あらすじ
児童相談所に勤務する男、夏目新(アラタ)は担当児童の少年である山下卓斗から「自分の代わりにとある死刑囚に会いに行って欲しい」という依頼を受ける。その死刑囚とは、卓斗の父親を殺害し、死体をどこかに隠した連続殺人鬼の品川真珠。死体の隠し場所を探るため、アラタは拘置所にいる真珠と面会する。情報を引き出すために、アラタは真珠にプロポーズするという大胆な手段に出る。「どうせ死刑囚が釈放されることはない」と高をくくり、真珠を騙し通そうとするアラタ。しかし、高い知能を持つ真珠は、再審での無罪を勝ち取ろうと画策し始めるのだった。
実写映画
2024年実写映画化。9月6日より公開。監督は堤幸彦。主人公の夏目新を柳楽優弥、品川真珠を黒島結菜が演じる。
登場人物・キャラクター
夏目 新 (あらた)
児童相談所に勤務する30代の独身男性。長身で細身。荒んだ家庭環境で育ち、両親や夫婦、婚姻といった関係には不信感を抱いている。深い洞察力を持ち、正義感も強い。しかし荒っぽい面もあり、自分の子供を虐待する親に暴力を振るうことも躊躇しない。児童相談所における自分の役割を、法律などに縛られずに動ける「鉄砲玉」だと表現している。担当児童の山下卓斗からの依頼で、死刑囚の品川真珠と接触。真珠に結婚を申し込み、自分に興味を引いて彼女から情報を引き出そうとする。
品川 真珠 (しながわ しんじゅ)
21歳の女性。四人の男性を殺害し、死体をどこかへ隠した罪で死刑判決を受け、再審のために拘置されている死刑囚。高校生の少女のようなあどけない容姿をしている。歯並びが悪く、一人称は「ボク」。犯行時は太っており、ピエロのメイクをして死体を解体していたところを逮捕されたことで、「品川ピエロ」という呼び名をつけられている。生い立ちには謎が多く、学業的には落ちこぼれだった。しかし、現在では高い知能を持っており、自分に結婚を申し込んできた夏目新の目的にも気づいている様子がある。犯行に関しては無罪を主張しており、アラタや弁護士の宮前光一などを利用し、釈放されようとしている。
山下 卓斗 (やました たくと)
14歳の少年。品川真珠に父親を殺害され、死体の首をどこかへ隠されている。真珠から死体の隠し場所を聞き出すために、児童相談所で自分の担当職員だった夏目新の名前を使い、真珠と文通を行っていた。その後、アラタに、真珠と直接会いに行ってほしいと依頼する。
宮前 光一 (みやまえ こういち)
品川真珠の私選弁護士。夏目新と同じくらいの長身の男性。かつて虐待されていた、少女時代の真珠と偶然出会ったことがある。真珠の生い立ちに同情心を抱いており、裁判では情状酌量を勝ち取ろうとしている。真珠からは「お人好し」と評されている。
書誌情報
夏目アラタの結婚 12巻 小学館〈ビッグ コミックス〉
第1巻
(2019-11-29発行、 978-4098604845)
第2巻
(2020-03-30発行、 978-4098606566)
第3巻
(2020-07-30発行、 978-4098606825)
第4巻
(2020-11-30発行、 978-4098607693)
第5巻
(2021-04-30発行、 978-4098608720)
第6巻
(2021-08-30発行、 978-4098611300)
第7巻
(2022-01-28発行、 978-4098612383)
第8巻
(2022-06-30発行、 978-4098613182)
第9巻
(2022-12-28発行、 978-4098614882)
第10巻
(2023-04-28発行、 978-4098616930)
第11巻
(2023-09-28発行、 978-4098625260)
第12巻
(2024-03-29発行、 978-4098626922)