概要・あらすじ
2019年(正化31年)に制定されたメディア良化法。結果、メディア良化委員会と、読書の自由を守るために武装化した図書館の抗争が30年も続いていた世界の日本。自衛隊や警官よりも危険とされる職業図書隊員。
過去に、図書隊員から助けられたことがある少女、笠原郁は念願の図書隊員になることができた。激しい訓練を乗り越えて、郁は、ついにエリートの精鋭部隊ライブラリー・タスクフォースの初の女性隊員として配属される。
登場人物・キャラクター
笠原 郁 (かはさら いく)
一等図書士、22歳。身長170センチという長身と類い希な運動神経を生かして、図書隊員のエリート部隊ライブラリー・タスクフォースに配属される。階級は一等図書士。高校時代に救われた図書隊員(彼女にとっては王子様)との再会を夢見て図書隊員となる。 「○○さんがピンチだ!すぐに助けに行かなくちゃ」という、頭よりも行動が先というタイプ。座学は苦手。
手塚 光 (てづか ひかる)
図書特殊部隊・堂上班所属。一等図書士。22歳。自ら日々訓練訓練と努力を惜しまない秀才型。故に、周囲の失敗には厳しい。特に座学が苦手な笠原郁に対しては容赦ない指摘がはいる。図書館協会の会長の息子。
柴崎 麻子 (しばさき あさこ)
武蔵野第一図書館・図書館業務部の図書館員。一等図書士。22歳。郁のルームメイト。頭脳明晰容姿端麗。おまけに気が利く。情報集積の達人。色々な場面で、郁たちを助ける。
玄田 竜介 (げんだ りゅうすけ)
三等図書士。43歳。防衛部・図書特殊部隊隊長。熱血漢。義理人情を尊ぶ。敵は力で押しつぶしてしまえと無茶を言う武人気質の持ち主。
図書隊 (としょたい)
『図書館戦争』の用語。メディア良化法に対して、「図書館の自由に関する宣言」を元に図書館の自由法を制定。簡単に言えば、本を守るという意図で図書館が作った防衛組織。正化16年に設立された。
小牧 幹久 (こまき みきひさ)
図書特殊部隊・堂上班の副班長。班長と副班長という立ち位置だが、堂上とは階級も学年も同じ。早生まれなので今の年齢は26歳。堂上と同じく笠原郁たちを指導する。熱血漢の堂上篤とは対照的で、優しい物腰で常に笑顔だが、時々、凍り付くほどシビアな言葉が出てくる。
堂上 篤 (どうじょう あつし)
図書特殊部隊・堂上班の班長。二等図書士、27歳。笠原郁たちを指導した鬼教官でもある。質実剛健、責任感が強い。その頑なさに、ちょっと頑固かもと見えてしまう一面もある。
稲嶺 和市 (いなみね かずいち))
関東図書館基地指令。階級は特等図書監。名実共に、笠原郁たちの指導者。正化11年2月7日に起こった「日のの悪夢」事件で、右足を失ってしまった。それ以来、車いすでの生活を強いられる。
イベント・出来事
日野の悪夢 (ひののあくむ)
『図書館戦争』に登場する事件。劇中登場人物のすべての心に残る惨劇。「あの、日野の悪夢を二度と起こすな」や「日野の悪夢を胸に」などと精神的支柱として存在する。正化11年2月7日。メディア良化法を大義に政治結社が当時の公共図書館のシンボルであった日野市立図書館を襲撃した事件。 12人の死者を出した大惨事。
その他キーワード
メディア良化法 (めでぃありょうかほう)
『図書館戦争』の用語。重要な法案。公序良俗に反する悪書をこの世から追放しようという意味で作られた法。正義を振りかざしているのだが、実は、表現の自由を奪う悪法。その取り締まりに抵抗する物には武力行使も許可されている。