概要・あらすじ
主人公の剣士ガッツはミッドランド王国で名を馳せた傭兵団「鷹の団」の切り込み隊長として、王国が長く戦い続けた百年戦争にて多大な戦功を挙げ、団長のグリフィスや女性剣士のキャスカなど大切な仲間を得て、名声を手にした。
ガッツはグリフィスの片腕として剣をふるい彼の王国を手に入れる野望に近づくが、グリフィスと対等な友でいるために、ある決意をする。
登場人物・キャラクター
ガッツ
がっしりとした体格の剣士。傭兵として放浪していたところ、敵方の傭兵団を率いていたグリフィスに見いだされ、決闘に負けたことから彼の率いる鷹の団に入団する。鷹の団では切り込み隊長として活躍し、戦功を挙げる。 一方でグリフィスの王国を手に入れる野望の上で、障壁となる人物の暗殺も請け負った。同じ鷹の団の女性剣士キャスカとは、当初反目しあうがのちに和解し、恋愛感情を抱く。
ピピン
ガッツの所属した鷹の団の幹部の一人。巨漢で寡黙だが気は優しい。見た目通り力仕事を得意とし、ガッツを片手で抱えることもできる。棍棒やハンマー系の武器を愛用している。鉱山で働いていた経歴の持ち主。
グリフィス
銀色の長髪に碧眼を持つ剣士。団長として傭兵団鷹の団を率い、ガッツの力を見込んで決闘ののち入団させた。剣の腕が一流なだけでなく天才的な策略家で、平民の出ながらカリスマ的な存在となる。冷酷さと少年のような無邪気さを持っており、人を惹きつける魅力を持っている。 自分の国を手に入れるという野望を抱いており、実際に騎士を拝命し伯爵の位を手に入れる。アクセサリとしてベヘリットを所持している。
鷹の団 (たかのだん)
『剣風伝奇ベルセルク』に登場する組織の名称。ガッツが所属した傭兵集団で、団長はグリフィスが務める。ミッドランド王国に与し、敵国のチューダー帝国との百年戦争において戦果を挙げたことで正規軍となる。 チューダー帝国からは「戦場の死神」と恐れられた。若手が多く、荒んだ雰囲気は薄いため傭兵としては異色と評される。キャスカ、ジュドー、コルカス、ピピン、リッケルトらも在籍した。
キャスカ
短い黒髪、褐色の肌を持つ女性剣士。ガッツが所属する鷹の団の幹部。貧しい農村の生まれで、口減らしのために売られたところをグリフィスに助けられ、鷹の団に入団した。グリフィスに心酔し、彼に特別扱いされるガッツへ嫉妬していたこともあったが、のちにガッツと惹かれあう。 剣の腕も立ち、グリフィス不在時には鷹の団団長代理を務めた。
シャルロット姫 (しゃるろっとひめ)
ミッドランド王国国王の一人娘にして第一王位継承者。実母とは死別している。箱入りの高貴な姫君らしく内向的な性格だが、平民出のグリフィスに恋をして、大胆な行動に出ることもある。
リッケルト
ガッツの所属した鷹の団のメンバーの一人で、まだあどけなさが残る小柄な少年だが、芯が強く周りへの気遣いもできる。戦いにおいてはボウガンを愛用しており、後方支援なども行なう。
コルカス
ガッツの所属した鷹の団の幹部の一人。元は盗賊だったが襲撃した鷹の団に返り討ちにされ団員となった。ガッツとはそりが合わず、事あるごとに寝首をかこうとする悪党らしい面もあるが、基本的にお調子者で鷹の団の栄達を喜び、女性に囲まれて浮かれる、人間味あふれる人物。
ジュドー
ガッツの所属した鷹の団にて、参謀を務めていた切れ者。金髪を一つに束ねた青年。手先も器用でナイフ投げなどを得意とし、旅芸人の一座にいたこともある。リーダーでなく二番手でいることを是としていた。 キャスカに好意を寄せていたが、打ち明けることはせず、彼女がガッツと結ばれることを望んだ。
場所
ミッドランド王国 (みっどらんどおうこく)
『剣風伝奇ベルセルク』に登場する架空の王国の名称。西洋中世風の描写が多く、王政を敷き、貴族制をとっている。隣接するチューダー帝国と百年戦争と呼ばれる長い戦争を続けている。王都にウインダム城が造営されている。
その他キーワード
ベヘリット
グリフィスが所持している。真紅の卵型の石に両目、鼻、口が乱雑に配置されており、動きを見せることもある。『覇王の卵』とも呼ばれる。ベヘリットの所持者は自分の血と肉と引き換えに世界を手に入れる運命とされ、所持者の意志に応えて蝕を引き起こす力を持つ。
蝕 (しょく)
『剣風伝奇ベルセルク』に登場する怪奇現象の名称。所持者の絶望によってベヘリットが血涙を流し、日蝕とともに異空間を出現させることで発生する。「降魔の儀」とも呼ばれる。禍々しい姿の「ゴッドハンド」をはじめとする、魔物が多数現れ、所持者が「捧げる」と決め宣言した、生贄となる人間たちに刻印が押され、次々と惨殺される地獄絵図が繰り広げられる。