伊賀の影丸

伊賀の影丸

江戸幕府の公儀隠密のひとり影丸を筆頭に伊賀忍者たちが、様々な幕府の敵と生死を賭けて忍術合戦を繰り広げる。山田風太郎の小説『忍法帖シリーズ』の影響が大きい。

正式名称
伊賀の影丸
ふりがな
いがのかげまる
作者
ジャンル
バトル
 
時代劇
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概要・あらすじ

江戸時代。.徳川幕府に使える公儀隠密の総元締め服部半蔵の命をうけて、主人公影丸は、他の伊賀流の忍者と共に、宿敵である阿魔野邪鬼を首領とする甲賀流の忍者と忍術合戦を繰り広げる。更には飛騨忍者や由井正雪らの忍者一派など、次々と登場する敵と戦っていくことになるのだった。

登場人物・キャラクター

影丸 (かげまる)

『伊賀の影丸』の主人公で伊賀流の忍者。手裏剣、剣術、あらゆる技に精通しているが、特に枯れ葉を使った木の葉隠れという術が得意。非情な忍者の世界に生きながらムダに相手を殺さない優しさを持っている。

服部 半蔵 (はっとり はんぞう)

公儀隠密の総元締で、徳川家康に仕える。影丸ら隠密に指令を出して徳川幕府への謀反や不穏な動きを事前に防ぐ使命を持つ。歴史上の実在の人物、服部半蔵がモデル。

阿魔野 邪鬼 (あまの じゃき)

甲賀七人衆の筆頭で、忍術全般に優れた影丸の天敵ともいえる人物。忍者のなかでも特別の能力、死んでも生き返る不死身の体を持っていて、その年齢は二百歳といわれる。行く先々で影丸を窮地に追いつめる。

由比 正雪

幕府転覆計画、慶安の変に失敗し、自害したと伝えられる史実の人物、由比正雪が、実は忍者で、生きのびていたという設定で登場する。再びの謀反を計画して陰流の忍者たちと共に影丸たちと戦うことになる。

寒月斎 (かんげつさい)

飛騨忍者群の首領。幕府に取り潰された主君の復讐のため、公儀隠密が行った暗殺についての歴史を記した巻物を奪って幕府転覆を図ろうとする。

幻斎坊 (げんさいぼう)

土蜘蛛党を率いる老忍者。したたかな交渉力と統率力を持つ。

蓮台寺 (れんだいじ)

闇一族の頭領。敵を倒すためなら部下を巻き込むことも厭わない非情な一面を持つ。

夢之丞 (ゆめのじょう)

葉山藩に仕える忍群の頭領格のひとり。相手の夢の中に現れて操る不思議な術を持つ。

銀之丞 (ぎんのじょう)

葉山藩に仕える忍群の頭領格のひとり。分身の術が得意。

与作 (よさく)

姫宮村の忍者。ゴムまりのように弾む体質の持ち主。外の世界に興味を持つ陽気で温和な男で影丸に親しみを持つ。村の掟には逆らえず影丸と戦って破れるが、死に際の与作の助けによって影丸は姫宮村からぶじ脱出する。

闇一族

蓮台寺を頭領とする、かっては北条氏に仕えた忍者集団。

七つの影法師

公儀隠密に挑戦状をたたきつけてきた影一族と呼ばれる七人の忍者。実はこの一族は薩摩藩が幕府の公儀隠密に対抗するために集めた隠密組織のひとつだった。

村雨五兄弟 (むらさめごきょうだい)

「闇一族の巻」で影丸たちと共に戦う。普段は薬草を育て、薬を販売することで日々の糧を得ている。忍者に劣らぬ戦闘能力を持ち、毒物の使いに長けている。

集団・組織

甲賀七人衆 (こうがしちにんしゅう)

『伊賀の影丸』の「若葉城の巻」に登場する忍者一派。甲賀の里の中でも特異な環境で育ち、それぞれ特異な体質を持っている。不死身の阿魔野邪鬼が筆頭。

陰流の忍者 (かげりゅうのにんじゃ)

