外科医エリーゼ

外科医エリーゼ

miniの代表作。yuinの小説『外科医エリーゼ』のコミカライズ作品。数百年前の地球ではない異世界を舞台にしている。かつて悪女皇后として、皇太子リンデン・ド・ロマノフが皇帝に即位したあとに処刑されたエリーゼ・ド・クロレンスが、現代の日本の外科医「高本葵」に転生したあと、再び前世のエリーゼとして転生。過去の過ちを繰り返さないように医学の知識を活かしながら成長するエリーゼの姿を描いた恋愛医療ファンタジー。韓国でKW BOOK「カカオページ」で2017年9月から配信されたあと、日本ではカカオジャパン「ピッコマ」で2018年7月から配信。2019年8月にKADOKAWAより単行本1巻が発売。連載時と同様フルカラーとなっている。2024年1月、TOKYO-MXほかでテレビアニメ版『外科医エリーゼ』が放送。エリーゼを石川由依、リンデンを阿座上洋平が演じている。

正式名称
外科医エリーゼ
ふりがな
げかいえりーぜ
原作者
yuin
漫画
ジャンル
恋愛
 
転生
レーベル
フロース コミック(KADOKAWA)
巻数
全13巻完結
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わがままな皇后が、日本の天才外科医に転生

エリーゼ・ド・クロレンスが体験する3度の人生が描かれる。1度目の人生は、皇后エリーゼとしてわがまま三昧の言動で、皇太子リンデン・ド・ロマノフが皇帝に即位したあとに処刑される。2度目の人生は、1度目の人生で犯した過ちを償おうと必死に努力し、最年少で東京医大教授になった天才外科医「高本葵」だが、航空機事故で命を落とす。そして3度目の人生は、2度目の人生で培った医者としての知識と技術を備えたまま1度目の人生に転生したエリーゼで、自分が処刑されたのは自らの悪徳のせいだったと深く反省し、二度と処刑されるような後悔だらけの人生を送らないことを心に決める。その一環として、医学の発展していない世界で外科医として人々を救うために奔走する。

恋愛のお相手は皇太子

エリーゼ・ド・クロレンスの恋の相手は、エリーゼが1度目の人生で恋い焦がれていた皇太子のリンデン・ド・ロマノフ。しかしリンデンは、エリーゼに対して恋愛感情を一切抱いておらず、関心すらなかった。これが原因で、努力しても報われない恋心が次第に歪んだ感情を生み出し、エリーゼは処刑されるほどの大罪を犯すこととなったのである。そのためエリーゼは、3度目の人生ではたとえ結婚していてもリンデンを愛さないと心に誓うが、1度目の人生とは違って、患者の命を救うために奔走するエリーゼの姿を見たリンデンの方が、エリーゼに恋心を抱くようになる。

フランソエン共和国軍との戦争中に距離が縮まる

エリーゼ・ド・クロレンスたちの暮らすブリチア帝国は、フランソエン共和国と深い確執がある。領土と制海権をかけて激化する戦争において、互いの命が危険に晒(さら)されるほどにエリーゼとリンデン・ド・ロマノフの距離が縮まっていく。当初エリーゼは、1度目の人生と同じくリンデンから愛されていないと思い込んでいたが、戦争中にいかにリンデンがエリーゼを大切に思っているかを実感し、次第に恋心を素直に表現するようになる。

登場人物・キャラクター

エリーゼ・ド・クロレンス

ブリチア帝国の侯爵令嬢。リンデン・ド・ロマノフの婚約者。金髪のロングヘアで、人形のような美しい容姿の持ち主。1度目の人生においては傍若無人に振る舞っており、八つ当たりは日常茶飯事で、嫉妬と欲に目が眩(くら)んで悪行に明け暮れた挙げ句に大罪を犯し、リンデンに火あぶりの刑に処された。2度目の人生では、現代日本の女性外科医「高本葵」に生まれ変わり、他者に尽くすことを生き甲斐としていた。3度目にまた前世のエリーゼとして転生した際は愕然(がくぜん)とするが、1度目の悲惨な人生を繰り返さないため、リンデンとは距離を置き、外科知識を活かして人を救うことに尽力している。リンデンがエリーゼの働きぶりを見るために変装した「ロン」に惹(ひ)かれていくが、彼を思い出すたびにリンデンのことも想起する自分に戸惑いを覚えている。見習い医師として身分を隠していた時は、「ローゼ」と名乗っていた。リンデンの弟、ミハイルからは「リゼ」、戦場の兵士たちからは「ランプを持った天使」または「ランプを持った女人」と呼ばれている。

リンデン・ド・ロマノフ

ブリチア帝国の皇太子。エリーゼ・ド・クロレンスの婚約者。黒髪のショートヘアで、表情がほとんど変わらない。1度目の人生では寡黙な性格で、エリーゼに興味すらなかった。数多の悪行を働き人々に不幸をもたらすエリーゼを自らの手で火あぶりの刑に処した。3度目の人生では、人が変わったようなエリーゼの発想や行動力、優しさに驚きを隠せないでいる。エリーゼの兄であるレン・ド・クロレンスにエリーゼの好きな食べ物を聞き出すように命じたり、エリーゼが戦場で手榴弾(しゅりゅうだん)摘出手術を行うと知って困惑したりと、彼女に興味を抱いている様子を見せる。また、ロマノフ皇家に受け継がれる超常能力を使用できるが、多用すると生命の危険を伴うため控えている。エリーゼの仕事ぶりを見るために変装し、「ロン」と名乗って親しい間柄となる。フランソエン共和国の兵士たちからは「空帝」と呼ばれている。

クレジット

原作

yuin

書誌情報

外科医エリーゼ 全13巻 KADOKAWA〈フロース コミック〉

第1巻

(2019-08-05発行、 978-4040658131)

第2巻

(2019-10-04発行、 978-4040641522)

第3巻

(2019-12-05発行、 978-4040642260)

第4巻

(2020-06-05発行、 978-4040646886)

第5巻

(2020-10-05発行、 978-4040649863)

第6巻

(2021-07-05発行、 978-4046805751)

第7巻

(2022-02-04発行、 978-4046811561)

第8巻

(2023-03-03発行、 978-4046814609)

第9巻

(2023-06-05発行、 978-4046825100)

第10巻

(2023-10-04発行、 978-4046829443)

第11巻

(2024-02-05発行、 978-4046832689)

第12巻

(2024-05-02発行、 978-4046836298)

第13巻

(2024-09-05発行、 978-4046839404)

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