地味で普通の少年×地雷系(と噂の)美少女
クラス替えを経た新学期の初日、三白眼の少年、黒木と美少女の地原舞が隣の席になったことから物語は始まる。黒木は、女子との接点がなく、おしゃれでもない地味な少年。一方、舞は人形のような白い肌に赤い唇、赤らんだ目元や常に憂いを含んだ表情などから、「地雷系」と噂されている有名人である。舞はじっと黒木を見つめ続け、その後、彼の顔をぐいっと引き寄せ、耳元で「教科書見せて」とささやく。激しく動揺しながらも平然を装い、黒木は数学の教科書を貸してあげる。すると舞はにこりと笑って、日本史の教科書をお返しにくれるのだった。容姿だけで危険人物だと思われている舞だが、じつは天然ポンコツ女子である。新学期にあたり、「となりの席の子と仲良くする」という目標を立てており、黒木に接近したのだ。本作は、距離感がおかしく、独特のテンポで生きている舞と、彼女に翻弄されながらもドキドキが止まらない黒木の青春を描いたラブコメディである。
積極的な舞に戸惑う黒木
舞は、黒木と一緒に帰りたがったり、学校の外でも話したいという理由でチャットIDを教えるなど、積極的に近づいてくる。しかし、無表情で危険な雰囲気を醸し出している舞の本心はわかりづらい。おまけに黒木は自己肯定感が低い少年で、自分なんかになぜ舞が近づいてくるのかわからず、戸惑うことばかりである。しかし、一緒にご飯を食べたり、デートしたりと交流を重ねるうちに、次第に舞に好意を抱くようになっていく。
ライバル(?)出現と林間学校
ある日、黒木の旧友である日比谷と風見が学校にやってくる。彼らは黒木のことが大好きで、お互いに自分のほうが仲が良いといって譲らない。三人は保育園のお泊り会でも並んで寝ていたらしい。彼らの様子を見ていた舞は、激しい嫉妬を覚える。そこで、数少ない友達の岩倉千夏に、「黒木の一番の友達としての地位が危ぶまれている」と相談する。千夏は、黒木との旅行を計画する舞を制止し、もうすぐ林間学校があることを告げた。林間学校で同じ班になった舞と黒木は、バスで隣同士に座り一緒にカレーを作る。そして夜は、「黒木くんが寝たら帰るから」と、舞が黒木のテントにやってくるというドキドキなイベントも発生する。
登場人物・キャラクター
地原 舞 (ちはら まい)
高校2年生の女子。地雷系と噂され危険人物として知名度が高いが、じつは天然ポンコツ系。運動音痴で自転車に乗れない。黒のロングヘアー、赤らんだ目元、人形のように白い肌、赤い唇と八重歯、常に憂いを含んだ表情が特徴の美少女。近眼で赤いカラーコンタクトをしているが、度は入っていない。新学期を迎え、黒木の隣の席になる。無口で人を凝視する癖があり、たまに「キキキ……」と笑う。
黒木 (くろき)
高校2年生の男子。小柄でどちらかというと陰キャで、三白眼が特徴。両親と小学生の妹がいる。運動音痴で自転車に乗れない。新学期を迎え、地雷系と噂される地原舞の隣の席になる。地原の予測不能の行動に警戒するが、交流するうちに彼女はちょっと不思議で面白いだけなのではと思い始める。
岩倉 千夏 (いわくら ちなつ)
高校2年生の女子。ツインテールが特徴の明るいギャル。舞のことが大好きで、世間知らずで天然な彼女の導き手を自負している。舞にいろいろな服を着せたり、メイクを好きに施したりする「舞で楽しむ会」を定期的に開催している。
書誌情報
地雷なんですか? 地原さん 7巻 一迅社
第1巻
(2022-07-25発行、978-4758024389)
第2巻
(2023-02-01発行、978-4758024877)
第3巻
(2023-07-01発行、978-4758025539)
第4巻
(2023-12-25発行、978-4758026291)
第5巻
(2024-06-25発行、978-4758027212)
第6巻
(2025-01-01発行、978-4758028257)
第7巻
(2025-07-01発行、978-4758029230)







