夢の雫、黄金の鳥籠

夢の雫、黄金の鳥籠

16世紀初頭のオスマン帝国を舞台にした壮大な歴史ロマン。陰謀渦巻く後宮で懸命に生き抜く少女、アレクサンドラの姿を描く。篠原千絵の人気作品『天は赤い河のほとり』に続く歴史サスペンス。

正式名称
夢の雫、黄金の鳥籠
ふりがな
ゆめのしずく きんのとりかご
作者
ジャンル
その他恋愛・ラブコメ
 
その他歴史・時代
 
サスペンス
レーベル
フラワーコミックス α(小学館)
巻数
既刊20巻
関連商品
Amazon 楽天 小学館eコミックストア

あらすじ

第1巻

アレクサンドラの住む北の地方の小さな田舎の村、ルテニアは、ある夜、突如現れたタタール人の集団に襲われた。ルテニアで暮らすアレクサンドラは、オーリャと共に連れ去られ、奴隷市場に商品として売りに出される事となる。このまま鳥籠の中で生涯を終えるのは嫌だと、アレクサンドラは、オーリャと共にタタール人のもとから逃げ出す。アレクサンドラは無事逃げ出したものの途中で暴漢に襲われ、偶然居合わせたイブラヒムに助けられる。そしてイブラヒムは奴隷市場でアレクサンドラを買い、自分の邸宅で教育を受けさせる。恩人のイブラヒムの期待に応えようと努力をするアレクサンドラだが、いっしょの時間を過ごしていくうちにイブラヒムに恋心を抱くようになっていく。自分をイブラヒムのハレムに入れてほしいと懇願するアレクサンドラに対し、イブラヒムは彼女をスレイマン一世に献上するために育てたと打ち明ける。そして予定通りアレクサンドラはスレイマン一世のハレムに入り、女同士の争いに巻き込まれていく。

第2巻

スレイマン一世の子を妊娠したエリザヴェータが行方不明になった。アレクサンドラは心配するものの、周囲では誰もその事を話題にせず、アレクサンドラは改めてハレムの異質さを知る。そして時を同じくして、アレクサンドラはスレイマン一世の側室となる。側室になったアレクサンドラはスレイマン一世に書物をねだり、その言動に興味を示したコジャ・カシムはアレクサンドラの教師役を買って出る。一方、スレイマン一世は強固な要衝「ベオグラード」を落とそうと、部下やイブラヒムと戦略を練っていた。アレクサンドラはそんなスレイマン一世の事を知りたいと願い、ベオグラードについて勉強をするなど努力を重ねる。勘もよく、色恋沙汰だけではなく軍事の話もできるアレクサンドラを、スレイマン一世はますます贔屓し、ギュルバハルは嫉妬する。そこで毒殺を試みたり、ギュルバハルのお茶会に招待して牽制したりとアレクサンドラを挑発するが、いずれも失敗に終わる。業を煮やしたギュルバハルは、アレクサンドラと縁のあるイブラヒムに目をつけ、イブラヒムが敵と通じているという噂を流す。これによりイブラヒムは、審問にかけられる事になってしまう。

第3巻

スレイマン一世イブラヒムは、要衝「ベオグラード」を落とすために長期遠征へと向かった。残されたアレクサンドラが側室の「ハマム」を初めて訪れると、そこでハディージェから声を掛けられる。ハディージェは以前、無実の罪で審問にかけられたイブラヒムを救うため、アレクサンドラが図書館に向かうふりをして秘密裏にハレムを抜け出した事を知っており、取引しないかと持ち掛ける。警戒するアレクサンドラだったが、実はハディージェはアルヴィーゼ・グリッティと恋仲で、顔を合わせるためにアレクサンドラの協力を求めていただけであった。無事にハディージェとアルヴィーゼを引き合わせたアレクサンドラは、二人から、特別な側室だという事を周囲に知らしめるため、戦場にいるスレイマン一世に書簡を出す事を勧められる。こうしてアレクサンドラはスレイマン一世と、イブラヒムにも心を込めた書簡を出すのだった。書簡を受け取ったスレイマン一世は喜び、一方のイブラヒムは大いに動揺する。だが、戦場に向かったアルヴィーゼから「アレクサンドラを手に入れたいのであれば出世しろ」とアドバイスを受け、イブラヒムは奮起。ベオグラードはついに陥落し、活躍したイブラヒムはスレイマン一世に新しい地位を授けられる事となった。そして、遠征から帰ったスレイマン一世は、第一夫人のギュルバハルを差し置いてアレクサンドラを寝所へと招く。これによりギュルバハルは、ますますアレクサンドラに対して危機感を募らせていく。

