概要・あらすじ
地方弱小インディープロレス団体、あかつきプロレス団の社長兼選手であるサムソン高木。末期の前立腺癌で余命半年と宣言され、2年経つ。癌に加え、歴戦の怪我でボロボロになりながらも闘う。試合を偶然見た少女に癌の手術をする勇気を与え、所属する選手には光を当てていく。他団体、GJプロレスの和田アキ男との試合で因縁ができ、昔所属していた新世紀プロレスを巻き込んで、ついに大会場・両国国技館でハードコア・ガチンコ・マッチが開催されることになった。
登場人物・キャラクター
サムソン高木 (さむそん たかき)
元は新世紀プロレスに所属していたが、あかつきプロレス団を旗揚げし、社長兼レスラーとして活躍。末期の前立腺癌であることから癌ファイターという異名を持つ。試合を盛り上げるためにはどんな痛みも我慢し受け切る。常に金はないが、「人生はプロレスだ!」が信条、「大丈夫だ、心配すんな」が口癖。 入場テーマはカルミナ・ブラーナ。元アマレスのオリンピック候補で、格闘技に精通している。新日本大学プロレス研究会では学生プロレスを行っていた。
ファット・シーマンダー
あかつきプロレス団所属のプロレスラー。別名、メガ豚(めがとん)。200キロ以上の巨体でありながら、ジャーマンスープレックスをやりたいと言う願いをもっており、サムソン高木はこれを聞き入れている。
バーバリアン松井 (ばーばりあん まつい)
あかつきプロレス団所属のプロレスラー。父親は素手で7人を殺し射殺された怪物、母親は殺人鬼で獄中で産んだ後に死亡、生まれたときから怪物だったという設定のプロレスラー。この設定はサムソン高木が考えており、バーバリアンとう名を与えている。嘘から出た実(まこと)というように、試合を重ねるごとに怪物のようにタフになっていった。 必殺技は、3B(バーバリアン・バック・ブリーカー)。
大空 ウミ (おおぞら うみ)
あかつきプロレス団所属の女子レスラー。別名「バトル・シンデレラ」。サムソン高木の実娘。幼い頃に母親とともに別れたため、姓は高木ではなく、母親の姓・蒼井である。母親が急逝し、その報告をするためにあかつき団道場に来た。母親が惚れたサムソン高木とともに生きていく。
和田 アキ男 (わだ あきお)
GJプロレスのプロレスラー。総合格闘技出身。あかつきプロレス団の興行で、サムソン高木と対戦するが、セメント(真剣勝負)を仕掛けて、返り討ちにあう。試合はサムソン高木のカウンター・パンチでKO。掟(ブック)破りを行ったサムソン高木を恨み、両国国技館でリベンジマッチを行う。
如月 翔 (きさらぎ しょう)
新世紀プロレス所属の看板レスラー。チャンピオンベルト保持者。イケメンで、女性ファンが多い。サムソン高木が新世紀プロレス所属時代に、彼から厳しいしごきを受ける。その厳しさが本物のプロレスラーを作るためだったことがわかり、あかつきプロレス団が開催した両国国技館大会への参戦を決める。 如月翔の対戦相手はXと発表された。試合当日に現れたXは、ザ・グレートサムだった。
パンサー山田 (ぱんさーやまだ)
新世紀プロレス所属のマスクマン。如月翔から、いじめとも取れる厳しいしごきを受け、サムソン高木にあかつきプロレス団入りしたいと直訴する。サムソン高木は、その入団に条件をつけるのだった。
ケビン・フォンダ
デアデビルと呼ばれたプロレスラー、マイク・フォンダの息子。父親のマイクは合成ステロイド(筋肉増強剤)の常習で、ロイドエイジと呼ばれる暴力衝動から母親、娘を殺して自殺。ひとり残った息子のケビンはプロレスラーとなって、合成ステロイドを打つ。
ザ・グレートサム
あかつきプロレス団主宰のサムソン高木の特命で熱海の海底奥底からマグマのように現れる魔人レスラー。ラフファイト、毒霧殺法を得意とする。その正体はサムソン高木。
集団・組織
あかつきプロレス団 (あかつきぷろれすだん)
『ロックアップ 我等あかつきプロレス団』の弱小インディープロレス団体。社長はサムソン高木。熱海を本拠地としており、地域での営業活動を行っている。常にお金のない状態だが、地元の人々に支えられている。
新世紀プロレス (しんせいきぷろれす)
『ロックアップ 我等あかつきプロレス団』のメジャープロレス団体。エンタメ路線を強く打ち出し、ブレイクした。エースは如月翔。かつてサムソン高木が在籍していた団体。
GJプロレス (じーじぇいぷろれす)
『ロックアップ 我等あかつきプロレス団』のインディープロレス団体。後藤社長のももと、和田アキ男らが所属。