地政学ボーイズ ~国がサラリーマンになって働く会社~

地政学ボーイズ ~国がサラリーマンになって働く会社~

理央の代表作の一つ。地球を一つの会社に見立てた「オフィス地球」を舞台に、日本の擬人化キャラクター・ヒノモトが主人公を務めている。地政学をテーマにしており、世界各国の擬人化キャラクターをとおして、国同士の交流や関係性を、ユーモアを交えて分かりやすく描いた国擬人化コメディ。秋田書店「ヤングチャンピオン」2021年21号から掲載の作品。「次にくるマンガ大賞2024」コミックス部門にノミネートされた。

正式名称
地政学ボーイズ ~国がサラリーマンになって働く会社~
ふりがな
ちせいがくぼーいず くにがさらりーまんになってはたらくかいしゃ
漫画
ジャンル
ギャグ・コメディ
 
その他歴史・時代
レーベル
ヤングチャンピオン・コミックス(秋田書店)
巻数
既刊6巻
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地球という名のオフィスで、世界各国が右往左往

本作の主人公であるヒノモトは、日本の擬人化キャラクター。アメリックの後ろ盾のもと、デスクの近い近隣の中国やロシアの影響をなんとか凌いで、生存競争に生き残ろうとしている。また、中国はロシアと収納棚の面積で争っていたり、フランスがイギリスの傍若無人ぶりに苛立っていたり、ギリシャがロシアと飲み歩いたせいで財政が破綻したりと、オフィスは世界各国が入り乱れてつねに騒がしい。ヒノモトは「俺は日本、国土のせまい小さな島国。このオフィス地球での生存競争に生き残ってやる!」をスローガンにしている。

世界情勢を会社の人間関係に置き換える

本作のタイトルにもなっている地政学とは、地図を元に各国の政治や軍事、経済活動を考える学問である。たとえば日本やイギリス、オーストラリアなど、国境の多くが海に面しているシーパワー(海洋国家)は海上支配が得意だが、海外情勢の変化に影響を受けやすい。一方、ロシアや中国などユーラシア大陸にあるランドパワー(大陸国家)は鉄道・道路が発達しているが、隣国との国境争いが起きやすいなどの特徴がある。本作はこういった各国の特徴をおさえ、現在起こっているデリケートな国際問題を、オフィスの人間関係に置き換えて面白おかしく描いている。

登場人物・キャラクター

ヒノモト

日本の擬人化キャラクター。スーツの上から袢纏をまとった男性で、外見年齢は28歳。身長は170センチ。長い黒髪を後頭部でお団子にまとめ、かんざしを挿している。細かい作業や速読と要約、和弓を得意としている。かつて引きこもり気味だったが、アメリックが強引に交流を開始した結果、世界各国の擬人化キャラクターとも交流を持つようになる。オフィス地球の中で、最も実力と発言力を持つアメリックの後ろ盾を得て、オフィス内の生存競争を勝ち抜こうとしている。趣味はオタ活と家事全般。豆苗を育てるのを日課にしている。好きなものは寿司と和菓子、温泉、動物。苦手なものは当日の急な誘い。

アメリック

アメリカの擬人化キャラクター。つねに迷彩服を着ている男性で、外見年齢は23歳。身長は181センチ。金髪ショートヘアで、サングラスをカチューシャのように頭に乗せている。ボクシングやマリンスポーツ、チェスを得意としている。かつて、血縁関係に当たるイギリスの擬人化キャラクターであるキングの所有物件に下宿していたが、彼の所有する紅茶をすべて海に捨て、下宿を乗っ取って独立した。オフィス地球の中で最も影響力を持っているが、最近急激に力をつけてきた中国を牽制するため、ヒノモトをうまく利用している。趣味は射撃とジムトレーニング、ゲーム。ジョギング兼近所の見回りを日課としている。好きなものはバーベキューと甘いもの、ヒーローアクション映画、ホームパーティ。苦手なものはポーカーフェイスでいることとブロッコリー。

クレジット

原案

沢辺 有司

書誌情報

地政学ボーイズ ~国がサラリーマンになって働く会社~ 6巻 秋田書店〈ヤングチャンピオン・コミックス〉

第1巻

(2022-07-20発行、 978-4253308113)

第2巻

(2023-01-20発行、 978-4253308120)

第3巻

(2023-08-18発行、 978-4253308137)

第4巻

(2024-01-18発行、 978-4253308144)

第5巻

(2024-07-19発行、 978-4253308151)

第6巻

(2025-01-20発行、 978-4253308168)

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