概要・あらすじ
登場人物・キャラクター
アベル
比類なき天才と評された魔術師の男性。すべての魔術系統に適性のある「琥珀眼(こはくがん)」の持ち主。魔術を駆使して「黄昏(たそがれ)の魔王」を倒し、世界に平和をもたらした。しかし、魔族と同じ色の琥珀眼を持っていたこと、あまりに強大な力を秘めていたことを理由に、残党の掃討が始まる直前に勇者パーティーを追い出され、隠居を勧告されてしまう。これをきっかけに仲間と袂(たもと)を分かち、転生魔術を開発。自作した肉体に魂を移し、琥珀眼への迫害意識が和らいでいることを期待して、200年の眠りについた。転生先の肉体は学習能力のピークなどを考慮し、少年時代のアベルをモデルに作られている。最強の琥珀眼も引き継がれているが、肉体が魔力のピークである30代に成長するまで、本来の実力の3割も発揮できない。しかし、200年後の世界は技術の進歩と引き換えに人々の扱う魔術のレベルが著しく低下しているため、相対的にアベルの扱う魔術のレベルは周囲から抜きん出ている。覚醒後は魔王の娘のリリスに保護され、彼女の庇護(ひご)下で書物を読み漁(あさ)り、最低限の知識を獲得。大器晩成型の琥珀眼が「劣等眼」と呼ばれ、嘲笑の的になっている状況に困惑するも、自分を偽るようで気に入らないとして、コンタクトレンズの着用を拒否し、琥珀眼を隠さずに新たな人生を歩み始める。やがて2年の月日が流れ、風の勇者、ロイの子孫が学園長を務めるアースリア魔術学園に入学。琥珀眼を馬鹿にする者たちをあしらいながら、寮生活を送るようになった。なお、前世では魔術にしか興味がなく、30代後半にして女性経験ゼロだったが、転生からほどなく、リリスと身体を重ねている。
リリス
アベルに討伐された厄災の魔族「黄昏の魔王」の娘。魔王の死後、風の勇者、ロイたちに殺されそうになるも、アベルに助けられる。当初は父親の仇(かたき)でもあるアベルを恨んでいたが、安全な土地を求めてアベルと旅した半月ほどのあいだに彼の人柄に触れ、恋慕うようになる。この頃、アベルから魔術の扱いや人間の暮らしについて教わっている。やがて、姿を消したアベルに恩返しをするべく世界を巡り、アベルの転生先の肉体を発見。領主に恩を売るなどしてアベルを迎える地盤を固め、200年の眠りから目覚めたアベルを保護した。当時は5歳にも満たない幼女だったが、200年もの月日を生きたことで銀色の長髪を靡(なび)かせたグラマーな姿に成長した。その美貌は前世で女性に興味を示さなかったアベルすらも驚嘆したほどである。また、本来は万能の「琥珀眼」だが、要らぬトラブルを避けるためにコンタクトレンズで水の魔術に長(た)けた「碧眼(へきがん)」に偽装している。人間社会に溶け込む技術は一流で、アベルのような規格外の実力者でなければ、魔族の気配を察することすらできない。アベルが目覚めてからはハウスメイドの仕事と家事を両立させ、アベルがヒモになっても構わないとまで発言していたが、やがて魔術で仕事をするには相応の学歴が必要であることを示し、アースリア魔術学園への入学をうながした。アベルの学園生活をサポートするべく、リリス自身もアースリア魔術学園に教師として潜入することになる。才色兼備ながら、告白した勢いでアベルを浴室へ連れ込むなど、アベルへの愛情が暴走してしまうことも多い。また、アベルに敵対する者には冷ややかで、領主の息子のバースがアベルを罵った際には、彼に膝蹴りをお見舞いしてゴミ呼ばわりした。
クレジット
- 原作
-
柑橘 ゆすら
- コンテ
-
猫箱 ようたろ
- キャラクター原案
-
ミユキルリア
書誌情報
劣等眼の転生魔術師 〜虐げられた元勇者は未来の世界を余裕で生き抜く〜 16巻 集英社〈ヤングジャンプコミックス〉
第1巻
(2019-03-19発行、 978-4088912820)
第10巻
(2022-06-17発行、 978-4088923543)
第11巻
(2022-10-19発行、 978-4088924847)
第12巻
(2023-02-17発行、 978-4088926155)
第13巻
(2023-07-19発行、 978-4088928142)
第14巻
(2023-12-19発行、 978-4088930350)
第15巻
(2024-03-18発行、 978-4088931890)
第16巻
(2024-04-18発行、 978-4088932026)