概要・あらすじ
学校に通うごく普通の女の子たちにふりかかる不幸の話し。祐子は母親の洋服ダンスから、香穂理は親戚のお兄さんから、美智代は好きな男の子から、花柄のすてきなワンピースを手に入れる。しかし、このワンピースに袖を通すことで、それぞれに悲劇が巻き起こる。
登場人物・キャラクター
祐子 (ゆうこ)
学校に通う一般家庭の少女。家庭科の料理材料をみんなで買いに行くとき、裕福なクラスメイト真由美がフランス製のきれいな服を着てくる。みんなが真由美をもてはやす中、その時のメンバーはみんな真由美の誕生日によばれる。 誕生日には祐子の好きな男子、土肥くんも来るという。土肥くんの手前、真由美よりきれいに見せたい祐子は、自宅のタンスから誕生日に来ていく服を探す。しかし、どれも真由美の服にはかなわない。涙を呑んでいたとき、祐子は母親の洋服ダンスから花柄のすてきなワンピースを見つける。 しかし、そのワンピースを見た母はひどく驚き着てはいけないと怒鳴った。しぶしぶ、自分の服を着て誕生会に行こうとしたが、服が破れてしまい、母のタンスにある花柄のワンピースを着てしまう。 そのワンピースを着たおかげで誕生会ではみんなの注目を集めるが、そのとたん顔つきが変わり「わたしだけ、死んだ」と異常な言葉を口走り始める。 駆けつけた祐子の母にワンピースを脱がされると気を失い元に戻るが、好きだった土肥くんの心は離れてしまう。
香穂理 (かおり)
学校に通う一般家庭の少女。母の弟のタカユキから花柄のきれいなワンピースをもらう。一度着て、とても気に入ったワンピースを部屋の壁にかけて眠ったが、目が覚めるとワンピースを着ていた。寝ぼけたと思い再びワンピースを壁にかけ眠ったが、起きるとまたワンピースを着ている。 その間に女の声を聴いたり、ワンピースの幻を見たりするが、自分の体調が悪いせいだと思っていた。しかし、家で再び眠りにつくと、起きた時にはワンピースを着ているのだった。 ワケのわからないショックで、それ以来、香穂理は部屋に閉じこもってしまう。彼女の母は「脱がせて焼いても着ちゃうんです。あれあの子の皮膚なんですよ。そばで見ると血管が見えるんですよ」と話す。
美智代 (みちよ)
学校に通う一般家庭の少女。背が高くショートカットでボーイッシュな自分が少し嫌いだった。かわいい服が似合い、女の子らしかったら好きな男の子へのアプローチも違っただろうと日々思っていた。ある日、好きな男の子、富樫くんが転校してしまう。 彼とロクに話もしてなかった自分を悔やんでいると熱が出て寝込んでしまった。布団に埋もれていると、転校してしまった意中の男子、富樫くんの名前で花柄のきれいなワンピースが届く。 そして、今度の日曜日に会おうという手紙も添えられていた。美智代は喜んで、そのワンピースを着て日曜日に待ち合わせの場所に向かう。しかし、それきり美智代は家にもどってこなかった。美智代の妹が聞いたところの話しでは、体がボロボロの男の子と町を歩いて行ったという。
クレジット
原作
呪いのワンピース (のろいのわんぴーす)
花柄模様でとても綺麗な、ある一着のワンピース。だがこのワンピースを着ると呪われてしまうという。現実に鬱屈を抱える少女たちの元に、どこからともなく呪いのワンピースは現われ、彼女たちを翻弄してゆく。PAR... 関連ページ:呪いのワンピース