『伊賀の影丸』の「由比正雪の巻」に登場する忍者一派。歴史上の由比正雪を実は忍者だったという設定で影丸たちと戦うことになる。幻術を得意とする忍者が多いのが特徴。

飛騨忍群 (ひだにんぐん)

『伊賀の影丸』の「半蔵暗殺帳の巻」に登場する忍者一派。寒月斎を首領とする飛騨の忍者一族。服部半蔵が代々命を受けた隠密行動の歴史を記した巻物をめぐって影丸たちと戦う。

飛騨忍j群 (ひだにんぐん)

『伊賀の影丸』の「地獄谷金山の巻」に登場する忍者一派。円月斎を頭領とする飛騨の忍者だが、「半蔵暗殺帳」での飛騨忍群とはまた別の一派。隠し金山をめぐって暗躍する。

土蜘蛛党 (つちぐもとう)

『伊賀の影丸』の「邪鬼秘帳の巻」に登場する忍者一派。幻斎坊が率いる集団で、秋月藩内に潜む忍者。報酬によって暗殺等の仕事を行う。

葉山藩の忍者たち (はやまはんのにんじゃたち)

『伊賀の影丸』の「影丸旅日記の巻」に登場する葉山藩に仕える忍者一派。夢之丞や銀之丞が率いている。

公儀隠密 (こうぎおんみつ)

『伊賀の影丸』のなかで幕府に仕える伊賀流忍者の組織。服部半蔵を首領とし、影丸もここに属している。

場所

姫宮村 (ひめみやむら)

甲賀の里の山奥にある村。有毒ガスの吹き出す険しい山で誰も近づけない。ここで生まれた忍者たちは奇形的な特殊な体を持っている。阿魔野邪鬼や甲賀七人衆の出身地。

その他キーワード

木の葉隠れの術 (このはがくれのじゅつ)

『伊賀の影丸』に登場する忍術。影丸が得意とし、木の葉を舞い散らせて敵を攪乱したり、眠り薬や痺れ薬を混ぜたり、時には火をつけて木の葉火輪の術などしている。

蜘蛛糸渡り (くもいとしばり)

『伊賀の影丸』に登場する忍術。公儀隠密のひとり左近丸の使う術で、縄で敵の手足の自由を奪い、縄に先端が刃物となった独楽を渡らせ敵の身体にめり込ませて絶命させる。

忍法・血しるべ (にんぽうちしるべ)

『伊賀の影丸』に登場する忍術。公儀隠密のひとり獅子丸の使う術で、対象者に血を吹きつけ、その臭いを嗅ぎ付けた多数の鳥や獣たちを襲い掛かるというもの。

比翼の術 (ひよくのじゅつ)

『伊賀の影丸』に登場する忍術。公儀隠密のひとり源心の使う術で、人形や動物などを自分の身代わりとして相手を混乱させる。

空蝉の術 (うつせみのじゅつ)

『伊賀の影丸』に登場する忍術。公儀隠密のひとり岩石入道の使う術で、自身の抜殻を作り出すことができ、それに敵の注意を引き付けて敵を倒す。

布隠れ (ぬのがくれ)

『伊賀の影丸』に登場する忍術。由比正雪の使う術で、長い布を幾枚も放って、その布に隠れて相手に近づき倒す術。

忍法・水鏡 (にんぽうみずかがみ)

『伊賀の影丸』に登場する忍術。由比正雪率いる陰流の忍者のひとり鏡月が使う術。雨を鏡のように操り、そこに迷い込んだ者は、ぐるぐるとおなじところを回って抜け出せなくなる。

こがらし忍法 (こがらしにんぽう)

『伊賀の影丸』に登場する忍術。由比正雪率いる陰流の忍者のひとり木枯らし竜五郎の使う術で、遠方に炎を見せて敵の注意をそらし、意識を朦朧とさせ、突風と共に手裏剣の嵐を浴びせる。

影縫いの術 (かげぬいのじゅつ)

『伊賀の影丸』に登場する忍術。由比正雪率いる陰流の忍者のひとり弥九郎の使う術で、相手の影への攻撃がその影の主に直接及ぶようにする。影に手裏剣を打ち付けると相手は動けなくなってしまう。

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