第4巻

アレクサンドライブラヒムが惹かれ合っているのではないかと感じたギュルバハルは、お互いの名前を使って密会させ、スレイマン一世を欺いている事を周囲に知らしめようと計画を立てた。しかし、事前に罠に気づいたアレクサンドラは、これを利用してギュルバハルを貶める事に成功。さらに立場が弱くなったギュルバハルは、部下を使ってハマムで入浴中のアレクサンドラを誘拐。そのまま布に包み、冷たい湖に放り投げてしまう。しかし、そこへイブラヒムが現われ、アレクサンドラを救出する。イブラヒムは凍えるアレクサンドラを自身の邸宅に招き入れ、応急処置をしようとするが、久しぶりに会ったアレクサンドラとイブラヒムは恋心が一気に燃え上がり、二人は一夜を共に過ごす事となる。次の日、何食わぬ顔でハレムに戻ったアレクサンドラに対し、ギュルバハルは驚愕。一方のアレクサンドラは、イブラヒムと幸せになるまでは絶対に誰にも殺されないと心に誓い、「ハレム」で生きていく事を決意する。そんな中、スレイマン一世は次の遠征先を「海蛇の牙城」と呼ばれるロードスに決めるのだった、

第5巻

ついにアレクサンドラは懐妊するが、イブラヒムと一夜を過ごした事もあり、複雑な感情を抱いていた。そんな中、アレクサンドラ懐妊の知らせを受け、ハレムではギュルバハルにつくか、アレクサンドラにつくか妾達が騒ぎ出す。現在、スレイマン一世から寵愛を受けるアレクサンドラがリードしているかのように見えていたが、ある時、アレクサンドラ派の妾が惨殺される事件が発生。さらに深夜にアレクサンドラ、サハルら女官が見知らぬ男達に襲われる事件も発生する。アレクサンドラは助けを求めるが、ギュルバハルからの仕返しを恐れる者達は、そんなアレクサンドラの声をいっさい無視。そんな中、アレクサンドラらはメフストシャフィークに助けられ、かろうじて一命を取り留める。一方、何としてでもアレクサンドラを失脚させたいギュルバハルは、ハフサ・ハトゥンに取り入ろうと考えるが相手にされず、ついに行き詰ってしまう。その頃、スレイマン一世率いるオスマン帝国軍はロードスに到着する。

第6巻

ロードスに到着したオスマン帝国軍は攻撃を開始。しかしその後、戦闘は2か月にも及ぶものの、城を落とす事ができずにいた。何としてもハディージェと結婚をしたいアルヴィーゼ・グリッティは、祖国を裏切ってでも手柄を立てたいと奮闘。その姿を見たイブラヒムは、手柄を上げてもスレイマン一世の寵愛を一身に受けるアレクサンドラを手に入れる事は難しいのではないかと考えつつも、とにかく行動を起こそうと、城の内部にスパイとして潜入する。そして凄腕の壁職人により防備が万全な事、一方で内部が長期間の籠城により疲弊しつつある事を知る。そこでイブラヒムは、自ら投降した者の命と財産のすべてを保護する、と城にいる者達に呼びかける。城の内部では投降を検討する者達も現われ、そんな中、壁職人が戦死した事で風向きはオスマン帝国軍側に有利になる。そしてついに城は落ち、ロードスはオスマン帝国のものとなった。久々にオスマン帝国へと戻ったイブラヒムは、遠征中にハレム内でギュルバハルとアレクサンドラの地位が逆転し、現在はアレクサンドラが一番の権力を持っている事をハディージェから知らされて驚愕する。

