概要・あらすじ
学生時代、友達に無理やりプロレス観戦に付き合わされた豊田真奈美は、目の前で行われる闘いに心を奪われる。そして昭和62年に全日本女子プロレスのオーディションを受けるが結果は不合格。しかし特別コーチの山崎照朝の目に留まり、なんとか合格を果たす。こうしてプロレスラーになった豊田は、同期の山田敏代、下田美馬、三田英津子たちとともに先輩の付き人を務めつつ、練習を積んで実力をつけていく。
そして1989年(平成元年)12月9日に行われた山田との対戦で、お互いの実力を認め合い世界のベルトを2人で目指すためにタッグを組む。
登場人物・キャラクター
豊田 真奈美 (とよた まなみ)
全日本女子プロレスに所属する女子プロレスラー。リング上では闘争本能むき出しの野獣のようだが、普段は物静かな性格。瞬発力に優れており、打点の高いドロップキックや、難度が高いオリジナル技のジャパニーズ・オーシャン・スープレックスを得意技としている。また体が柔らかいことから相手の関節技も簡単に決まることはない。山田敏代との試合を経てタッグを組んで、ベルトを狙うが豊田真奈美と山田の怪我によりベルト奪取に失敗。 山田の怪我の深刻さとファンからの声援で山田に頼る気持ちを捨てた豊田は、自分1人で闘うことを決意する。実在の人物である豊田真奈美がモデルとなっている。
山田 敏代 (やまだ としよ)
豊田真奈美と同じ昭和62年に全日本女子プロレスに入った女子プロレスラー。格闘技センスに優れ、蹴りの威力も高い。豊田との試合後にタッグを組んで世界タッグのベルトへの挑戦権を手にするが、頸椎の椎間板ヘルニアにより医者から引退を勧められる。しかしプロレスにすべてを捧げている山田敏代は、厳しいリハビリとトレーニングに耐えて復帰する。 実在の人物である山田敏代がモデルとなっている。
下田 美馬 (しもだ みま)
豊田真奈美と同じ昭和62年に全日本女子プロレスに入った女子プロレスラー。豊田のオリジナル技であるジャパニーズ・オーシャン・スープレックスの練習台になったり、ジャパニーズ・オーシャン・スープレックスを完成させるためのアドバイスを送る。実在の人物である下田美馬がモデルとなっている。
三田 英津子 (みた えつこ)
豊田真奈美と同じ昭和62年に全日本女子プロレスに入った女子プロレスラー。怪我で出場できなくなった山田敏代の代わりに、豊田と組んで世界タッグのタイトル戦に出場する。実在の人物である三田英津子がモデルとなっている。
北斗 晶 (ほくと あきら)
豊田真奈美より2年早く全日本女子プロレスに入った女子プロレスラー。実力・人気ともに高く、みなみ鈴香とタッグ「マリンウルフ」を組んでWWWA(スリーダブリューエー)世界タッグのベルトを保持している。試合中に普通の人間なら即死するような首の骨折を負うが、奇跡的に復活し、リングに戻って来た。プロレスに対する気持ちは誰よりも強い。 実在の人物である北斗晶がモデルとなっている。
みなみ 鈴香 (みなみ すずか)
豊田真奈美より2年早く全日本女子プロレスに入った女子プロレスラー。北斗晶とタッグ「マリンウルフ」を組み、WWWA(スリーダブリューエー)世界タッグのベルトを保持する実力者。鍛え上げた肉体には定評がある。実在の人物であるみなみ鈴香がモデルとなっている。
ブル中野 (ぶるなかの)
全日本女子プロレスのヒール(悪役)軍団である獄門党の党首を務める女子プロレスラー。他の追随を許さないほどの強さを誇り、WWWA(スリーダブリューエー)の世界シングルのベルトを保持するプロレス界の女王。逆立てた髪と顔の右半分に隈取のようなメイクをしている。プロレスに対して真摯な気持ちを持ち、それゆえに王者から奪い取ったのでなく、王者空位時に代表戦で手に入れたWWWA世界シングルのベルトが自分に相応しいのか思い悩む。 実在の人物であるブル中野がモデルとなっている。
ジャガー横田 (じゃがーよこた)
元WWWA(スリーダブリューエー)王者の女性。プロレスに対して一切の妥協を許さず、何があっても涙を流さないことから「鋼鉄の意思を持つ女」とも呼ばれている。小さな体格をものともせずにWWWAシングルの王座を5年間守り続け、全女子プロレスラーの目標とされるレジェンド的な存在。1990年のジャパングランプリで北斗晶と対戦することになり、萎縮する豊田真奈美に助言する。 実在の人物であるジャガー横田がモデルとなっている。
井上 京子 (いのうえ きょうこ)
ブル中野率いる獄門党に所属する全日本女子プロレスラーで、豊田真奈美の1年後輩。人気者になりたいという願望が強く、世界一強くなり有名になることを夢見てプロレスラーになった。非常に明るい性格で、シリアスな雰囲気も彼女がいると吹き飛んでしまう。プロレスはインパクトが大事という考えから、顔の大半をペインティングしている。 実在の人物である井上京子がモデルとなっている。
アジャ・コング (あじゃこんぐ)
ブル中野率いる獄門党に所属する全日本女子プロレスラー。長与千種とライオネス飛鳥のタッグチーム「クラッシュ・ギャルズ」に憧れてプロレスラーになるが、入門わずか30日でヒール役に抜擢され、以降はヒールとして大活躍する。人気・実力ともにナンバー1を自負しているが現状に不満を持ち、バイソン木村とともに獄門党を飛び出して「ジャングル・ジャック」を結成する。 実在の人物であるアジャ・コングがモデルとなっている。
バイソン木村 (ばいそんきむら)
ブル中野率いる獄門党に所属する全日本女子プロレスラー。サンドバッグの色が自分の血で変色するほど練習に打ち込み、身につけたチョップを駆使して闘う。アジャ・コングの誘いで獄門党を出て「ジャングル・ジャック」を結成し、北斗晶とみなみ鈴香の持つWWWA(スリーダブリューエー)世界タッグのベルトを奪取する。 実在の人物であるバイソン木村がモデルとなっている。