甘い罠!」)

登場人物・キャラクター

キャッシュ

ドンヨーク警察に勤めている男性。最強警察官と知られている。どんな状況でもつねに不敵な笑みをたたえている。かなりの自信家で、「金はすべてを解決する」を信念にしている。並外れた資産家を親に持ち、キャッシュ自身も超が付くほどの大金持ち。勤務態度は極めて不真面目だが、捜査の腕前はドンヨーク警察でも随一で、金の力を最大限に駆使してあらゆる事件を即座に解決に導く天才肌でもある。事件の捜査中、市民をスムーズに退避させるためビル1棟を丸ごと買収したり、悪党に催眠状態にされた市民を覚醒させるため、上空から大金を惜しげもなくバラまくなど、大胆かつユニークな作戦を実行する。金の力で犯人を逮捕することを本人も堂々と公言しており、その言動や手法はドンヨーク警察内でも賛否が分かれている。事実、ドンヨーク警察の女性支部のエースのフランからは、下品で不真面目な警察官失格の男であるとして見下されていた。傲慢不遜な態度や作戦の大胆さとは裏腹に、警察官としての矜持(きょうじ)と美学は一流で、市民の安全を第一に考えており、市民に危険が及ぶ行為はいっさいしない。そのため、新人警官であるマルメンからは尊敬されている。

マルメン

ドンヨーク警察に勤めている警察官の男性。金髪で、まるで少年のような顔立ちをしている。生真面目な性格で、非常に責任感が強い。ドンヨーク警察に配属されたばかりの新人警官で、先輩である凄腕警官のキャッシュといっしょに働くようになる。なんでもお金で解決するという、キャッシュの警官にあるまじきポリシーに対し、当初は困惑しきりだった。しかし、キャッシュと共に数々の事件を解決する中で、キャッシュが心の内に秘めた警官としての矜持に気づき、彼のことを尊敬するようになる。警察官としてはまだまだ未熟だが、キャッシュとは異なる正統派のアプローチで犯人を逮捕しようと日々努力を重ねている。キャッシュからは「新人くん」と呼ばれている。

フラン

ドンヨーク警察に勤めている警察官の女性。ピンク色の髪を腰まで伸ばしている。勝ち気で社交的な性格で、見た目に似合わず並外れたパワーの持ち主。女性のみが所属する女性支部のエースで、専用のハンマーを振るって犯人を逮捕する。その勇ましくも可憐な姿から「戦姫のフラン」という異名を持つ。どんな状況でも犯人に屈しないというポリシーを持ち、ドンヨークシティを元気に飛び回っている。キャッシュの知人だが、金ですべてを解決する彼のことは快く思っておらず、それどころか敵視している。意気込みが空回りしてしまうこともあり、とある事件で市民に危害を及ぼしそうになった時は、キャッシュから厳しい言葉をもって諫(いさ)められていた。その後は、キャッシュのことを少し認めるようになる。

ポンド

ドンヨーク警察の警部を務める中年の男性。オールバックの髪型をしている。非常に口うるさい鬼刑事で、部下のキャッシュとマルメンを監督する立場でもある。捜査の度に勝手な行動をするキャッシュをよく説教しているが、キャッシュから大金を渡されると態度が180度変わり、彼のことを「さま」付けで呼んですべてを不問にしている。そのため、キャッシュに対しては抑止力になっていない。

クレジット

ドンヨークシティを裏で支配する犯罪組織「アングラ」の首領を務める男性。つねに日本刀を帯刀して、右目に眼帯をしている。キャッシュの双子の弟。絶対的な力は恐怖であるという思想の持ち主で、恐怖の力で多くの部下を従わせ、さまざまな犯罪行為を行ってドンヨークシティの完全な支配を狙っている。ドンヨーク警察からは重要指名手配されている危険人物でもある。キャッシュとは仲がよかったが、8年前にクレジット自身の情報をすべて抹消したうえで自らの意思で行方をくらまし、再び姿を現した時には犯罪組織のボスとなっていた過去を持つ。

ロム

犯罪組織「アングラ」の幹部の男性。つねにニヤついた笑顔を張り付かせた褐色の青年で、眼鏡をかけている。「謀略のロム」の異名を持つ策謀家。身分を偽り、情報管理官としてドンヨーク警察内部に入り込み、キャッシュに接触した。キャッシュがアングラ構成員を殺害しているシーンが収められた防犯カメラの映像を捏造(ねつぞう)し、キャッシュを殺人犯に仕立て上げ、逮捕させることに成功する。しかし、作戦が成功したと思っていたのは実はロム本人のみで、キャッシュが事前に作ったニセの逮捕映像を見せられていただけだった。