第7巻

懐妊中のアレクサンドラの周囲では、ギュルバハル派の重要人物が次々と殺害される事件が起きていた。ハレム内では裏でアレクサンドラが糸を引いていると噂になっていたが、当のアレクサンドラにはいっさい身に覚えがなく、意図せずに陰謀に巻き込まれている事を実感する。そんな中、アレクサンドラは占い師に変装したギュルバハル付きの女官に襲われるが、そこをメフストシャフィークに助けられる。そして彼らは、これまでのギュルバハル派の重要人物殺害も自分達が行っていたと告白する。二人はイブラヒムからアレクサンドラを守るよう指示されており、アレクサンドラの命を狙うものを率先して排除していたのである。アレクサンドラは自身の置かれている境遇に戸惑いつつも、今は子供を無事に出産する事、そしてイブラヒムを信じて待つ事を選択。一方、イブラヒムはロードス遠征でオスマン帝国軍を勝利に導いた功績により、スレイマン一世から太宰相の地位を与えられ、生涯自分に尽くしてほしいと懇願される。これによりイブラヒムは、アレクサンドラを下賜したいと言い出せずに終わってしまう。そんな中、アレクサンドラは無事男児を出産。これにより、スレイマン一世はアレクサンドラを第二婦人(カドゥン)とするのだった。

第8巻

エジプト総督として配置されていたアフメットが、スレイマン一世に対して叛乱を起こした事で、太宰相になったイブラヒムはその対応に追われていた。それはスレイマン一世がイブラヒムを自分の右腕とすべく育成しているという意味であり、同時にアレクサンドラを下賜したいという本心を、ますます隠して過ごさなくてはならない状況になった事を表していた。そしてスレイマン一世は、優れた太宰相にはいい嫁が必要だと、イブラヒムとハディージェの結婚を決める。アレクサンドラを介して事実を知ったアルヴィーゼ・グリッティは、二人の子供を懐妊中のハディージェを連れ、駆け落ちを決意。アレクサンドラとイブラヒムも二人に手を貸すが、これはスレイマン一世に見抜かれていた。ハディージェはハレムに連れ戻され、アルヴィーゼは拘束され、以降スレイマン一世しか行方を知らない状態になる。その夜、アレクサンドラとイブラヒムは密会し、二人で歩む未来は永久に訪れないのだと涙する。そしてアレクサンドラはハレムでスレイマン一世の第二婦人(カドゥン)として生きる道を、イブラヒムは太宰相として、ハディージェと結婚する道を選ぶ。こうしてイブラヒムとハディージェの結婚式は盛大に執り行われる事となった。その後、スレイマン一世は早速アフメット討伐のため、イブラヒムをエジプトへと送り込む。

第9巻

アレクサンドラギュルバハルのあいだには、どちらの子供が帝位を手に入れるのか、つねに緊張感が漂っていた。相変らずスレイマン一世はアレクサンドラを寵愛し、ギュルバハルや周囲の人々はアレクサンドラに対して嫉妬する。しかし、アレクサンドラ自身はスレイマン一世は自分を通してイブラヒムを見ていると気づき、結局はイブラヒムという存在を超えられないのだと実感するのだった。アレクサンドラは、ならば自分の子供を帝位につけようと決意。それにはギュルバハルの子で現在の第一王位継承者、ムスタファの存在が邪魔であった。だが、アレクサンドラは自分を慕ってくれるムスタファを殺す事をよしとせず、自身の権力によって自分の子供の帝位を確実なものにしたいと考え、揺るぎない高い地位を得るために力を尽くすようになっていく。そんな中、アレクサンドラは第二子を懐妊。こうしてアレクサンドラはハレム内だけでなく、オスマン帝国内で「寵姫(ハセキ)」として噂されるようになる。

第10巻

ギュルバハルハレム内での自身の地位を少しでも固めるため、勢力を拡大しようと自身の従妹を妾の一人としてハレムに入れたりして努力を重ねていた。しかし、スレイマン一世アレクサンドラがお気に入りで、ギュルバハルは焦りと苛立ちを覚える。そんな中、エジプト遠征から戻ったイブラヒムは、ハディージェが生んだ血のつながりのない子供を優しく抱くのだった。そしてイブラヒムはアレクサンドラの第一子の男児と第二子の女児に会うが、男児を抱きしめようとしなかった。疑問に感じたアレクサンドラがイブラヒムに質問をすると、第一子の男児はスレイマン一世とアレクサンドラの子供とは言い切れないと発言し、第一子の男児を帝位に就かせるための後見人にはなれないと断言。イブラヒムは以前一度だけアレクサンドラと肌を重ねた時の子供の可能性を考え、より正当な血筋を持つ者を帝位に就けたいと考えていたのである。アレクサンドラはイブラヒムの一連の言動にショックを受けるものの、すぐに第三子を妊娠。そして、イブラヒムに後見人となってもらい、第三子を帝位に就けたいという野望を抱くようになっていく。その頃、スレイマン一世とイブラヒムは欧州遠征の計画を立てていた。

