概要
アイちゃんたちの通う高校の生徒会長を務める3年生の少女。同じ高校の社会科教諭を務める先生に思いを寄せており、彼の影響でコーヒーを愛飲している。ふだんは主に、伸ばした髪を後頭部で短めに結んだポニーテールの髪型をしているが、ほかにもハーフアップの髪型をはじめとしたさまざまな姿を見せる。何より両眼が隠れるほどに伸ばされた長い前髪が特徴的で、高校入学当初は教師から指導されていたものの、彼女の持ち前の知性や品行方正な人柄が知れ渡るにつれ、チャームポイントとして認められるようになった。また、前髪の向こう側から相手の考えを見抜くことに長けており、そのことも相まってか指導を行っていた教員からは貴人(あてびと)の御簾(みす)に例えられていた。先生とは高校の入学式前に新入生代表の式辞を頼まれた時からの付き合い。入学後、母親の交際相手も出入りする家で勉強をしづらかった彼女が、図書館の閉館時間の早さに悩んでいた時、先生がふだんから詰めている社会科準備室を使う許可をもらったことをきっかけに、親しくなっていった。家庭環境は決して裕福ではない母子家庭で、奨学金を獲得するために勉強や生活態度をはじめ、さまざまな努力を日頃から重ねている。そのため、娯楽などの息抜きを積極的に行えないでいたが、先生による勧誘と備品も貸し出されるという理由から、彼が顧問を務めるテニス部へ入部した。その後はめきめきと頭角を現し、女子テニス部のエース兼部長として活躍し、校内の体育会系ヒエラルキーの頂点に君臨するまでの頭角を現す。これらのやりとりや、日常的に先生と触れ合ううちに彼が示した親身な優しさに惹かれ、先生に恋心を抱く。思いを自覚した当初こそは控えめなアプローチにとどめて先生の方から手をださせようとしていたが、忍耐強く分をわきまえる先生の態度を前に業を煮やし、やがて我慢ができなくなると自分から告白するに至った。しかし、その際は先生と生徒という関係を理由に「卒業したら(大人になったら)またおいで」とにべもなく断られ、玉砕する。だが、めげることなく「卒業までに降参させてやる」と啖呵を切ると、その後もあきらめずにアプローチを繰り返し、先生に近寄るかわいい女子生徒には牽制をし続けた。テニスの県大会に出場した際には、準優勝以上に入ってインターハイに出場したらごほうびとして彼女にしてもらうという約束をついに取り付けたが、健闘もむなしく、タイブレークまでもつれ込んだ熱戦の末、惜しくも3位という成績に終わっている。その後は、3年生になっても明確に関係が進展することなく、卒業式を迎えて高校をあとにすることになる。しかし、高校生でなくなる直前の、3月末日の夜中、先生の家に押しかけると4月1日に日が変わったというウソをつき、エイプリルフールのウソでもいいから本音を聞かせてほしいとせまると、念願叶ってみごと、先生からの告白を引き出すことに成功している。その後はネタばらしによって、まだ現役だった生徒に告白させられたことを悟った先生が我慢の限界に達し、彼にせまられる形で結ばれると、翌朝、一部始終を記録した録音データを盾にし、晴れて先生と恋人になっている。先生が担当する学級の生徒であるアイちゃんのことは、かわいらしく自分より胸の大きな女子生徒として一目置いており、在学時代から卒業後まで先生に色目を使わないよう、あの手この手で警戒している。また、学校が採用する運動着などの営業に訪れていたOLである後輩ちゃんのことを、スタイルのキレイな美人のキャリアウーマンとして捉えており、将来的に彼女のような美人になる予定と考えている。高校卒業後は、弁護士を目指して大学の法学部へ進学し、そこでテニスサークルに所属している。同サークルには理系ちゃんも所属しており、新入生歓迎コンパの際に面識を得ている。
登場作品
月曜日のたわわ (げつようびのたわわ)
比村奇石の同人作品『月曜日のたわわ』の商業誌版。肉感的なヒロインたちが繰り広げる恋愛模様や、日常の風景がオムニバス形式で描かれる。「ヤングマガジン」2020年第51号から連載の作品。2016年10月と... 関連ページ:月曜日のたわわ