シュールなツッコミ満載の怪奇ギャグ・コメディ
本作は、いわゆる「怪奇モノ」にありがちな“お約束”を逆手に取った、シュールなギャグが全編にわたって繰り広げられる。主人公は人の6倍も怖がりで、組長のメチャ子を筆頭とする「怪奇組」メンバーの行動を間近で目撃するが、彼らの「怖がらせ方」はどこかピントがずれたものばかり。それに対し、主人公がキレのあるツッコミを入れていくのが定番の展開となっている。また、藤子・F・不二雄の『ドラえもん』をはじめとする有名漫画のパロディ要素も随所に散りばめられており、ギャグ描写にさらなる彩りを添えている。
怖がり主人公と怪奇組リーダー、メチャ子との出会い
主人公は自称「怖がり」だが、これまで心霊現象とは無縁だったため、次第に調子に乗っていく。そんなある日、友人からお化けの噂を聞かされてパニックに陥っていると、そこにメチャ子が現れる。メチャ子は鬼火を召喚して怖がらせようとするが、主人公がまったく動じない様子を見て、自信を失ってしまう。そんな彼女を見かねた主人公がメチャ子を元気づけると、彼女は事情を打ち明ける。彼女は人間を怖がらせるお化けの組合「怪奇組」のリーダーを継承したものの、組が弱体化の一途をたどっていることを憂えているという。結局、主人公は彼女の頼みを引き受ける形で怪奇組に入会し、メチャ子たちが繰り広げる怖がらせ活動を間近で見届ける羽目になるのだった。
怪奇組のズレた怪異たちとの交流
ほぼ成り行きで怪奇組に入会した主人公は、メチャ子から次々と新しい霊や妖怪を紹介される。しかし、彼の前に現れるのは、自分の髪ではなく他人の髪を伸ばそうとする日本人形や、妙にプライドの高い炒飯(チャーハン)の霊、「怖がり方がワンパターンだ」と理不尽な難癖をつけてくるのっぺらぼうなど、どこかズレた怪異ばかり。主人公は、そんな彼らの行動に逐一ツッコミを入れ続けることになる。一方、当初は捨て鉢だったメチャ子も、自分たちの活動に真剣に付き合ってくれる主人公を信頼するようになる。そして次第に、怪奇組のメンバーにアドバイスを送るなど、リーダーに相応しい振る舞いを見せるようになっていく。
登場人物・キャラクター
主人公 (しゅじんこう)
とある高校に通う男子。作中では名前がいっさい明かされず、物語の主人公であることから「主人公」と呼ばれている。いかつい顔立ちとたくましい体格から強そうに見られがちだが、実は子供の頃からお化けが大の苦手で、親からは「ふつうの人の6倍は怖がり」と言われている。しかし、長いあいだ心霊現象に遭遇することなく育ったため、いつしか怪奇現象の存在自体を忘れかけていた。そんなある日、偶然出会ったメチャ子によって霊の実在を証明され、怪奇組への加入を要請されてこれを引き受ける。その後は心霊現象をはじめとした不思議な出来事に遭遇するたび、オーバーかつシュールなリアクションを見せるようになるが、リアクションのバリエーションは少なく、のっぺらぼうから「ワンパターンな驚き方でつまらない」と理不尽に詰められたこともある。
メチャ子 (めちゃこ)
人を怖がらせる霊的コミュニティ「怪奇組」の組長を務める少女。本名は不明。主人公からは「メチャクチャなことをやる」という理由で「メチャ子」と呼ばれている。実は人を怖がらせるのが苦手で、ふつうの人の6倍も怖がりな主人公さえも怖がらせることができない。そのため、怪奇組の弱体化を招き、仲間たちからも次第に距離を置かれてしまう。特に従姉妹のシュラ子からは見下されており、つねに組長の座を狙われている。一方で、素直ではないものの他者への思いやりは強く、主人公からも気配りができる点を評価されている。華奢な体つきに反して腕力は非常に強く、屈強な主人公をコンクリートにめり込ませるほど。
書誌情報
レッツゴー怪奇組 5巻 小学館クリエイティブ
第1巻
(2021-09-29発行、978-4778034139)
第2巻
(2022-01-28発行、978-4778034146)
第3巻
(2022-07-27発行、978-4778034153)
第4巻
(2023-04-27発行、978-4778034160)
第5巻
(2024-08-29発行、978-4778034177)