AZ (えぜっと)

犯罪組織「アングラ」の幹部の男性。ナイフのように鋭く尖(とが)った髪を腰まで伸ばしている。無表情で口数が少ない、クールな性格をしている。「暴怒のエゼット」の異名を持ち、コンクリートの壁を素手で完全に破壊できるほどの怪力の持ち主。作戦が失敗して逮捕されそうになっていたロムを、ドンヨーク警察署に侵入して強引に救い出し、アングラまで連れ帰っていた。

ドルチェ

犯罪組織「アングラ」の幹部の女性。スタイル抜群のグラマラスな美女。高飛車な性格で、自分の容姿に絶対の自信を持っている。「妖美のドルチェ」という異名を持ち、生まれながら美しい声で人々を催眠状態に陥らせ、下僕として自由に扱うことができる。クレジットの指令でキャッシュを襲撃し、大量の下僕をあやつってキャッシュを捕らえようとしていた。

バンク

並外れた資産を有する大金持ちの中年男性。キャッシュの父親で、いつも着物を身につけ、武士のような風貌をしている強面(こわもて)の巨漢。怖い見た目に反し、気さくな性格をした愛妻家。また寂しがり屋な一面があり、妻が女子会で出かけた際に寂しさに耐えきれず、勤務中のキャッシュを強引に実家に呼び戻していた。城かと見まがう巨大な豪邸に住んでおり、高価な調度品を多数コレクションしている。まだ子離れができておらず、キャッシュにブルータスの涙という、10億円は下らない高価な宝石をプレゼントしていた。

Mr.ボマー (みすたーぼまー)

爆弾魔の男性。長髪に奇妙な形をしたサングラスをかけている。多くの人を巻き込んだ爆発に芸術性を見出す、偏執的な性格の異常者。過去に約500万人の被害が出た発電所爆破事件の犯人でもある。ドンヨークシティを爆弾で破壊する計画を実行する際、場を盛り上げる余興としてキャッシュに頭脳戦を挑んだ。しかし、巨額の金を惜しみなく投入したキャッシュの作戦に出し抜かれ計画は失敗。キャッシュと自爆を目論むも、それも失敗に終わり逮捕された。

バカラ

情報屋を生業とする男性。目つきが鋭くいつもフードを目深にかぶっている。あらゆる情報を集めており、その情報を欲している相手に接触しては高値で売りつけている。金さえ払えば命がけで情報を集めてくる凄腕(すごうで)のプロフェッショナル。金持ち警官のキャッシュに目をつけ、事件に関する情報を高値で売っていた。当初はキャッシュのことを金づるとしか見ていなかったが、キャッシュの破天荒な言動の裏に隠された警官としての信念に惹(ひ)かれ、キャッシュをのことを兄貴として慕うようになる。

バルバロッサ

ここ最近海を荒らし回っている海賊の男性。ドレッドヘアに三角帽をかぶり、筋骨隆々の褐色の肌の持ち主。凶暴な性格で、自分に逆らう者には容赦しない。仲間と共に豪華客船を襲撃しては人質を取り、大金を奪っている。目的のためには殺人も辞さないため、船乗りからは恐れられている。キャッシュが護衛する豪華客船を襲撃するが、金をふんだんに使ったキャッシュの作戦の前に完敗する。

ジャック・ポット

違法カジノを経営するオーナー兼ディーラーの男性。整った顔立ちで、長髪を後ろで束ねている。客に対して超高額の金を賭ける特別なルーレットゲームを提案し、必ず自分が勝利したうえで大金を巻き挙げている。ディーラーとして無敵を誇っており、多くの客からイカサマを疑われているが、実はイカサマではなく、玉を狙った場所に入れる超絶テクニックを駆使することで勝利を重ねている。捜査に入ったキャッシュと、全財産を賭けた真剣勝負を行う。

書誌情報

リッチ警官 キャッシュ! 7巻 小学館〈コロコロコミックス〉

第1巻

(2020-01-17発行、 978-4091431400)

第2巻

(2020-07-28発行、 978-4091432100)

第3巻

(2021-01-28発行、 978-4091432599)

第4巻

(2021-05-28発行、 978-4091432896)

第5巻

(2021-11-26発行、 978-4091433497)

第6巻

(2022-03-28発行、 978-4091433886)

第7巻

(2022-07-28発行、 978-4091435323)

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