ストーカー行為で人生の岐路に立つ
主人公の秀夫は、ライト・ストーキングを趣味にしている中堅私立大学に在籍する大学生。一流企業「ZONY」の内定も決まり、ストーカー行為が露見すれば人生が終わると理解しながらも、「これを最後にする」と自分に言い聞かせながら、今日もストーキングを繰り返していた。そんなある日、いつものようにストーキングをしていると、不二恵へのストーカー容疑で警察署に連行される。秀夫は取り調べを受ける部屋で内定の取り消しや、犯罪者として後ろ指をさされながら生きることを覚悟する。その後、誤解ということで釈放されるものの、不二恵にストーキングの証拠をつかまれてしまう。そして秀夫は、不二恵にストーカー行為をバラされるよりも、彼女から都合よく扱われることを選択する。こうして秀夫は、不二恵を執拗に付け狙う本当のストーカーを見つけるために奔走することとなる。
悪質なストーカーを探し出せ
秀夫は警察官の職務質問に備えて、たまたま最寄りの駅の一つ手前の駅で降り、たまたま女性と同じ方向に散歩して帰るだけだとセリフを反復し、万歩計を持ち歩きながらライト・ストーキングを続けていた。また、秀夫は好みの女性をストーキングして名前と住所を確認すると、対象者の似顔絵と外見の特徴を事細かくノートに書き記していた。秀夫は長年こうしたライト・ストーキングを繰り返していたことから、観察力や推理力に長けている。そんな中、不二恵をストーキングしている本物のストーカー探しを手伝うことになった秀夫は、容疑者を絞り込んでいく。
容疑者がつねに複数存在
ストーカー被害に遭っている不二恵は、以前はアイドルグループに所属しており、現在はキャバクラのホステスとして働いていることから、つねに不特定多数の男性の目に晒されている。そのため、つねに容疑者は複数存在し、誰が一番悪質なストーカーなのかを特定するのが非常に困難な状況に陥っており、それが本作に秘められた謎に一層拍車をかけることとなる。
登場人物・キャラクター
影沼 秀夫 (かげぬま ひでお)
中英大学に通う4年生の男子。将棋部に所属している。年齢は22歳。黒髪短髪で眼鏡をかけている。未だに内定がもらえずにコンビニのバイトと就活に明け暮れている。ふだんから通学電車の中で好みの女性を見つけては、自宅まで尾行するライト・ストーキングを繰り返していた。海藤不二恵も同じ経緯でストーキングしていたが、数か月前から不二恵につきまとっている本物のストーカーと間違われ、警察署に連行される。しかし防犯カメラの画像により、誤解が解けて釈放された。その後、不二恵にライト・ストーキングの証拠をつかまれ、都合のいい使い走りのような扱いを受けるようになる。そんなある日、不二恵からベッドに誘われるものの、第三のストーカーと思われる男性の刺殺体をベッドで発見する。第二部のサラリーマン編では一流企業の「ZONY」に就職するが、先輩にはいじめられ、後輩にはハブられる毎日にストレスを感じ、会社中のゴミを漁って個人情報をのぞき見ることを楽しんでいる。
海藤 不二恵 (かいとう ふじえ)
元アイドルの女性で、容姿端麗でスタイル抜群の美女。年齢は21歳。キャバクラのホステスとして働いている。高校生の頃はアイドルグループ「エトワール・フィクス」のセンターだったが、週刊誌に乱交疑惑を報じられたのをきっかけに解散している。勝気な性格で自己中心的なところがあり、数々のストーカー被害に遭っているため、影沼秀夫もその一人だとカンちがいして警察に通報した。その後、ストーカーの誤解は解けたものの、秀夫のライト・ストーキングの証拠をつかんで脅迫し、使い走りにしている。しかし、秀夫を憎からず思っており、早い段階で彼をベッドに誘っている。その後、第三のストーカーと思われる男性の死体がベッドで発見されたため、しばらく秀夫の家に同居することになる。
クレジット
- 原作
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門馬 司
書誌情報
ストーカー行為がバレて人生終了男 9巻 講談社〈講談社コミックス〉
第1巻
(2018-04-09発行、 978-4065114957)
第2巻
(2018-08-09発行、 978-4065117545)
第3巻
(2018-11-09発行、 978-4065133019)
第4巻
(2019-05-09発行、 978-4065154496)
第5巻
(2019-08-08発行、 978-4065164389)
第6巻
(2020-02-07発行、 978-4065184554)
第7巻
(2020-09-09発行、 978-4065205945)
第8巻
(2021-02-09発行、 978-4065223529)
第9巻
(2021-09-09発行、 978-4065248423)