登場人物・キャラクター

アレクサンドラ

北の地方の小さな村、ルテニアの教会の娘。村の他の女同様、村から出ることなく生涯を終える人生を受け入れながらも、鳥のように自由になりたいと願っていた。好奇心旺盛で、行動力がある。陰謀渦巻く後宮でも他の者を気遣うやさしさと強さを持つ。歌を吟じる声の美しさには定評がある。奴隷市場で出会ったマテウスに「サーシャ」「ヒュッレム」という名を与えられた。

イブラヒム

アレクサンドラ(ヒュッレム)と出会った当初はギリシャの商人、「マテウス・ラスカリス」と名乗っていたが、実は皇帝の側近で本名はイブラヒム。奴隷としてオスマン帝国に連れてこられたが、その実力でスレイマン一世の信頼を得て現在の地位を得た切れ者。ヒュッレムに好意を抱いているが、忠誠を誓ったスレイマン一世との間で苦しむ。

スレイマン一世 (すれいまんいっせい)

若くしてオスマン帝国の第10代皇帝、スレイマン一世となる。人を引き付ける魅力を兼ね備えている。野心家でオスマン帝国の領地拡大を狙い、遠征にも積極的である。幼い頃から仕えているイブラヒムを信頼し、大役を任せる。

エリザヴェータ

アレクサンドラ(ヒュッレム)と同様に奴隷として売られてきた少女。北の地方チュルケスの出身。自らの美貌でのし上がろうとするなど野心家である。「ヌール・ジャハーン」と名を変え、ヒュッレムよりも先に後宮に入った。側室として寵愛を受け、皇帝スレイマン一世の子供を身ごもる。

コジャ・カシム (こじゃかしむ)

第四宰相を務める高齢の男性。スレイマン一世の幼い頃からの師で、親しみを込めて「ララ」と呼ばれている。アレクサンドラが本や学問に興味があると知り、先生として歴史や文字を教えた。野心もなく、穏やかな性格の持ち主。

シャフィーク

白人宦官の少年でイブラヒムに仕える小姓の1人。イブラヒムの命でアレクサンドラ(ヒュッレム)について後宮に入った。耳が聞こえず、口をきくことができないが、ヒュッレムとイブラヒムの伝令役を務めたり、毒見の役を買って出るなど常にヒュッレムを助ける。また、ヒュッレムの身を守るため、イブラヒムから特別な任務を受けている。

ハフサ・ハトゥン (はふさはとぅん)

皇太后であり、皇帝スレイマン一世の実母。後宮で最も高い地位である母后であり、次期皇帝の選出には母后の後ろ盾も影響するなど影響力がある。高い身分の出身で、誇り高く、後宮の女たちには心を許さないが、孫であるムスタファ第一皇子を大切に思っている。騒がしいことが嫌い。

ギュルバハル

スレイマン一世の第一夫人にして、スレイマン一世唯一の皇子であるムスタファ第一皇子の実母。皇帝に就けなかった皇子は殺されるという慣習から、自身の地位と皇子の命を守るために、地位を脅かす者たちを葬ってきた。一見穏やかな風貌ながら、策略家で様々な策略をめぐらす。皇帝に寵愛されるアレクサンドラの命を狙う。

ザヒード

黒人宦官の後宮監督官。後宮内のあらゆることを管理しており、後宮を牛耳っている。ギュルバハルから賄賂を受け取り、ギュルバハルの手足となって行動する。手下を使いアレクサンドラの命も狙う。

アルヴィーゼ・グリッティ (あるゔぃーぜぐりってぃ)

イブラヒムの友人であり協力者。ヴェネツィアの商人。イブラヒムのアレクサンドラへの想いを見抜くなど人を見る目がある。皇帝の妹であるハディージェを愛しており、名声を挙げて妻にしたいと願っている。そのため、オスマン帝国に協力する。

ハディージェ

先の皇帝セリム一世の皇女でスレイマン一世の妹。奔放で明るい性格。アルヴィーゼ・グリッティが好き。行動的で裏表のないアレクサンドラ(ヒュッレム)を慕い、ヒュッレムが困っている時は助言をするなど様々な場面でヒュッレムを助ける。

サハル

アレクサンドラ(ヒュッレム)が妾から側室へ召し上げられた際にヒュッレム付きの女官長となった。冷静で落ち着きのある女性。後宮で狙われることの多いヒュッレムを心配し、あまり目立たないようにするなど、後宮での生き方をヒュッレムに進言する。

