概要
アイちゃんや前髪ちゃんが通う高校の社会科教諭を務める男性。コーヒー好き。頼まれ事を安請け合いする性格をしており、部活や委員会の顧問をはじめ、火元責任者やイベントのカメラ係など、日頃からさまざまな面倒事を引き受けている。男性教師としてはその気さくな性格が親しまれており、男子にも女子にも敬遠されることなく、廊下で生徒たちと雑談に興じる姿がたびたび見受けられる。また、女子生徒からの評価は決して低くなく、アイちゃんにも「けっこうかっこいい先生」と評されている。欠点として、女性の胸元に視線を向けがちなことがあり、アイちゃんや前髪ちゃんにその性癖がバレている。ただ、ほかの男性に比べると、比較的、我慢できている方であるともフォローされている。前髪ちゃんとは彼女が高校に入学する直前の春休みに出会っており、その際は入試でトップの成績を取った彼女に、新入生代表のあいさつを依頼する教師という立場だった。その後、彼女が入学してからしばらく経って、自習をするための場所の相談を受ける。その際、先生自身が日頃から詰めている社会科準備室を提供したことをきっかけに、自習する彼女と毎日のように顔を合わせる仲となる。また、奨学生の立場を維持するため、休むことなく猛勉強を続ける彼女に、息抜きの場として、自身が顧問を務めるテニス部に参加しないかと勧誘し、入部させることにも成功している。こうして接点を増やしていくうちに、当初こそ教師と生徒という距離感を保っていたが、やがて、前髪ちゃんから積極的なアプローチを受けるようになり、しまいには1年生の彼女に告白されてしまう。ただ、その時には彼女の魅力を感じながらも、大切な生徒であり、なにより守るべき子供として前髪ちゃんを見ていた先生は、告白の返事として「卒業したらまたおいで」と常套句でかわしている。だが、その際、彼女に「卒業までに降参させてやる」と啖呵を切られ、以来、より一層激しいアプローチを受けるようになった。それから毎日のように彼女と接するうちに、女性としての成長を遂げる前髪ちゃんからの蠱惑(こわく)的アプローチに、どうしても異性として意識せざるを得ない状況をたびたびつくり出され、その度に煩悶(はんもん)させられる日々が続くようになる。同時に、そのあいだも彼女が活躍する手助けをし続け、テニス部の顧問として競技歴1年に過ぎない初心者の彼女を県大会の3位に導いたり、生徒会長となった彼女と共に生徒会の顧問を引き受けたりと、教師としての本分をまっとうし続けた。この曖昧な関係性は、彼女が卒業を間近に控えた年度末でも変わることなく保たれ続け、ついには前髪ちゃんが卒業式を迎えたその日も一教師として彼女を送り出している。状況が変わったのは3月末日、月が4月に変わろうとする真夜中で、一人寂しく酒に浸っていたところ不意に前髪ちゃんの訪問を受けた時だった。年度が替わり、4月となって正式に高校生ではなくなったという彼女が、エイプリルフールのウソでもいいから思いを聞かせてほしいと泣きながら懇願する姿に、先生も我慢の限界に至り、その時ばかりはそれまで隠していた男性としての思いを打ち明けている。だが、その一連の流れは先生から言質を取るために前髪ちゃんが仕掛けた罠であり、実際の時刻は4月になるギリギリ1分前の出来事だった。それによって、かつて前髪ちゃんが切った啖呵のとおりに現役女子高校生に告白させられたうえ、言質まで取られた先生は、自分がはめられたことを悟ると、その後、長年のアプローチによって溜め込んでいたフラストレーションを爆発させ、彼女を部屋へ連れ込んでいる。そして翌日、その一連の流れすらも録音されていた先生は、彼女の前で土下座させられながら、恋人としての関係を始める。その後は大学へ通う彼女と半同棲のような生活をしており、高校時代とは違って、相手に目を配らせられない現状にをお互い心配し合っている。また、教師としての倫理観から元生徒に手を出してしまったことを苛む部分もあって、たびたび自己嫌悪に陥っている。しかし、それが前髪ちゃんを不安にさせているとアイちゃんに指摘されて心機一転すると、ペアリングを身につける形でお互いの関係性をあらためて周囲と、何より前髪ちゃんへ示すことに成功している。高校の教師としてはアイちゃんやバレー部ちゃんのクラス担任を、彼女たちが入学して以来2年連続で担当している。そのことが、アイちゃんのかわいさに警戒心を抱いている前髪ちゃんの嫉妬を招いており、ちょっとした痴話喧嘩にも発展していた。また、高校に運動着の商談にたびたび訪れている後輩ちゃんや先パイとも顧客と業者という業務上の付き合いではあるが、顔見知りである。
登場作品
月曜日のたわわ (げつようびのたわわ)
比村奇石の同人作品『月曜日のたわわ』の商業誌版。肉感的なヒロインたちが繰り広げる恋愛模様や、日常の風景がオムニバス形式で描かれる。「ヤングマガジン」2020年第51号から連載の作品。2016年10月と... 関連ページ:月曜日のたわわ