概要・あらすじ
夏樹亜子美(アコミ)の交際相手である二ノ宮ポン太は、誰もが羨む超美形男子。そのうえ、品行方正にして人当たりが良く、身体能力も抜群。何事にも一生懸命で、恵まれた容姿を奢ることもない、まさに絵に描いたような理想の彼氏である。しかし、二ノ宮には1つだけ大きな欠点があった。何を隠そう、彼はバカだったのである。アコミは、二ノ宮が連日のように巻き起こす小さなトラブルに頭を抱えながらも、彼女として健気にフォローを続けるのであった。
登場人物・キャラクター
二ノ宮 ポン太 (にのみや ぽんた)
夏樹亜子美(アコミ)のバカな彼氏。1月1日生まれの21歳。身長182センチ。眼鏡をかけており、亜麻色の髪と左目の下にある泣きボクロが特徴。シャツにベストかジャケットを合わせて、ラフに着こなしていることが多い。度を超したイケメンで、その美貌は道を歩いているだけで、自然と女性が群がってしまうほど。性格は真面目で正義感に溢れており、困っている人や動物を見ると、すかさず助けに向かうなど行動力もある。 また、一見すると優男だが、それなりに筋肉質で身体能力も高い。しかし、天性のバカが災いしてルールを覚えられないため、スポーツをやっても結果は出ない。現在はニートで、アルバイトすら満足にこなせないが、手先は器用で料理の腕はアコミ以上。また、一子相伝の必殺拳「牙狼風拳」を会得している。 神堂南西高校に通っていた頃は、イケメン四天王の筆頭とされていた。
夏樹 亜子美 (なつき あこみ)
二ノ宮ポン太の平凡な彼女にしてツッコミ役。7月1日生まれの15歳で高校1年生。身長155センチ。一部をお団子にしたミディアムヘアが特徴。また、頭頂部にはアホ毛が立っていることが多い。中学までは水泳に打ち込んでいたが、高校進学を機に引退した。二ノ宮のことを本人以上に心配しており、アルバイトの面接に同伴するなど非常に過保護。 その世話焼きは、恋人を通り越して母親の域にまで達している。なお、二ノ宮とは「ドンキ」と呼ばれる店で出会って交際に至ったようだが、馴れ初めの詳細に関しては明らかにされていない。
夏樹 大輝 (なつき だいき)
夏樹亜子美の弟で小学生の男子。夕食時の団欒で二ノ宮ポン太の存在をアコミの父にバラしてしまい、娘の彼氏と父親の面会というラブコメの定番イベントを発生させる原因を作った。また、のちに二ノ宮に宿題の手伝いを頼む、という大失態を犯す。
アコミの父 (あこみのちち)
夏樹亜子美(アコミ)の父親。高校の数学教師の男性。オールバックにした白髪交じりの髪と太い眉毛が特徴。厳格な性格をしており、二ノ宮ポン太の存在を知ると、人となりを見極めるべく家に呼びつけた。話をするなかで二ノ宮がニートであることを知ると激怒し、アコミとの交際に猛反発する。
アコミの母 (あこみのはは)
夏樹亜子美の母親。両耳の出たミディアムヘアが特徴の女性。最初から娘の交際に反対している素振りはなかったが、二ノ宮ポン太の美貌を目の当たりにすると完全に陥落。警戒を強めるアコミの父とは対照的に、友好的な姿勢を見せるようになった。
黒咲 ピー助 (くろさき ぴーすけ)
二ノ宮ポン太の親友。元神堂南西高校のイケメン四天王。イケメンながらバカなのが残念な男性。仏頂面とメッシュの入った髪が特徴。中学時代に下駄箱に入っていたラブレターを果し状と勘違いして以来、女子から憎まれていると思い込んでいる。趣味は虫採り。
黒咲 霧花 (くろさき きりか)
黒咲ピー助の妹で中学2年生。頭の両脇で結んだ髪の毛が特徴の女子。同級生がピー助のことを、カッコいいお兄ちゃんとして、もてはやしていることに困惑している。ピー助に対しては愛憎の混じった複雑な感情を抱いており、ヒモになれば良いというピー助の母の楽観的な意見には、懐疑的な態度を見せる。
ピー助の父 (ぴーすけのちち)