メフスト

イブラヒムのもとで小姓を務める、人懐こく明るい少年。幼い頃からシャフィークと育った。イブラヒムの遠征中からアレクサンドラ(ヒュッレム)の身の回りの世話をするようイブラヒムから遣わされる。後宮や王宮の内部のことにも詳しく、後宮で頻発する事件についても何かを知っている様子。

アフメット

ヨーロッパ総督の地位であったが、スレイマン一世に第四宰相に任命される。遠征先のロードス島では総司令官を務め、大宰相の地位を狙っていたが、その地位をイブラヒムに奪われ妬むようになる。エジプト総督に任命されるが、任地で謀反を起こす。

ムスタファ

現在の王位継承者第一位の男児。父親にスレイマン一世、母親にギュルバハルを持つ。明るくほがらかな性格の持ち主で、学問にも興味がある。アレクサンドラがコジャ・カシムから教育を受けていると知り、自分も教えを請いたいとアレクサンドラに願い出る。

オーリャ

北の地方の小さな田舎の村「ルテニア」に住む少女。ルテニアがタタール人の襲撃を受けた際、アレクサンドラと共にさらわれてしまう。その後、アレクサンドラといっしょに奴隷市場で売られ、金持ちの商人にハレムの一員として買われていった。非常に臆病な性格をしており、連れられてからはずっと泣いてばかりだった。

集団・組織

ヨハネ騎士団 (よはねきしだん)

イスラム勢力からエルサレム奪還を目的とした騎士団。12世紀には東地中海最強と言われていた。13世紀初頭に本拠地をロードス島に移している。

場所

オスマン帝国 (おすまんていこく)

アレクサンドラが連れてこられ、生涯暮らすことになる国。現在のトルコ。当時強大な力と影響力を持ち、世界の半分はオスマン帝国といわれたほど広大な国である。

後宮 (こうきゅう)

旧宮殿内にあり、アレクサンドラが暮らす場所。ほかに妻妾など総勢300人の女たちが暮らしている。

ロードス島 (ろーどすとう)

エーゲ海にある島。スレイマン一世が2度目の遠征先として選んだ地。ヨハネ騎士団が守るエーゲ海の要衝で、海蛇の牙城と呼ばれ、難攻不落の島と言われた。

その他キーワード

ハレム

家の中で女達が暮らす場所。16世紀初頭のオスマン帝国では女性は家族以外の男の前に出る事はほとんどなく、妻や娘や愛人はハレムで暮らす。アレクサンドラやオーリャのように北の地方で暮らす女性をハレムに囲うのは一種のステータスで、実際にオーリャは奴隷市場にかけられた際、金持ちの商人に買われていった。

ハマム

ハレムで暮らす女性達が使用する大浴場で、蒸し風呂などさまざまな設備が整っている。大部屋の妾専用、側室専用といった身分に応じたハマムも存在する。ただの入浴設備というだけでなく、女同士がコミュニケーションを取ったり、お互いの品定めをしたりといった社交の場にもなっている。

書誌情報

夢の雫、黄金の鳥籠 20巻 小学館〈フラワーコミックス α〉

第1巻

(2011-09-09発行、 978-4091340108)

第2巻

(2012-03-09発行、 978-4091342164)

第3巻

(2012-11-09発行、 978-4091346834)

第4巻

(2013-09-10発行、 978-4091355041)

第5巻

(2014-08-08発行、 978-4091362575)

第6巻

(2015-02-10発行、 978-4091367501)

第7巻

(2015-08-10発行、 978-4091371041)

第8巻

(2016-04-08発行、 978-4091383150)

第9巻

(2016-12-09発行、 978-4091387707)

第10巻

(2017-08-10発行、 978-4091394354)

第11巻

(2018-04-10発行、 978-4098700608)

第12巻

(2018-12-10発行、 978-4098702480)

第13巻

(2019-10-10発行、 978-4098706686)

第14巻

(2020-07-08発行、 978-4098710195)

第15巻

(2021-02-10発行、 978-4098712656)

第16巻

(2021-12-10発行、 978-4098715299)

第17巻

(2022-08-10発行、 978-4098716555)

第18巻

(2023-06-09発行、 978-4098721153)

第19巻

(2024-02-08発行、 978-4098725168)

第20巻

(2024-10-10発行、 978-4098728411)

SHARE
EC
Amazon
logo