概要・あらすじ
2002年、異星人シュメール星人の宇宙船がやってきた。彼らは当初は熱狂的に迎え入れられたが、その文明が地球より20年は遅れていると分かると急速に熱が冷めていく。結局、4年間たらい回しにされた挙句、日本が受け入れ先の候補となる。しかし正式決定ではなく、まずシュメール星人の1人を「異文化ふれあい大使」として派遣し、2年間平穏に暮らせたら受け入れるという。
こうして日本語を解するシュメール星人が選ばれ、砕玉市に派遣された。シュメールと呼ばれる彼は、世知辛い街で仲間達のために孤軍奮闘する。
登場人物・キャラクター
シュメール
全身が青く、頭頂部に突起がある。男性と考えられる。地球に不時着したシュメール星人の1人。受入れ先候補となった日本からの要請によって、「異文化ふれあい大使」として単身で砕玉市に派遣された。妻と幼い子がいる。日本語では表記できない名前のため、砕玉市職員の立波勇によって便宜上「シュメール」と呼ばれることになった。 彼が地球の生活に溶け込む事がシュメール星人受け入れの条件となっているため、何とか平穏無事に過ごそうと奮闘するが、やる事成す事がことごとく裏目に出て報われない事が多い。
立波 勇 (たつなみ いさむ)
眼鏡をかけた男性。砕玉市職員。「異文化ふれあい大使」として単身で砕玉市に派遣されたシュメール星人の本名が日本語で表記できなかったため、シュメールとして登録した。後に「お仕事体験文化交流員」として砕玉市役所に派遣されたシュメールと共に仕事をする。
湯上 緋澄 (ゆがみ ひずみ)
染めたショートボブの女性。ファミリーレストラン・レトルトのウェイトレス。愛想がなく、マニュアル対応に徹する。シュメールと出会い、壮絶な言葉の攻防を繰り広げる。後に妹の湯上灯音里と共にシューリンガンでアルバイトをするようになるが、ここでもシュメールと不本意な遭遇をする。
島崎 衿文 (しまざき えりふみ)
芸能界で活躍するロックスター。自らの半生を振り返る番組で以前住んでいたアパートを訪れたところ、「異文化ふれあい大使」として単身で砕玉市に派遣されたシュメール星人のシュメールが住んでいた。シュメールの気遣いが裏目に出て大恥をかくことになる。
木結 杏 (きゆう あんず)
眼鏡をかけた女性。1人暮らしの大学生で、隣室にシュメール星人のシュメールが住んでいる。思い込みが激しく、当初はシュメールを殺人犯と勘違いした。その後も早とちりで度々シュメールに迷惑をかけるが、彼の誠実な性格を知り淡い好意を持つ。
江賀尾 巌 (えがお いわお)
薄くなった頭髪で口髭を生やした中年男性。物静かで硬い表情をしている。砕玉市で喫茶店シューリンガンを営む。シュメールが常連となって以降客足が伸び、密かに彼に感謝している。
湯上 灯音里 (ゆがみ ひねり)
砕玉市の喫茶店シューリンガンでアルバイトをする女子高生。姉の湯上緋澄とは対照的に明るく人懐こい性格。両親が家をあけがちで、面倒を見てくれていた姉を慕っている。店の常連となったシュメール星人のシュメールとは顔見知り。姉とシュメールが恋をしていると勘違いする。
殴田 掌子 (おうた しょうこ)
砕玉県警に勤務する女性警察官。先輩の迫早子とコンビを組む。下着ドロや露出狂といった犯罪に激しい敵愾心を持つ。シュメールを勘違いで度々捕えてしまう。特殊警棒を操る武闘派だが失敗も多く、砕玉県警では問題児扱いだった。後にシュメールが自分と同様に不器用な事に気付く。
迫 早子 (さこ さこ)
砕玉県警に勤務する女性警察官。後輩の殴田掌子とコンビを組む。イケメンアイドルマニアで、ライブに通っている。ライブ会場でスリを捕まえたが公務をサボっていたことが判明し、問題児の殴田掌子を押し付けられた。湯上緋澄とは高校の同級生。
神無月 光 (かんなづき ひかる)
口髭を生やした青年。シュメール星人のシュメールが住むアパートに引っ越し、彼の真上の部屋に住む。引っ越しの際、シュメールの親切が仇となり、友人に思わぬ形で秘密を打ち明けることになってしまう。
曲戸 りぼん (まがりと りぼん)
人気アイドル。すっぴんで外出していたところをパパラッチの羽原理一に狙われたが、シュメール星人のシュメールのドジによって助けられる。
羽原 理一 (はばら りいち)
顎髭を生やした男性。元大手新聞社勤務のパパラッチ。人気アイドル・曲戸りぼんの素顔をスクープするチャンスをシュメール星人のシュメールに潰されてしまう。以来彼に恨みを持ち、木結杏と一緒にいるところを撮影してスキャンダルとしてスポーツ紙に掲載する。
余原 世知子 (あまはら せちこ)
染めたセミロングの女性。バスに乗ろうとした際に財布を落とす。後ろに並んでいたシュメール星人のシュメールは、1区間走って彼女に財布を届けた。後にシュメールにスキャンダルが発生した際、テレビのインタビューで彼を弁護した。
集団・組織
シュメール星人 (しゅめーるせいじん)
2002年、地球に初めて飛来した異星人。頭部に突起があり目は大きい。男性と女性では身体の色が異なる。しゃべる言語は動物にとって不快な音波を発する。当初は熱狂的に迎えられたが、その文明が地球より約20年遅れている事が分かると民衆の熱は冷めて行った。