黒咲ピー助の父親。黒咲家で一番の常識人の男性。仕事を探すことすらしないピー助に頭を悩ませており、強く叱責する立場にある。登場シーンはわずか7コマと非常に少ないが、切れ味鋭いキレ芸で強い存在感を示す。
ピー助の母 (ぴーすけのはは)
黒咲ピー助の母親。ワンレングスのロングヘアが特徴の女性。眼鏡をかけており、レンズの下の目は描かれていない。イケメンは生きているだけで価値がある、という独自の考えを持ち、現在進行形でピー助を甘やかしている。
西条 ペル彦 (さいじょう ぺるひこ)
二ノ宮ポン太の親友。元神堂南西高校のイケメン四天王。イケメンながらバカなのが残念な男性。長身と長髪が特徴。フォークダンスの相手が鼻血を出して倒れた経験から、自分はなんらかの病原菌を持っていると思い込んでいる。
鳳 モニョ吉 (おおとり もにょきち)
二ノ宮ポン太の親友。元神堂南西高校のイケメン四天王。イケメンながらバカなのが残念な男性。天然パーマとぱっちりした目が特徴。端から見るとスタイリングしたようなオシャレな髪型だが、本人は天然パーマのせいで、一生彼女はできないと思い込んでいる。
木村 (きむら)
二ノ宮ポン太の元クラスメイト。ずんぐりした体型で、頭頂部だけに髪の毛が生えている男性。神堂南西高校の出身でありながら、比較的まともな思考回路を持っている稀有な人物。ある理由からイケメン四天王を嫌悪しているが、ファミレスやコンビニなど様々な場所で彼らと遭遇してしまう。
日村 祥次 (ひむら しょうじ)
夏樹亜子美(アコミ)と同級生の男性。長髪と垂れ目、長い睫毛が特徴で、自らの容姿に絶大な自信を持つナルシスト。入学した頃からアコミに好意を寄せており、彼氏持ちとはつゆ知らず、アコミに交際を申し込む。なお、彼をイケメンとする作中の記述は、大半が日村祥次のモノローグである。
ユカリ
夏樹亜子美(アコミ)の中学時代の同級生の女性。ウェーブのかかったセミロングヘアとリボン型の髪飾りが特徴。かつてアコミを一方的にライバル視していたが、勉強も部活動もあと一歩のところで及ばず、嫌味を言ったり嫌がらせをしたりしていた。アコミと偶然の再会を果たすと対抗心が再燃し、露骨な彼氏自慢を始める。
コンピュータ販売の女性 (こんぴゅーたはんばいのじょせい)
コンピュータ販売員の女性。バレッタでハーフアップにしたロングヘアが特徴。抜群のスタイルで、その色気と話術を駆使して、数多の男性に、型落ちした在庫パソコンを高額で売りつけた実績を持つ。新たな標的として二ノ宮ポン太に目をつけると、二ノ宮の性別を超越した美貌に怯(ひる)みながらも、商材のアピールを始める。
自殺志願の女性 (じさつしがんのじょせい)
腰まで届くほどのポニーテールが特徴の女性。恋人に振られてしまったため人生に絶望し、飛び降り自殺を企てる。しかし、決意を固めてベランダから身を乗り出したところで、謎のイケメンを発見。その眼差しから、あるメッセージを読み取る。
その他キーワード
神堂南西高校 (しんどうなんせいこうこう)
二ノ宮ポン太、黒咲ピー助、西条ペル彦、鳳モニョ吉、木村の母校。関東一の進学校として有名な神堂高校の、南西50キロに位置する高等学校。日本一のバカ学校としてその名を知られており、大きな声で元気なあいさつができたら入学できる、と噂されている。小学生の夏樹大輝ですら、その存在を認知している。
イケメン四天王 (いけめんしてんのう)
かつて神堂南西高校に通っていた4人の美男子の総称。二ノ宮ポン太、黒咲ピー助、西条ペル彦、鳳モニョ吉のことを指す。在学中の彼らは絶大な人気を誇り、女生徒のみならず女性教諭からも、黄色い声援を浴びていた。しかし、バカなので、モテていることを誰一人として自覚できず、4人とも彼女ができないまま卒業してしまった。 なお、神堂南西高校の女生徒が主体となって編集した卒業文集には、付録としてイケメン四天王のキラカードが封入されている。二ノ宮のカードには、最高の攻撃力が設定されている。